嬉の字屋

フィギュアと手作業のブログです。

盛って作ろう12(最終回)

2009-05-13 23:47:52 | 盛って作ろう_模型塾
最終回。
髪の毛、表面仕上げについて。


座学

髪について
 
 リアルの場合、Bのように前髪は直接頭に盛ったほうがリアルに見える。
 Aのように塊を盛ると塊感が邪魔になる場合、前髪は顔と一体化させる。
 また額に濃い影が落ちておかしい場合も直接盛る。

 Aのアニメ顔の場合、前髪は別パーツにすると塊感がちょうどよくなる。
 それ以外に額に筆でおくれ毛を描くと馴染みがよくなる。

パーツの分け方
 前髪:ひと房毎に盛る。
   一度ゆっくりやってみたかっただけだよ!
 後髪:ショートヘアなら後頭部と一体化、もしくは前髪+後頭部の2パーツ
    ロングヘアの場合、一度土台を作ってやり、その上に盛る。余りに大きなパーツになる場合は前髪+後頭部+髪の毛など3パーツに
    その際2,3層重ねてやると奥行が出て綺麗に見える。
    
    テールがある場合は別パーツにする。

 盛った際に動きをつける。
  スカートと髪のなびき方が逆でもぱっと見はおかしくないので気にしないこと。

実演

パーツ分割その2(前回の盛って作ろう。9を参照のこと)
今回は赤い線の位置で分割。


赤い線の位置にナイフで筋をだんだんと深くしてゆき、ニッパーで深くする。


粉々になっても泣かないつд`
 ぐいぐい切っていたらせっかくのハッピがブチ割れる
 
 プロもこのようにコナゴナにすることがあるので割れてもキニスルナ。
 1回1回取れたら戻せば割りかし綺麗に戻ります。とのこと。

髪の毛

 生え際を意識して盛る。
 
 髪の毛の筋はランダムに。一度入れた筋を遠巻きに様子を見ながら入れる。
 頭の頂点はつるっと、毛の先に向かって線を多めに入れる。
 ※作例はオールバックなので頂点はつるっとしてないほうがよいでしょう。

 
 また溝がAのように対照的だとロボっぽくなる。
 Bのように波のように上から覆いかぶさるようにするとよい。
 時には逆側に筋、並行・クロス・重なりを入れる。
 

 前髪はバナナを盛り、筋を入れるように。
 
 

 髪の毛のコツ
  男性キャラの場合、髪の毛は角張るように盛ると男らしく、
  女性の場合は緩やかに作ると女性的になる。

  キャラクタによって髪の毛の束の数や筋により似る、似ないといったことになる場合があるので
  軽く筋を入れて調整する。

  髪の毛の内側は硬化後削るとべったり感がなくなる。
  


表面処理
 :100番位で表面を削る。
 :使い古しなどの100番でさらに100番の削り跡を消す。
 :サーフェーサーを塗る。
   サーフェーサは薄く傷に刷り込むように塗る。
   厚く盛るとモールドが消えるので注意。
   ちなみに使用サフはMr.サーフェイサー500。
 :さらに高い番手のやすり(180番程度)でやする。
   最初につけたやすり跡の方向とは直角になるように。
 :320番でやする…等からの処理を2,3回繰り返す。

 表面処理のコツ
  Mrサーフェーサは500、1000、1200番があるがこの番号はヤスリの番手とほぼ同じもの。
  初期の大きめのやすり跡等は500番を選ぼう。また攪拌をちゃんとしよう。

  表面の毛売りかすは古い歯ブラシ等で落とす。(埋まってしまうため)
  またスプレーやエアブラシ・ウエスなどでも可能。

  
  このように異素材でガッチガチにしてしまった場合、削れ具合に差が出るので気をつける。

  老人・男性等は場合によっては荒いままでもよい。

  シワ・ディティールなどをつぶさないよう注意。
   モールドは場合によってはサフを塗った後に彫るようにする。
   ズボンの縫い目、チャック、襟のライン等は表面仕上げあとに刻む。
   このようなものはアルミテープなどを切ったものを表面処理あとに貼ると雰囲気がよい。
   

