水曜日
アメリカ創価大学第6回卒業式へのメッセージ
大歴史学者のトインビー博士に青年に贈る指針を尋ねた時も、
答えは「忍耐強くあれ」でありました。
困難のない人生などない。
いわんや、使命が大きければ大きいほど、困難も大きい。
その困難の連続のなかで、それでも、辛抱強く、忍耐強く、
一歩また一歩、前進し抜いていけるか、
どうか、
ここに大きな分岐点がある。
どんな試練に直面しても、絶対に窮しない。あきらめない。
いな試練があるほど、
それを上回る智慧をたくましく発揮しながら、断固として乗り切っていく。
この「忍耐」そして「智慧」にこそ、
偉大な指導者としての勝利の翼があるのであります。
特に卒業生の皆さんは、
まず10年を目標に進んでいただきたい。
私が対談集を発刊した「アメリカの良心」ノーマン・カズンズ氏が、
20代の初めから30代半ばにかけての年代に「頭のなかに何を入れるか」が、
人生の意義を大きく決定すると強調されていました。
〈松田銃訳『ある編集者のオデッセイ サタデー・レビューとわたし』早川書房〉
―抜粋―
ダンテ23
乙女の髪には 英知の風吹け
女性が主役!
『神曲』の最終部は、
罪悪と争いに満ちた地底の「地獄界」や
地上の「煉獄界」を見おろす「天国界」──
大宇宙の旅でもあります。
この旅で、ダンテを導く役割を担うのは、
高潔な女性のベアトリーチェです。
「おまえが望み憧れる真実に向かってこの道を私が/
どのように進むかをよく見ておきなさい」(前掲平川訳)
「真理の上に未だ足を重ねずして汝は/
依然として身を虚妄に回らしている」
(中山訳『ダンテ全集第3巻』同、現代表記に改めた)
毅然たる女性の激励に対して、ダンテは心から感謝を述べます。
「正しい考えと誤った考えを証しながら/
美しい真理のやさしい姿を私にしめした」
(野上素一駅『筑摩世界文学大系11 ダンテ』筑摩書房)と。
率先の模範を示しながら、時に凛然と、時に理路整然と、
雄弁をもって正邪を語り導く姿は、輝く創価の乙女を思わせる品格があります。
学園出身の女性たちの活躍を讃える声を、
私は、社会の各界の方々から、本当によくうかがいます。
皆、自分らしく、努力に努力を重ね、「使命の道」で輝いている。
弁護士や公認会計士、政治家、外交官、医師、
ジャーナリスト、通訳・翻訳者、大学や学校の教員など、
社会の第一線で光を放っているメンバーもいます。
小学校の校長も誕生しました。
またアメリカの名門カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)など
世界の名門大学で博士号を取得した人や、アメリカ創価大学を最優秀の成績で卒業し、
オックスフォード大学やケンブリッジ大学の大学院に進んだ人もいます。
そして、多くの卒業生が、学園時代の誓いを胸に、
信頼厚き地域の女性リーダーとして、
全世界で活躍しています。
強く賢く清らかな心の女性こそが、
世界を平和と善の調和の方向へとリードしていく──
これがベアトリーチェに託したダンテの信念でした。
「女性の世紀」は、これからが本番です。
皆さんこそ、その先頭に立つリーダーなのです。
さて、「神曲」に登場する女性ベアトリーチェは、ダンテを導きながら、
天の高みへ高みへと上昇するにつれて、ますます目が輝き、姿の美しさが増していった。
それは
「善行をおこなう時、心に感じる喜びが/増す」(同)ことを譬えています。
正義と平和のために戦えば戦うほど、生命が躍動し、歓喜が増していく。
心美しき学園出身の女性は、
全員が「幸福の博士」であれ! 「歓喜の人生」であれ!──
私と妻はいつも、そう祈っています。
聡明な 私の娘の 香友会 幸福博士と この世勝ち抜け
三世まで 共に共にと 蛍会 なんと優しく 強き姫らよ
(創価学園 特別文化講座 創立者 ダンテを語る 2008-4-23)より
撰時抄260p
問うて云く
竜樹・天親等の論師の中に此の義ありや、
答えて云く
竜樹・天親等は内心には存ぜさせ給うといえども
言には此の義を宣べ給はず、
求めて云く
いかなる故にか宣給ざるや、
答えて云く多くの故あり
一には彼の時には機なし・
二には時なし・
三には迹化なれば付嘱せられ給はず
アメリカ創価大学第6回卒業式へのメッセージ
大歴史学者のトインビー博士に青年に贈る指針を尋ねた時も、
答えは「忍耐強くあれ」でありました。
困難のない人生などない。
いわんや、使命が大きければ大きいほど、困難も大きい。
その困難の連続のなかで、それでも、辛抱強く、忍耐強く、
一歩また一歩、前進し抜いていけるか、
どうか、
ここに大きな分岐点がある。
どんな試練に直面しても、絶対に窮しない。あきらめない。
いな試練があるほど、
それを上回る智慧をたくましく発揮しながら、断固として乗り切っていく。
この「忍耐」そして「智慧」にこそ、
偉大な指導者としての勝利の翼があるのであります。
特に卒業生の皆さんは、
まず10年を目標に進んでいただきたい。
私が対談集を発刊した「アメリカの良心」ノーマン・カズンズ氏が、
20代の初めから30代半ばにかけての年代に「頭のなかに何を入れるか」が、
人生の意義を大きく決定すると強調されていました。
〈松田銃訳『ある編集者のオデッセイ サタデー・レビューとわたし』早川書房〉
―抜粋―
ダンテ23
乙女の髪には 英知の風吹け
女性が主役!
