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水曜日
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晴天。早朝雲ひとつなし。
温度は12度肌寒し。
オリオン座流星群?流れ星は見なかったなー。
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池田名誉会長の人物紀行『歴史の巨人』と語る(10/18/09)
ルネサンスの巨匠
レオナルド・ダ・ピンチ(下)
レオナルドは、地質学等の研究を通して、地球も一つの
生命体であると確信していた。肉は土、骨は山脈、血は
泉、海の干満は呼吸や脈拍などと、人間の生命と宇宙の活
動とを相応させていた。
「脈は江河に法とり骨は玉石に法とり皮肉は地土に法と
り」と説く仏法の知見とも、深く一致している。人間の内
なる小宇宙と、外なる大宇宙は不離一体なのだ。
ゆえにレオナルドは、尊き生命の蹂躙を許さなかった。
人間の生命を奪うことこそ兇悪この上ないことだ」
「まことに、生命を尊重しないものは生命に値いしない」
(『レオナルド・ダ・ヴィンチの手記上』)
彼のノートに記された生命尊厳の叫びである。私は、全
同志の代表として、イタリア共和国から功労勲章を拝受し
た際にも、御礼の中で、この点に言及させでいただいた。
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戦時中、レオナルドの名画をナチスの魔手から護り抜い
たフランスの美学者ルネ・ユイグ氏は、私との対談の中で
語っておられた。
『モナ・リザ』の微笑と仏陀の微笑のあいだに、ある
種の関係が認められる」
宇宙の真理を追究したレオナルドと、東洋の哲学との共
鳴は、今後、一段と解明されていくテーマであろう。
「モナ・リザ」については、フランスの文化の闘士ア
ンドレ・マルロー氏とも語り合ったことが懐かしい。
作家をはじめ多彩な活動で知られる氏は「現代のダ・ピ
ンチ」とも呼ばれた。「モナ・リサ」の日本出展にも多大
な尽力をしてくださった。
語らいでは、「死の超克」そして「永遠なるものへの接
近」という氏の芸術観の真髄も話題になった。
死を見つめ、永遠を見つめる。そこから、いかに生を充
実させていくか。その真の道を開いていこうとされたマル
ロー氏ならではの洞察だ。
氏とは、「モナ・リザ」の永遠の微笑を生んだルネサンス
の精神的豊かさ、さらにそれを絵画として結実したレオナ
ルド自身の永遠なる生命の輝きについても、論じ合った。
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レオナルドは綴った。
「蓄財の主の名声は消えてしまう。徳の栄誉の方が、財
宝のそれよりもいかに偉大であろう。いかに多くの帝王や
皇子が、消え去ったことか。彼らの記録は今日に何も遺さ
れていない」 「一方金銭的には貧困の中に生き、しかし精
神的には豊かな人生を送った者が如何に多くいたことか」
(『レオナルド・ダ・ヴィンチ』)
いささか唐突かもしれないが、心豊かに友を励まし、生
老病死の苦悩を打開しゆく創価の母たちは、「永遠の常楽
我浄の微笑」を湛(たた)えていると、私は宣言したいのだ。
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美の巨匠レオナルドは、若い女性にこう忠告している。
「君は気付かないのであろうか。青春の輝く美しさは、
凝りすきた装飾のために、かえってその素晴らしさを失っ
てしまうことに」
(高階秀爾監修、後藤淳一訳『レオナルド・ダ・ヴィンチ』創元社)
「若さ」に勝る美はない。その宝を一段と光り輝かせる
ものは、内なる生命の太陽である。そう、レオナルドは語
りかけているようだ。
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「樹は高ければ高いほど風の通過によって撓(たわ)められる」と
レオナルドは達観している(『レオナルド・ダ・ヴィンチの手記 上』)。
偉大な人生の常として、彼も嫉妬の誹謗に晒(さら)された。
だからこそ、正義は力を持ち、賢明であらねばならないと。
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レオナルドのノートには、鍬(くわ)が地面を掘り起こす図が描かれ、
こう添えられている。
「よこしまな者どもを根こそぎにするために」(『パリ手稿H』)
―正義の闘魂が凝結した一言だ。
さらにノートには、槍を握っている手の図を描いて、
「不屈。始める人のことではなく、続ける人のこと」とも
綴られている(『パリ手稿H』)。
