ヴァンパイアの新作に対する熱望はもうかれこれ10年以上前にさかのぼる。
「もう出るわけない」が合い言葉であった。
当時、それを物語る強烈なエピソードがある。
http://jin115.com/archives/51716188.html
それから数年・・・・
アメリカにおけるヴァンパイアは、日本が思う以上にサスペンスな存在であるといえる。
例えば、映画で成功した「interview with the vampire」の動画を見てみよう。
Interview with the Vampire - Original Theatrical Trailer
トム・クルーズ演じるレスタト。
同性愛的に描かれている本作であるが、
人間の住む世界と別に生きる世界があり
それがヴァンパイアの棲む世界であるということだ。
この現実と魔物の住む世界という非現実的なコントラストが
アメリカの本場でハッキリとマッチングし、
このヴァンパイア映画はアメリカでベストヒットした。
ゲームのヴァンパイアとは相反する世界観だが、
「アメリカ人の好む表現」とは何か?がハッキリと描かれている。
イギリスでもオオカミ男であるガロンをモチーフとした作品は多い。
そして、ドラキュラに狼男、フランケンシュタインまで登場した
「ヴァン・ヘルシング」である
Van Helsing Trailer
この映画は、実際にドラキュラと狼男、
ヴァンパイアハンターとフランケンシュタインが戦っており、
色々な面で参考になる映画だと認識している。
元ネタになった日本の漫画「ヴァンパイアハンターD」
VAMPIRE HUNTER D バンパイアハンターD
表現はアメリカよりでも技術メイクな部分は日本ベースであるべきで、
この部分のバランスは格闘ゲーム発祥である日本でなければ作られない。
アメリカでベストヒットした日本の忍者アニメに「獣兵衛忍風帖」がある。
異なる世界観である魔物同士を戦わせるのであるから、
題材となり重要なのは「世界観」である。
鉄拳でも後々の世界観では「オーガ」や「アゼル」といった
スピリチュアルな対象物がラスボスとして登場したが、
表現としては爪が甘いと言わざる終えない。
アニメや映画におけるスピリチュアルな表現は、
ゲーム表現はまだまだ勝てない。
追いついていないのだ。
ストクロベースというが・・
ヴァンパイアは海外受けしにくいが、残虐なシーンが多い本作にとって切り口となる可能性があるゲームがある。
モーコンである。
モーコンとはモータルコンバットの事で、残虐ゲームの代表作と言って良い。
つまり、海外の格闘ゲーム層には残虐な演出を好むユーザー層もいるわけだが、
これが海外の感性に響くかどうかが問われると言える。
しかし、残虐シーンの発祥は「日本のサムスピ」であるといえる。
小野Pが、なぜあえて「カプエス3」構想を練っているのか?
これは海外の格闘ゲーム層にそういう傾向が強いユーザーが何名かいるためかと考えられる。
上記、2つの作品と比較してヴァンパイアはあまり残虐というよりも切断シーンもコメディカルに描かれている。
実は、こういう部分が海外受けしにくかったのではないかと・・・。
海外が求めるのはコメディカルはコメディカル。
残虐は残虐とハッキリと分かれている必要があるためだと思えました。
そういう意味では、「カプエス3」は新作ヴァンパイアvs.サムスピとして
再び輸出ゲーとして登場する可能性はある。
そこで、海外受けすると考えるヴァンパイアの構造を考えてみよう。
本作の中心であるチェーンコンボとガードキャンセルであるが、
このイケイケドンドンシステムもストのように変更が必要になると考える。
ストリートファイターのように本作では昇竜系が強いキャラが少ないことも
このゲームの特色であると言える。
私、個人の要望としては「本当にまったく新しいヴァンパイアにして欲しい」ということである。
それは、例えばガードキャンセルにも種類を持たせるなどして
防御側の戦略も幅を持たせるべきであると考える。
鉄拳のように技の数を伸ばしていくやり方も良しだろう。
もはや、旧世代のシステムをそのまま現ユーザーに強制するのも酷な話しに見てならないからだ。
海外人はシステマチックよりも映像の評価で、コメディカルはコメディカル、
残虐は残虐とコントラストのハッキリした作品を好む風潮があるように感じる。
ヴァンパイアシリーズの新作は出にくい。
もともとこのシリーズは、日本のユーザー向けではなく海外への輸出用として作られたシリーズだった。
カプコンは格闘ゲームを海外を含めたGlobalゲームとしていつも市場ターゲットを狙っていたように思う。
しかし、海外の評価は「動きがクレイジー」として酷評を受けて、スト2シリーズとは対照的に衰退したジャンヌとなった。
当時、カプコンの船水総括は、ヴァンパイアシリーズ(セイヴァー)をダメ作としての烙印を押した。
が、ここで「重要」になるのは「動きがクレイジー」。
という評価であり、「この企画」に対してのダメ印ではなく、
モーションキャプチャーが海外ユーザーに受け入れがたいものだったに他ならない。