  ジーンズなどのようなかすれた表現をする場合、色で表現を行う。
  ブルーの下地にライトブルーでドライブラシを行う。
  

実習
ハルク左腕だけ出来上がる。多方向から見た時まだしっくりこないので作り直すかも…。
というか焼け焦げました。

今後はフリー枠で徐々に仕上げてゆきます。

about...
全12回どうでしたでしょうか。
初歩的な話にさらに小技を挟みつつ、一人で勉強するよりかかなり早くうまくなれると思います…ノ∀`
またスクラッチ仲間なんかも出来てお互いに切磋琢磨なんかできますので
ぜひ参加をされることをお勧めします。

今後ちょこまか参加したフリー枠ネタでもかいてこうかと思います~。
ではまた。ノシノシ

盛って作ろう。11

2009-05-04 20:36:31 | 盛って作ろう_模型塾
盛って作ろう11

今回は服と分割。
別パーツ化、体から離れている服等の造形。

座学
服は分割とセットで考える。
たとえば以下のように制服の場合等スカートをはかせているキャラの場合、
上半身、下半身、スカートの分割となる。


 薄ものの造形手順
  :上半身、下半身にワセリンなど離型剤を塗っておく
    
  :板状のマテリアルを盛りつける
    
    ※上端は固まる前に処理するとグラグラになってしまうので硬化後に
     下端はあらかじめ適切な長さにカットして整えると後の処理が楽。
  :スカートの造形をする。
    スカートの腰、プリーツなどのスカート自体のしわを造形する。
    
    表面が荒れるが硬化後に処理する。
  :硬化後、剥がす。
    
    硬化時に多少変形しやすいので多少のマージンを考えて盛ったほうがよい。
  :整形作業を行う。
    変わり過ぎだと思う…

 マントなどは台所の隙間埋め用のアルミテープなどを芯材にし、その上にマテリアルを盛る。
  
  腕を後から分割する場合、とりあえず着せてから行う。

  薄ものを盛るコツ
   アルミテープなどを巻く場合、本来のマテリアルを盛る位置より下に巻く。
   

  マントなど薄く見せるコツ
   マント・スカートなどある程度の厚みがないと穴があいたりするものの場合、フチだけ薄くすれば薄く見える。
   :厚く作る。
   :硬化後、フチをきれいに整える。
   :内側を薄く削る。
   

 メモ:離型剤について。
  マテリアルについて凸合面の処理に使用できる材料はこちら。
  エポキシパテ→ワセリン
  スカルピー→ベビーパウダー
  ファンド→ベビーパウダー(押しつけたらすぐに剥がすこと)
  なお、元八さんはファンドの場合ラップを間にはさんでいるとのこと。

 分割の手法
  スカートなど、筒状のものは胴体部が引っかかることや型どり時など3面型にしなければならない場合がある。
  そういう不都合になるものは思い切って縦に分割にしてしまう。
  

  ワンピースなどは上記分割がしづらいためこのようにスカートの前面部は前身ごろに接着した状態
  後身ごろのみ分割してしまう方法もある。
  


実演
 マント造形の実演
  :マテリアルを薄く伸ばし、マントの形状にし、胴体に盛る。
   
   肩に乗せる部分は重力がかかるので薄すぎないよう注意。
   襟など細かい部分は後で作って巻きつける。
  :シワを造形する。
   上のほうは体のラインが引っ張っているものとみなして細かなしわ。
   下の方は風でバサッと広がっているとみなして大きなしわをだす。
    風が吹いている場合は、薄ものは押されているので逆R状ではなく孤を描く。
   


 スカート造形の実演
  ①普通のスカート
  :マテリアルを薄く伸ばし、胴体に巻きつける。
    下端の処理はこの時点で行える。
    胴体と接地している上端は硬化前にやるとスカートが体から離れてしまうことが多いので、硬化あとに。
   