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レオナルドは生涯、挑戦の人生を生き抜いた。
1973年の5月。私は欧州の青年だちと、レオナルド
が最晩年を過ごした「クルーの館」を訪問した。
亡くなった寝室には、銅板に彼の言葉が刻まれていた。
「充実した生命は長い
充実した日々は
いい眠りを与える
充実した生命は
静寂な死を与える」
わが師匠の戸田先生も、死をよく睡眠に譬えられた。
―ぐっすり眠って起きれば、元気が戻る。妙法と共に
生きる生命は、ひとたび「方便現涅槃」の姿を示して、ま
た元気に新たな使命と福運の人生を始められるのだ、と
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創大のダ・ピンチ像の設置を、多くの識者が喜ばれた。
レオナルドの手記の翻訳でも知られる杉浦明平先生からも
祝賀のメッセージを頂いた。
先生は語っておられた。
「レオナルドを学べば学ぶほど、人間の無限の可能性に
驚きました。『一人の人間がここまでできるのか』と」
そして、創価の青年に―
「自分で考え、自分ですべての責任を持っていただきた
い。レオナルドのように、万能の力を身につけていただき
たい。その可能性は、だれにもあるのです」と期待を寄せ
てくださったのである。
逆風を飛翔の力
人聞が空を飛ぶことを夢見たレオナルドは、鳥の飛翔(ひしょう)を
鋭く観察し、記している。
「翼を開いて逆風をそれにとらえ、それによって高く上
昇する」 (『レオナルド・ダ・ヴィンチの手記 下』)
―逆風を飛翔の力に変える。これが、天高く舞いゆく生命の法則だ。
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今、創価大学では、学業をはじめ知性輝く成果を挙げた
秀才たちに創大ダ・ピンチ賞が贈られる。経済学検定試験
で日本一を勝ち取る学生なども続々、躍り出てきた。21世
紀の若きダ・ビンチたちの価値創造の活躍が、私は何より
も楽しみだ。
ダ・ピンチ像は、きょうも、微動だにせず、俊英たちに期
待の眼差しを注いでいる。
「わたしは世を裨益する=世のために尽くす)ことに疲れをしらぬ」
(『レオナルド・ダ・ビンチの手記 上』)
その魂の声が、私は聞こえてくるような気がする。
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晴天。早朝雲ひとつなし。
温度は12度肌寒し。
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池田名誉会長の人物紀行『歴史の巨人』と語る(10/18/09)
ルネサンスの巨匠
レオナルド・ダ・ピンチ(下)
レオナルドは、地質学等の研究を通して、地球も一つの
生命体であると確信していた。肉は土、骨は山脈、血は
泉、海の干満は呼吸や脈拍などと、人間の生命と宇宙の活
動とを相応させていた。
「脈は江河に法とり骨は玉石に法とり皮肉は地土に法と
り」と説く仏法の知見とも、深く一致している。人間の内
なる小宇宙と、外なる大宇宙は不離一体なのだ。
ゆえにレオナルドは、尊き生命の蹂躙を許さなかった。
人間の生命を奪うことこそ兇悪この上ないことだ」
「まことに、生命を尊重しないものは生命に値いしない」
(『レオナルド・ダ・ヴィンチの手記上』)
彼のノートに記された生命尊厳の叫びである。私は、全
同志の代表として、イタリア共和国から功労勲章を拝受し
た際にも、御礼の中で、この点に言及させでいただいた。
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戦時中、レオナルドの名画をナチスの魔手から護り抜い
たフランスの美学者ルネ・ユイグ氏は、私との対談の中で
語っておられた。
『モナ・リザ』の微笑と仏陀の微笑のあいだに、ある
種の関係が認められる」
宇宙の真理を追究したレオナルドと、東洋の哲学との共
鳴は、今後、一段と解明されていくテーマであろう。
「モナ・リザ」については、フランスの文化の闘士ア
ンドレ・マルロー氏とも語り合ったことが懐かしい。
作家をはじめ多彩な活動で知られる氏は「現代のダ・ピ
ンチ」とも呼ばれた。「モナ・リサ」の日本出展にも多大
な尽力をしてくださった。
語らいでは、「死の超克」そして「永遠なるものへの接
近」という氏の芸術観の真髄も話題になった。
死を見つめ、永遠を見つめる。そこから、いかに生を充
実させていくか。その真の道を開いていこうとされたマル
ロー氏ならではの洞察だ。
氏とは、「モナ・リザ」の永遠の微笑を生んだルネサンス
の精神的豊かさ、さらにそれを絵画として結実したレオナ
ルド自身の永遠なる生命の輝きについても、論じ合った。
