今話の名セリフ:「一緒に過ごした幸せは、これからもずっとここにあるのよ・・・。」
「わんだふるぷりきゅあ!」第44話「たくさんの幸せ」の感想です。
~ オープニング前 ~
ある朝、いろはとこむぎは、お鶴と会いました。お鶴は、飼い犬・フクと散歩するついでに、いろはの家の動物病院にフクを診てもらおうと思っていました。
フクは、どこも悪いところはないのですが、人間でいえば、おばあちゃんに相当するほどの年齢。定期的に動物病院に足を運んで健康状態を確認してもらう事が大切です。
なお、今度の土曜日で、フクがお鶴の家に来てちょうど18年になるとの事。そこで、いろはは、お祝いをしようと考えました。お鶴は、喜んで賛成します。
~ Aパート ~
それからしばらくして、学校で、まゆ、ユキ、悟にも、フクのお祝い会をする話をしました。3人とも、会に参加し、何を贈るかで盛り上がりました。
学校が終わった後は、お鶴の家を訪れ、お祝い会の準備。お亀、お鹿も手伝いました。
その途中、いろはは、1枚の写真を目にしました。
「あの写真、誰?」
「若い頃のお鶴ちゃんと鈴ちゃんよ。」
「鈴ちゃん?」
「2人は小さい頃から一緒に育ってね、本当の姉妹みたいに仲が良かったのよ。」
「でも、高校生の頃、鈴ちゃんはなくなってね・・・。」
「お鶴ちゃん、言ってたわ。こんなに悲しい思いをするなら、もう犬は飼わないって・・・。」
「でも、18年前、譲渡会といって、飼い主のいない犬に、新しい家族を紹介するお手伝いをしていた時・・・。」
「2人とも、ちょっといい?」
「ああ、この子ね。」
「どうしたの?」
「人が怖いのよ・・・。なかなか来てくれた人とも触れ合えなくて・・・。」
「それが、お鶴ちゃんとフクちゃんの運命の出会い。」
「フクちゃんが来てから、お鶴ちゃんは本当に幸せそう・・・。」
「だから、私達、フクちゃんには、感謝してもしきれないのよ・・・。」
「フクちゃん・・・。フクちゃん・・・。」
「お鶴さんとフクちゃん、仲良し!」
「うん。2人のために、お祝いの準備、頑張ろう!」
そして、後日、お祝い会の時を迎えました。
しかし、お鶴は、元気がありません。フクは少し前から起き上がれなくなったとの事です。
「フクちゃんとお話ししてあげてくれる?」
「フクちゃん! 今日は、フクちゃんがこのお家に来て18年なんだって!」
「18年、お鶴さんとずーっと一緒! すごいね!」
その時、こむぎ達はガオガオーンの気配を感じました。ガオガオーンを対処するため、いろは達は家を出ました。
「あの子達、大丈夫かしら・・・。」
「フクちゃん!? フクちゃん! フクちゃん!」
~ Bパート ~
少しして、いろは達は、ガオガオーンの居場所に到着。
4人はプリキュアに変身します。
今回のガオガオーンはティラノサウルス型。アゴの力が非常に強く、バリアを4重に張っても、簡単に壊されてしまいます。
同じ頃、お鶴は、フクを診てもらうため、動物病院に向かっていました。しかし、ガオガオーンが暴れまわった影響で、道が途切れていました。
プリキュアはガオガオーンに苦戦し、パワーを上げるキラリンベアーの力を借りても、ガオガオーンに力負け。ニャミーとリリアンは大ダメージを負います。
「いいぞ! いけいけ!」
「ん?」
「必ず陽子先生の所に連れて行くからね!」
「おい! どうしたんだ、こいつ?」
「この子は、もう長くないの・・・。病院に連れて行きたいのだけれど、道が・・・。」
「止まれ!」
「どうしたの、かな?」
「分からないけど、今なら!」
「ガオガオーンを助けよう!」
『うん!』
という事で、エターナルキズナシャワー。ガオガオーンは、元のニコアニマルの姿に戻りました。
そして、ガオガオーンによって壊された道も修復しました。
「ほら、行けよ。」
「え、ええ・・・。」
「ちぇっ・・・。つまんねーの・・・。」
元に戻ったニコアニマルをニコガーデンに帰し、お鶴の家に戻りたいところですが、フレンディは、お鶴がどこかに向かっているのを目にしました。