   スカートなどはポーズがより強調される方を選んで造形をする。
    たとえば体を右に倒している場合、ポーズが強調されるように左側をヒラヒラさせる。
    

  :スカートの造形をする。
    ただ盛っただけでは単調になってしまうので、ヨコのしわを入れる。
   

  ②プリーツスカート
  :最初にガイドの線を書く。
   
  :スカートの回っている方向に合わせて片側のみを押し込んでゆく。
   
  :風などの効果を入れる。
   
  :硬化後、中を掘る。

  スカートのヨコのしわのコツ:体の折れ線に合わせてシワを作るとよい。
   たとえばロングスカートの場合、股部と肘部で2回体は折れるのでその箇所にしわを造形すると動きがでる。

  プリーツスカートのコツ:
   プリーツスカートなどはが折れ目がやわらかく、おどるように作るとよい。
   縦の線と横の線を交差するように盛る。
   折り目の方向、丈など間違えないように。また折り目のピッチを狭くすると見栄えがよくない。
   

  メモ:プリーツスカートのしわ
   プリーツスカートのしわにはタイプがある。
   ひだを一方方向にたたんだものを車ひだ、または追いひだという。
   ひだを交互に入れたものを箱ひだ(ボックスプリーツ)という。
   ほかにもアンブレラプリーツスカート、アコーディオンプリーツスカートがある。
    by:新版・文化服装講座(第24版:昭和43年刊行(核爆))
    

実習
いよいよラストが近づいてきました。終わらないのはもう周知の事実だったりしますw
ハルク、おケツだけ焼こうと思ったらうっかり全部焼けてしまってるので大変なことにw

about...
暖かくて少し涼しくて皐月びよりでした。

近所が谷中銀座なので行ってきました♪
さてどれが本物でどれが偽物でしょうかw




盛って作ろう10-2

2009-05-02 01:16:43 | 盛って作ろう_模型塾
後半編。
ちょっと画像の大きさについて考えないとつд`
いちいちオリサイズにするのも面倒だしgoo推奨だとヨコ幅に合わせられちゃうしw
あと板書が一番分かりやすい図について。( ゜д゜ )

■足について
 ①足の構造
 

 ②男女の差
  男性の場合、手と同じく足の甲の筋をでるように造形すると色気が出る。
  女の子フィギュアの場合、足の造形は柔らかめに。

 ③靴について
  作り方の手順
  ▼裸足
  形を盛った後、土踏まずをへこませる。左右非対称に。漫画足をイメージするように孤を描くように。
  指をリアルにすると長くサルっぽくなってしまう。
   その場合靴下状から削るように造形するとサルっぽくならない。
   

  ▼靴
  現物をよく見ること。
  エロゲーなど元ネタがあまりにひどい形状の場合はリアルを参考にしてしまってもよい・・・。
  :底から作る。
  :ヒールの段差を作る。
  :底を整えたあと、削り目を追い込んでゆく。
  