『神曲』の最終部は、
罪悪と争いに満ちた地底の「地獄界」や
地上の「煉獄界」を見おろす「天国界」──
大宇宙の旅でもあります。
この旅で、ダンテを導く役割を担うのは、
高潔な女性のベアトリーチェです。
「おまえが望み憧れる真実に向かってこの道を私が/
どのように進むかをよく見ておきなさい」(前掲平川訳)
「真理の上に未だ足を重ねずして汝は/
依然として身を虚妄に回らしている」
(中山訳『ダンテ全集第3巻』同、現代表記に改めた)
毅然たる女性の激励に対して、ダンテは心から感謝を述べます。
「正しい考えと誤った考えを証しながら/
美しい真理のやさしい姿を私にしめした」
(野上素一駅『筑摩世界文学大系11 ダンテ』筑摩書房)と。
率先の模範を示しながら、時に凛然と、時に理路整然と、
雄弁をもって正邪を語り導く姿は、輝く創価の乙女を思わせる品格があります。
学園出身の女性たちの活躍を讃える声を、
私は、社会の各界の方々から、本当によくうかがいます。
皆、自分らしく、努力に努力を重ね、「使命の道」で輝いている。
弁護士や公認会計士、政治家、外交官、医師、
ジャーナリスト、通訳・翻訳者、大学や学校の教員など、
社会の第一線で光を放っているメンバーもいます。
小学校の校長も誕生しました。
またアメリカの名門カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)など
世界の名門大学で博士号を取得した人や、アメリカ創価大学を最優秀の成績で卒業し、
オックスフォード大学やケンブリッジ大学の大学院に進んだ人もいます。
そして、多くの卒業生が、学園時代の誓いを胸に、
信頼厚き地域の女性リーダーとして、
全世界で活躍しています。
強く賢く清らかな心の女性こそが、
世界を平和と善の調和の方向へとリードしていく──
これがベアトリーチェに託したダンテの信念でした。
「女性の世紀」は、これからが本番です。
皆さんこそ、その先頭に立つリーダーなのです。
さて、「神曲」に登場する女性ベアトリーチェは、ダンテを導きながら、
天の高みへ高みへと上昇するにつれて、ますます目が輝き、姿の美しさが増していった。
それは
「善行をおこなう時、心に感じる喜びが/増す」(同)ことを譬えています。
正義と平和のために戦えば戦うほど、生命が躍動し、歓喜が増していく。
心美しき学園出身の女性は、
全員が「幸福の博士」であれ! 「歓喜の人生」であれ!──
私と妻はいつも、そう祈っています。
聡明な 私の娘の 香友会 幸福博士と この世勝ち抜け
三世まで 共に共にと 蛍会 なんと優しく 強き姫らよ
(創価学園 特別文化講座 創立者 ダンテを語る 2008-4-23)より
撰時抄260p
問うて云く
竜樹・天親等の論師の中に此の義ありや、
答えて云く
竜樹・天親等は内心には存ぜさせ給うといえども
言には此の義を宣べ給はず、
求めて云く
いかなる故にか宣給ざるや、
答えて云く多くの故あり
一には彼の時には機なし・
二には時なし・
三には迹化なれば付嘱せられ給はず