しばらくして・・・、
<
「お鶴さん。」
「はい・・・。」
「フクちゃん、すごく頑張ってくれてます。でも、今夜は越せないかもしれません・・・。」
「お別れの準備をして下さい・・・。」
「はい・・・。」
「お別れって・・・。」
「お母さん! 何とかできないの?」
「本当に、本当にフクちゃんには、もう何もできないの?」
「今ならまだ、フクちゃんは家に帰れる。お鶴さんと一緒に暮らした場所で、お鶴さんと過ごす事が、フクちゃんにとって一番いいと思うの・・・。」
「ニコ様・・・。ニコ様なら、フクちゃんを助けられるんじゃ・・・。」
「いろは。あなたも分かってるはずだよ。」
「あ、そうだ・・・。これ・・・。」
「これは?」
「フクちゃんへのプレゼント。私達が刺繍したんです。」
「まあ・・・。見て、フクちゃん。素敵な贈り物ね・・・。」
「フクちゃん、ありがとうだって!」
「よかったわね、フクちゃん・・・。」
「へー、そうなんだ! 『この座布団、初めてお家に来た時に、お鶴ちゃんがプレゼントしてくれたの』だって!」
「ブランケットと座布団、一緒に使えば、温かフワフワだね!」
「こむぎちゃん、フクちゃんの言ってる事が分かるの?」
「『お散歩、いっぱい連れてってくれて、ありがとう』だって・・・。『歩けなくても楽しかった』って・・・。」
「フクちゃん・・・。あなたと一緒に暮らせて、私・・・。」
「私、とーっても幸せだったわ・・・。」
「あなたが来てくれたから、毎日が本当に楽しかった・・・。」
「それが、あなたの最後の願いなのですね?」
「フクちゃん!?」
「フクちゃん!」
「フクちゃん・・・。フクちゃん・・・。」
「『お鶴ちゃん、だーい好き!』だって!」
「私もよ! フクちゃん! これからもずっと、ずーっと・・・。」
「『眠たいから抱っこして』って言ってるよ。」
「ありがとう・・・、フクちゃん・・・。」
「ありがとう、いろはちゃん。フクちゃんのために・・・。」
「でも・・・。」
「フクちゃんの『フク』は、幸福の『フク』なの・・・。名前の通り、あの子は、私に沢山の幸せをくれたわ・・・。」
「一緒に過ごした幸せは、これからもずっとここにあるのよ・・・。」
「いろはちゃんがお祝いをしてくれて、フクちゃんもきっと幸せだったわ・・・。」
「ありがとう・・・。」
今回は、これで終了です。
次回:「ずっとずっと友達」
すべてのニコアニマルがニコガーデンに帰ってきたものの、フクの事が引っかかり、どこか元気のないいろは。
こむぎ達が気遣う中、街にトラメの遠吠えがこだまし・・・。
【まとめ】 ※今回は、かなり長いです。長文苦手な方は、ご注意下さい。
今話は、最終話まで残り2か月を切りながらも、ストーリーの大筋にかかわらない日常回でした。
「ガオウ」というワードも出ず、登場した敵幹部はトラメだけでしたが、なかなか重苦しい一話だったと感じています。ペットの死を描いた事で、現実の私達のペットに対する向き合い方について深く考えさせてくれたように思います。
ラストのいろはを見た感じでは、フクにはまだまだ生きてほしかったのでしょう。
フクは、いろはが幼い頃から一緒に遊んでいる友達ですからね。友達が死ぬのは寂しいですし、長く生きられるよう手を尽くせるようなら、手を尽くしてほしいと思っていたでしょう。
今日の医療技術は進歩を続けており、人間、動物、いずれにも対する延命医療も進化し続けています。そのため、患者や飼い主などが望めば、いくらでも生きる事ができるでしょう。
しかし、その費用は当然タダな訳がなく、かなりの費用がかかります。何度も延命医療を続ければ、金は底をついてしまうでしょう。それに、延命医療を受ける直前の人間や動物は、すごく苦しさを感じていると思います。
延命医療を受けるたびに、大きな苦痛を感じ、財産はどんどん減っていき、生活は困窮する。延命措置を施してまで長く生きる事が幸せとはいえないでしょう。延命をせず、死を受け入れる事の方が、大切なのでしょうね。