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レオナルドは綴った。
「蓄財の主の名声は消えてしまう。徳の栄誉の方が、財
宝のそれよりもいかに偉大であろう。いかに多くの帝王や
皇子が、消え去ったことか。彼らの記録は今日に何も遺さ
れていない」 「一方金銭的には貧困の中に生き、しかし精
神的には豊かな人生を送った者が如何に多くいたことか」
(『レオナルド・ダ・ヴィンチ』)
いささか唐突かもしれないが、心豊かに友を励まし、生
老病死の苦悩を打開しゆく創価の母たちは、「永遠の常楽
我浄の微笑」を湛(たた)えていると、私は宣言したいのだ。
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美の巨匠レオナルドは、若い女性にこう忠告している。
「君は気付かないのであろうか。青春の輝く美しさは、
凝りすきた装飾のために、かえってその素晴らしさを失っ
てしまうことに」
(高階秀爾監修、後藤淳一訳『レオナルド・ダ・ヴィンチ』創元社)
「若さ」に勝る美はない。その宝を一段と光り輝かせる
ものは、内なる生命の太陽である。そう、レオナルドは語
りかけているようだ。
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「樹は高ければ高いほど風の通過によって撓(たわ)められる」と
レオナルドは達観している(『レオナルド・ダ・ヴィンチの手記 上』)。
偉大な人生の常として、彼も嫉妬の誹謗に晒(さら)された。
だからこそ、正義は力を持ち、賢明であらねばならないと。
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レオナルドのノートには、鍬(くわ)が地面を掘り起こす図が描かれ、
こう添えられている。
「よこしまな者どもを根こそぎにするために」(『パリ手稿H』)
―正義の闘魂が凝結した一言だ。
さらにノートには、槍を握っている手の図を描いて、
「不屈。始める人のことではなく、続ける人のこと」とも
綴られている(『パリ手稿H』)。
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レオナルドは生涯、挑戦の人生を生き抜いた。
1973年の5月。私は欧州の青年だちと、レオナルド
が最晩年を過ごした「クルーの館」を訪問した。
亡くなった寝室には、銅板に彼の言葉が刻まれていた。
「充実した生命は長い
充実した日々は
いい眠りを与える
充実した生命は
静寂な死を与える」
わが師匠の戸田先生も、死をよく睡眠に譬えられた。
―ぐっすり眠って起きれば、元気が戻る。妙法と共に
生きる生命は、ひとたび「方便現涅槃」の姿を示して、ま
た元気に新たな使命と福運の人生を始められるのだ、と
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創大のダ・ピンチ像の設置を、多くの識者が喜ばれた。
レオナルドの手記の翻訳でも知られる杉浦明平先生からも
祝賀のメッセージを頂いた。
先生は語っておられた。
「レオナルドを学べば学ぶほど、人間の無限の可能性に
驚きました。『一人の人間がここまでできるのか』と」
そして、創価の青年に―
「自分で考え、自分ですべての責任を持っていただきた
い。レオナルドのように、万能の力を身につけていただき
たい。その可能性は、だれにもあるのです」と期待を寄せ
てくださったのである。
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人聞が空を飛ぶことを夢見たレオナルドは、鳥の飛翔(ひしょう)を
鋭く観察し、記している。
「翼を開いて逆風をそれにとらえ、それによって高く上
昇する」 (『レオナルド・ダ・ヴィンチの手記 下』)
―逆風を飛翔の力に変える。これが、天高く舞いゆく生命の法則だ。
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今、創価大学では、学業をはじめ知性輝く成果を挙げた
秀才たちに創大ダ・ピンチ賞が贈られる。経済学検定試験
で日本一を勝ち取る学生なども続々、躍り出てきた。21世
紀の若きダ・ビンチたちの価値創造の活躍が、私は何より
も楽しみだ。
ダ・ピンチ像は、きょうも、微動だにせず、俊英たちに期
待の眼差しを注いでいる。
「わたしは世を裨益する=世のために尽くす)ことに疲れをしらぬ」
(『レオナルド・ダ・ビンチの手記 上』)
その魂の声が、私は聞こえてくるような気がする。
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