親父とよく釣りに出かけていた。今回紹介する名古屋港の夜釣りにもよく連れて行ってもらった。今は立ち入り禁止になっているのかな?
海に向かって知多提、中央提、鍋田提と船舶の航路によって分けられた3つ堤防がある。今もそれは変わらないかな。陸続きの知多提が親父のホームグランドだった。スバルサンバーの小さなワゴン車に乗り夕方から父と出かけていた。知多提に繋がる基部にはテント張りのラーメン屋があった。釣れても釣れなくても、たまに食べるラーメンは子ども心に格別の味であった。
親父はこの高潮防長提の幅50~60センチの上を歩きながら堤防のへチをカニのエサで探っていた。いわゆる落とし込みのクロダイ釣りである。釣れることもツルツル坊主の日もあった。よく釣れたという記憶より釣れないことの方が多かったように思う。
親父にならって堤防に寝そべって上からたらし込んでいると、後にも先にも一度だけ、クロダイいやサイズ的にはチンタを釣ったことが懐かしい思い出である。堤防の上からと言ってもそこは高潮防長提 外側の海面からは4~5メーターあったと思う。よくぞそんな幅の狭くて落ちたら命の危険があるところで釣りをしていたものだ。ちょっと前は堤防上に上る階段もなく堤防を支えるコンクリートをはいあがって上っていた。夏の夜釣りにはつきものの天候の急変
遠くに雷雲、雷鳴を聞くこともあった。ピカッゴロゴロゴロとまだ小さな雷鳴であったが、雷鳴がするとそれは「帰るぞ!」の知らせでもある。懐かしい夜釣りの思い出である。次回は集魚灯を照らしながらの夜釣りを紹介しますね。