また、いろはは、フクが死んだ事の悲しさや辛さを感じただけでなく、こむぎとの早過ぎる別れも考えたのではないでしょうか。
いろはは、女性の平均寿命を考えると、70年以上生きられる事になりますが、こむぎは犬ですので、そんなに長く生きる事はできません。犬の平均寿命は14歳くらいですので、生きられるのは、約10年といったところでしょうか。人間になれた事で、もしかしたら、こむぎの寿命も人間並みになったのかもしれませんが、おそらく、そこまで都合良くはできてないでしょう。
もし長生きして、15年くらい生きたとすれば、その時のいろはは20代後半で、悟と結婚していたり、お母さんになっている事が考えられるでしょう。しかし、まだ孫はいないですし、やりたい事はまだまだ沢山あると思います。そんな時にこむぎに先立たれるというのは、あまりにも辛過ぎるでしょう。
だからこそ、こむぎと一緒にいられる今を大切にして、やれる事を沢山やってほしいと思いますね。フクの死は相当応えたでしょうけど、それを引きずり過ぎては、やれる事がやれなくなってしまい、悔いが残ってしまうでしょう。
それに、この先、沢山の人や動物の死を目の当たりにしたり、知ったりする事になるでしょう。そのたびに、今回のように酷く辛さを感じるようでは、やがて、自分が今を生きる気力が失われるかもしれません。
そうならないためにも、誰かの死をしっかり受け止められるほど、精神的に強くなってほしいかな、と思いますね。
やれる事を沢山やってほしいというのは、現実の私達にも当てはまるでしょう。
ペットの生きられている時間は短い。だからこそ、思いやりの気持ちを持ってペットと向かい合い、短い時間ながらも沢山の幸せを作っていく事がすごく大切なんだな、と思いました。
今話を見終えて、今作のキーワードである「思いやり」の重要さが、より増したように感じました。ストーリーの大筋にかかわらない話でしたが、かなり深みのある一話だったと思います。
あと、トラメが、フクを連れて動物病院に向かっているお鶴を助けたのも、見逃せないところ。
トラメは、ガオウほどではないものの、人間を憎んでいるため、お鶴を助けるなんて、ありえないでしょう。だけど、お鶴を助けたのは、フクを助けたかったんじゃないかと思いますね。
トラメは、自分の絶滅を追いやった人間を嫌っている一方、動物はそんな大罪を犯しておらず、しかも、良い遊び相手になっているために、大好きなのでしょう。そんな動物が死んでしまうのは、遊び相手が減ってしまうという事から、嫌なのだと思いますね。
だから、納得いかないところはあるけど、お鶴の気持ちを汲み取ったんじゃないかと思いますね。
また、トラメはプリキュアをだいぶ信用してるようにも見えました。
ガオガオーンが浄化されれば、ガオガオーンによって壊されたものが元通りに修復され、お鶴が動物病院に行けるようになる。そのため、ガオガオーンの動きを止めて、プリキュアに浄化チャンスを作らせたのでしょう。
そうしたあたり、トラメはプリキュアの事を嫌っているどころか、信用しているでしょうね。
それに、動物病院で人間に診てもらえばフクは助かるという気持ちもあったと思われ、プリキュアに限らず、人間をある程度信用しているようにも思います。トラメの人間に対する憎しみは、初登場時よりもだいぶ薄れているでしょうね。
この調子でストーリーが進めば、トラメとは年内中にあっさり和解できそうな気がしますが、果たして上手くいくのか? 物語の盛り上がりを考えると、年明けになりそうですが、分かり合える時をじっくり待ちたいと思います。
さて、次回は、予告映像を見た感じでは、こむぎ達がトラメと一緒に遊ぶ話になるのかも? いろは達とガオウ達との距離を大きく縮める話になりそうで、目が離せませんね。
今話の感想は、これで以上です。この記事へのコメント、トラックバックは、こちらにお願いします。