それを当時の監督は、「企画自体も駄作だった」という評価は、評価者として適切でないと考える。
海外にもスピリチュアルなものに対する畏怖感情や敬意などを持っており、
ヴァンパイアというシリーズであるが、このシリーズにおいてスト2とマッチングさせた内容だったからいけないと考えるのである。
そのため、カプコンはマブカプのようなコンボゲームを開発するに至るが、
マブカプは日本のユーザーに受け入れたものが少ない。
海外ユーザーが求めるものは、「凄さ」であり、それが100ヒット以上するコンボであろうが凄ければ良い。
だが、日本のユーザーが求めるものは「バランス」「スピード」「爽快感」である。
この辺のユーザーギャップが存在するが、カプコンの開発陣にもの申しておきたいのは、「主軸は日本」であることだ。
格闘ゲームにおける見方や評価は、申し訳ないが日本ユーザーのほうが
はるかに上の視点を持っていると個人的に考えている。
日本のユーザーは判定や仕様に対する細かな知識は既にゆうしており、
それよりも減りつつある新参に対してウェルカム姿勢である点は非常に評価できるのである。
表現はアメリカに合わせても、フィーリングは日本重視にすべきである。
どういうことか?ベースボールではなく野球をやれと言っているのである。
これを重視したのは、ナムコであったといってよい。
確かにキャラ差はあるが、鉄拳におけるバランスはかなり良い。
初心者へのとっつきやすさ、上級者が求める要素、そして遊ぶことの楽しさ、勝つことへの執着心の芽生え
格闘ゲームのマインドコントロールがおさまるのは全てはシステムであると考えている。
海外受けされるゲームは、真新しいものである。
グローバルニーズに染められては勝負はできなのだ。
ジャパニーズカンパニーを名乗るのであれば、
作るべきは市場への活力剤であり、
ニーズに合わせた防御的な戦略では活気は起きない。
今回は、久しぶりに自分のもう一つの趣味である。カプゲーについてまとめてみよう。
カプコンの格闘ゲームで大事だと思ったのがスピード感。
特に、ヴァンパイアーセイヴァーのスピード感たるは歴代のカプコン格闘ゲーム史上でもズバ抜けている。それは、ドラキュラやサキュバス、ゾンビなどのような人間の限界を超えるものだからだろうが、正直、作品自体は人間の限界を超えている。
このゲームをやった後に、鉄拳をやるとあれ?ってな事になる。
鉄拳は、爽快感というコンセプトを置いたのだろうが、カプコンは未だに自分のゲームの長所が分かっていないっぽい。(いい加減に分かれ!と思う)恐らく開発陣とユーザーとの間に大きな隔たりがあり、それが仕様差として極端なものにしている。それはスト4のキャラ差でも実証されたことだろう。
未だにカプエスやヴァンパイアに根強い人気があるのは、これらのシステムを覆した事象があったからだと未だに思っている。さて、ではそんな開発陣中心の格闘ゲームにおいて、カプコンゲーの最大の長所とは何だったのか?
超必殺技を出した時の派手な演出?小技ペチペチ→ギャー?それともパンピー御用達の昇竜拳?正直、未だに「スト2」の幻影を社長も含めて追っているとしか思えない。
「スト2」の時代は終幕したのである。
鉄拳の良さは爽快感を演じるため、技は初心者でもある程度覚えれば出しやすいものに調整されている点にある。カプゲーにあるキャンセルや押したまま、リバーサル、目押しといったような難しい要素は持ち合わせていない(さすがに確定反撃などの反撃要素はマニアネタが多いですが)
カプゲーのデメリットは、開発者の用意したそのようなネチネチかつドロドロしたようなマニア向けの仕様だったと言わざるおえない。海外ウケ狙いのマブカプ3も分かるが、国内の「鉄拳」ヒートがなぜあそこまで過熱したかをよく見るべきだろう。
ヴァンパイアセイヴァーは少なくとも、その要素があった。残念ながら万人受けしなかったのは一部のゴチャゴチャした仕様と、キャラクターデザイン、また3D進出の遅れであったと言わざる終えない。
ヴァンパイアセイヴァーの良さは何度も繰り返すが、スピード感だ。
ゴチャゴチャしたコンボやネタを取っ払うとこのゲームのスピード感たるは、どう見ても常人向きのものではないのだ。だが、一度、そのスピードのリズムに乗ると、これが気持ちいいのである。
分かる人には分かるんだろうけど。カプエスでは、ランを使用した一部のグルーヴに認められていたけども、もっとスピード感を大事にしたゲームを作っても良いはずだ。一部のグルーヴだけがとろく、もう一方のグルーヴだけが速いというわけではなく。
よりアクティブに、そしてよりスピーディな作品が作れるはずである。波動拳だの昇竜拳、無敵時間なんてのは二の次。スピード感こそカプ格ゲーの真骨頂。
カプゲーの最大の長所は、演出でもなく、スピード感だ。ただし、速すぎると初心者がついていけない可能性があるので、適度な優しさが必要となる。カプコンはいつの間にか、その道を外して、狭い視野、粗い作品ばかりを提供している。
このヴァンパイアというゲームがどれほどのスピード感を秘めているかを見たい人は↓をクリック
http://www.vampire-dcc.com/details.shtml