「わんだふるぷりきゅあ!」第44話「たくさんの幸せ」の感想です。
~ オープニング前 ~
ある朝、いろはとこむぎは、お鶴と会いました。お鶴は、飼い犬・フクと散歩するついでに、いろはの家の動物病院にフクを診てもらおうと思っていました。
フクは、どこも悪いところはないのですが、人間でいえば、おばあちゃんに相当するほどの年齢。定期的に動物病院に足を運んで健康状態を確認してもらう事が大切です。
なお、今度の土曜日で、フクがお鶴の家に来てちょうど18年になるとの事。そこで、いろはは、お祝いをしようと考えました。お鶴は、喜んで賛成します。
~ Aパート ~
それからしばらくして、学校で、まゆ、ユキ、悟にも、フクのお祝い会をする話をしました。3人とも、会に参加し、何を贈るかで盛り上がりました。
学校が終わった後は、お鶴の家を訪れ、お祝い会の準備。お亀、お鹿も手伝いました。
その途中、いろはは、1枚の写真を目にしました。
「あの写真、誰?」
「若い頃のお鶴ちゃんと鈴ちゃんよ。」
「鈴ちゃん?」
「2人は小さい頃から一緒に育ってね、本当の姉妹みたいに仲が良かったのよ。」
「でも、高校生の頃、鈴ちゃんはなくなってね・・・。」
「お鶴ちゃん、言ってたわ。こんなに悲しい思いをするなら、もう犬は飼わないって・・・。」
「でも、18年前、譲渡会といって、飼い主のいない犬に、新しい家族を紹介するお手伝いをしていた時・・・。」
「2人とも、ちょっといい?」
「ああ、この子ね。」
「どうしたの?」
「人が怖いのよ・・・。なかなか来てくれた人とも触れ合えなくて・・・。」
「それが、お鶴ちゃんとフクちゃんの運命の出会い。」
「フクちゃんが来てから、お鶴ちゃんは本当に幸せそう・・・。」
「だから、私達、フクちゃんには、感謝してもしきれないのよ・・・。」
「フクちゃん・・・。フクちゃん・・・。」
「お鶴さんとフクちゃん、仲良し!」
「うん。2人のために、お祝いの準備、頑張ろう!」
そして、後日、お祝い会の時を迎えました。
しかし、お鶴は、元気がありません。フクは少し前から起き上がれなくなったとの事です。
「フクちゃんとお話ししてあげてくれる?」
「フクちゃん! 今日は、フクちゃんがこのお家に来て18年なんだって!」
「18年、お鶴さんとずーっと一緒! すごいね!」
その時、こむぎ達はガオガオーンの気配を感じました。ガオガオーンを対処するため、いろは達は家を出ました。
「あの子達、大丈夫かしら・・・。」
「フクちゃん!? フクちゃん! フクちゃん!」
~ Bパート ~
少しして、いろは達は、ガオガオーンの居場所に到着。
4人はプリキュアに変身します。
今回のガオガオーンはティラノサウルス型。アゴの力が非常に強く、バリアを4重に張っても、簡単に壊されてしまいます。
同じ頃、お鶴は、フクを診てもらうため、動物病院に向かっていました。しかし、ガオガオーンが暴れまわった影響で、道が途切れていました。
プリキュアはガオガオーンに苦戦し、パワーを上げるキラリンベアーの力を借りても、ガオガオーンに力負け。ニャミーとリリアンは大ダメージを負います。
「いいぞ! いけいけ!」
「ん?」
「必ず陽子先生の所に連れて行くからね!」
「おい! どうしたんだ、こいつ?」
「この子は、もう長くないの・・・。病院に連れて行きたいのだけれど、道が・・・。」
「止まれ!」
「どうしたの、かな?」
「分からないけど、今なら!」
「ガオガオーンを助けよう!」
『うん!』
という事で、エターナルキズナシャワー。ガオガオーンは、元のニコアニマルの姿に戻りました。
そして、ガオガオーンによって壊された道も修復しました。
「ほら、行けよ。」
「え、ええ・・・。」
「ちぇっ・・・。つまんねーの・・・。」
元に戻ったニコアニマルをニコガーデンに帰し、お鶴の家に戻りたいところですが、フレンディは、お鶴がどこかに向かっているのを目にしました。
しばらくして・・・、
<
「お鶴さん。」
「はい・・・。」
「フクちゃん、すごく頑張ってくれてます。でも、今夜は越せないかもしれません・・・。」
「お別れの準備をして下さい・・・。」
「はい・・・。」
「お別れって・・・。」
「お母さん! 何とかできないの?」
「本当に、本当にフクちゃんには、もう何もできないの?」
「今ならまだ、フクちゃんは家に帰れる。お鶴さんと一緒に暮らした場所で、お鶴さんと過ごす事が、フクちゃんにとって一番いいと思うの・・・。」
「ニコ様・・・。ニコ様なら、フクちゃんを助けられるんじゃ・・・。」
「いろは。あなたも分かってるはずだよ。」
「あ、そうだ・・・。これ・・・。」
「これは?」
「フクちゃんへのプレゼント。私達が刺繍したんです。」
「まあ・・・。見て、フクちゃん。素敵な贈り物ね・・・。」
「フクちゃん、ありがとうだって!」
「よかったわね、フクちゃん・・・。」
「へー、そうなんだ! 『この座布団、初めてお家に来た時に、お鶴ちゃんがプレゼントしてくれたの』だって!」
「ブランケットと座布団、一緒に使えば、温かフワフワだね!」
「こむぎちゃん、フクちゃんの言ってる事が分かるの?」
「『お散歩、いっぱい連れてってくれて、ありがとう』だって・・・。『歩けなくても楽しかった』って・・・。」
「フクちゃん・・・。あなたと一緒に暮らせて、私・・・。」
「私、とーっても幸せだったわ・・・。」
「あなたが来てくれたから、毎日が本当に楽しかった・・・。」
「それが、あなたの最後の願いなのですね?」
「フクちゃん!?」
「フクちゃん!」
「フクちゃん・・・。フクちゃん・・・。」
「『お鶴ちゃん、だーい好き!』だって!」
「私もよ! フクちゃん! これからもずっと、ずーっと・・・。」
「『眠たいから抱っこして』って言ってるよ。」
「ありがとう・・・、フクちゃん・・・。」
「ありがとう、いろはちゃん。フクちゃんのために・・・。」
「でも・・・。」
「フクちゃんの『フク』は、幸福の『フク』なの・・・。名前の通り、あの子は、私に沢山の幸せをくれたわ・・・。」
「一緒に過ごした幸せは、これからもずっとここにあるのよ・・・。」
「いろはちゃんがお祝いをしてくれて、フクちゃんもきっと幸せだったわ・・・。」
「ありがとう・・・。」
今回は、これで終了です。
次回:「ずっとずっと友達」
すべてのニコアニマルがニコガーデンに帰ってきたものの、フクの事が引っかかり、どこか元気のないいろは。
こむぎ達が気遣う中、街にトラメの遠吠えがこだまし・・・。
【まとめ】 ※今回は、かなり長いです。長文苦手な方は、ご注意下さい。
今話は、最終話まで残り2か月を切りながらも、ストーリーの大筋にかかわらない日常回でした。
「ガオウ」というワードも出ず、登場した敵幹部はトラメだけでしたが、なかなか重苦しい一話だったと感じています。ペットの死を描いた事で、現実の私達のペットに対する向き合い方について深く考えさせてくれたように思います。
ラストのいろはを見た感じでは、フクにはまだまだ生きてほしかったのでしょう。
フクは、いろはが幼い頃から一緒に遊んでいる友達ですからね。友達が死ぬのは寂しいですし、長く生きられるよう手を尽くせるようなら、手を尽くしてほしいと思っていたでしょう。
今日の医療技術は進歩を続けており、人間、動物、いずれにも対する延命医療も進化し続けています。そのため、患者や飼い主などが望めば、いくらでも生きる事ができるでしょう。
しかし、その費用は当然タダな訳がなく、かなりの費用がかかります。何度も延命医療を続ければ、金は底をついてしまうでしょう。それに、延命医療を受ける直前の人間や動物は、すごく苦しさを感じていると思います。
延命医療を受けるたびに、大きな苦痛を感じ、財産はどんどん減っていき、生活は困窮する。延命措置を施してまで長く生きる事が幸せとはいえないでしょう。延命をせず、死を受け入れる事の方が、大切なのでしょうね。
また、いろはは、フクが死んだ事の悲しさや辛さを感じただけでなく、こむぎとの早過ぎる別れも考えたのではないでしょうか。
いろはは、女性の平均寿命を考えると、70年以上生きられる事になりますが、こむぎは犬ですので、そんなに長く生きる事はできません。犬の平均寿命は14歳くらいですので、生きられるのは、約10年といったところでしょうか。人間になれた事で、もしかしたら、こむぎの寿命も人間並みになったのかもしれませんが、おそらく、そこまで都合良くはできてないでしょう。
もし長生きして、15年くらい生きたとすれば、その時のいろはは20代後半で、悟と結婚していたり、お母さんになっている事が考えられるでしょう。しかし、まだ孫はいないですし、やりたい事はまだまだ沢山あると思います。そんな時にこむぎに先立たれるというのは、あまりにも辛過ぎるでしょう。
だからこそ、こむぎと一緒にいられる今を大切にして、やれる事を沢山やってほしいと思いますね。フクの死は相当応えたでしょうけど、それを引きずり過ぎては、やれる事がやれなくなってしまい、悔いが残ってしまうでしょう。
それに、この先、沢山の人や動物の死を目の当たりにしたり、知ったりする事になるでしょう。そのたびに、今回のように酷く辛さを感じるようでは、やがて、自分が今を生きる気力が失われるかもしれません。
そうならないためにも、誰かの死をしっかり受け止められるほど、精神的に強くなってほしいかな、と思いますね。
やれる事を沢山やってほしいというのは、現実の私達にも当てはまるでしょう。
ペットの生きられている時間は短い。だからこそ、思いやりの気持ちを持ってペットと向かい合い、短い時間ながらも沢山の幸せを作っていく事がすごく大切なんだな、と思いました。
今話を見終えて、今作のキーワードである「思いやり」の重要さが、より増したように感じました。ストーリーの大筋にかかわらない話でしたが、かなり深みのある一話だったと思います。
あと、トラメが、フクを連れて動物病院に向かっているお鶴を助けたのも、見逃せないところ。
トラメは、ガオウほどではないものの、人間を憎んでいるため、お鶴を助けるなんて、ありえないでしょう。だけど、お鶴を助けたのは、フクを助けたかったんじゃないかと思いますね。
トラメは、自分の絶滅を追いやった人間を嫌っている一方、動物はそんな大罪を犯しておらず、しかも、良い遊び相手になっているために、大好きなのでしょう。そんな動物が死んでしまうのは、遊び相手が減ってしまうという事から、嫌なのだと思いますね。
だから、納得いかないところはあるけど、お鶴の気持ちを汲み取ったんじゃないかと思いますね。
また、トラメはプリキュアをだいぶ信用してるようにも見えました。
ガオガオーンが浄化されれば、ガオガオーンによって壊されたものが元通りに修復され、お鶴が動物病院に行けるようになる。そのため、ガオガオーンの動きを止めて、プリキュアに浄化チャンスを作らせたのでしょう。
そうしたあたり、トラメはプリキュアの事を嫌っているどころか、信用しているでしょうね。
それに、動物病院で人間に診てもらえばフクは助かるという気持ちもあったと思われ、プリキュアに限らず、人間をある程度信用しているようにも思います。トラメの人間に対する憎しみは、初登場時よりもだいぶ薄れているでしょうね。
この調子でストーリーが進めば、トラメとは年内中にあっさり和解できそうな気がしますが、果たして上手くいくのか? 物語の盛り上がりを考えると、年明けになりそうですが、分かり合える時をじっくり待ちたいと思います。
さて、次回は、予告映像を見た感じでは、こむぎ達がトラメと一緒に遊ぶ話になるのかも? いろは達とガオウ達との距離を大きく縮める話になりそうで、目が離せませんね。
今話の感想は、これで以上です。この記事へのコメント、トラックバックは、こちらにお願いします。