  :底を基準に側面を削る。
  :ソールを分けるラインを掘りこむ。
  
  :細かいディテールを盛り込む。
  

  靴のコツ
  ・つま先の盛り上がりを作るとそれっぽくなる。
  
  ・女ものは足を長く見せるため甲が開いている。


実演
■座学の講義の実演
 手のコツ
  ・男は大きめ、女は小さめに作る。

 ①握りこぶし
  :手の甲を基準に、第一関節面を作る。
  
  :指を曲げると小指が自然に深くまがる。
  
  :側面の段差を作る。
  
  :第2関節部、手のひらのへこみを作る。
  ※このとき親指根元のふくらみ、小指側のふくらみを多少残す。
  
  :指を作る。完全に分割せず、段差を作るように少しずつ押して作ってゆく。
  
  :指のスキマを造形する。指は握ると四角くなるようにニクで詰まって隙間がなくなるのを意識して。
  

 ②ひらて
  :平たく盛る。
  :親指を切る。
  :四指を切り分ける。
  :成形する。
  エポキシパテなどは大まかな形を作った後、削って整える。
  
  大きめに切りだすと修正がしやすい。

 ③ものを持っている手
  :握っているものの厚みを考慮して造形する。
  :握りこぶし同様手はらせん階段状に。
  


 ④靴
  :説明を元に造形。
    
    土踏まずの部位は一段内側にあるので注意。


実習
 背中の筋肉が恰好で違うとのことで修正中。
 盛ってるうちにどんどん手足がもげて行っていますw
 

about...
靴の盛り方…切り口でカットなんてのが一言入ってたんですが
もう何のためにかいたのか思い出せないんだ・・・。

盛って作ろう10-1

2009-04-30 00:16:20 | 盛って作ろう_模型塾
盛って作ろう。10

手足について。

座学
■手について

 ①手の構造
  腕との接合部はちょっとずれる。
  上から見た場合、手のひらは中指を中心にすこし軸が回転してついている。
  
  横から見た場合、腕と手のひらの接合には段差がある。
  確認してみよう(゜д゜)9m
  とう骨と手の骨とつながっているが腕をまっすぐ正面に向けた状態で若干回転している。
  
  手との接合面、とう骨はとび出ている。ここを意識するとリアルめ、綺麗に見える。
  
  …ピザデブっていうな!

 ②指の構造
  人差し指、中指、薬指の長さは違うが生えている根っこの位置は同じ。
  小指はさらに段差が下がった位置にある。
  
  指の断面は真円ではなく爪がある頂点部は平たく、その周りが円状となる。
  なんだろうねこれ…
  またこぶしを握った状態のとき、回りの肉が押しつぶされて指同士はくっつく。


 ③男女の差
  男性の場合手の甲の筋を入れると男性っぽくなる。
  反対に女性の場合は入れない。
  手の甲の筋


 ④握りこぶしの作り方
  指を曲げて作らず最初からブロック状にする。

 ⑤開いた手の作り方
  中途、表情がデリケートな時はあらかじめ芯を入れ、その上から盛って造形をする。

 ⑥ものを持っている手
  モノを持つ場合、実際持たせるものを包む様に盛る。
  ない場合は似たようなものを作る。
  拳銃など複雑な構造のものは最初に柄の部分のみを作ったりして持たせる。
  素晴らしいやっつけ仕事
 
 ■手の造形のコツ
  ・初心者はよく手が小さくなってしまう。これを避けるために、大きめくらいで最初に盛る。
  ・指が細すぎ、クラゲのようになってしまう。これを避けるには指の断面を意識する。(指は断面図は四角いと思え!)
  ・手のひらにもう一つ関節があることを想像しつつ盛る。
  
  ・基本自分で同じポーズをとり、造形に反映するのが一番手っとり早い。


about...
トップの画像は日暮里駅の駄菓子問屋さんで買ってきたラムネ菓子。
これで500円ほど。ウマウマ。

盛って作ろう。9

2009-04-23 00:44:42 | 盛って作ろう_模型塾
2009年4月25日修正しました。

カメラが新調されました。
Y屋さんからいただきました。
ありがとうございます!

今回は分割について

座学
 分割するにあたってのメリットデメリット
  ■分割の良いところ
  ①作業しやすくなる。
   スキマなど手が入らない箇所の隙間が容易に作業できるようになる。
  ②複製がしやすくなる。
   複雑に絡み合った面をシンプルな形状にすることができる。
  ③塗装がしやすくなる。
   物体の大きさが小さくなるので持ちやすくなる。また色分けがしやすくなる。

  ■分割の悪いところ
  ①デッサンが狂いがち。
   分割面の誤差でだんだんとパーツの形状が悪くなる。
   ※たとえば背広などの腕の分割ラインは片口がだんだん膨らんでいってしまいおかしくなる。
   
  ②部品毎に作業を進めるとつながりが悪くなる。
   全体の形状が悪くなる。

   ☆対処法
    ・分割は無理にするのではなく、なくて良いなら極力しないこと。
     複雑な分割面の場合、無理に分割を行うと合わせをする時に非常に労力を使う。
    ・仮組をしながら作業を進めること。
     全体のバランスを見つつ作業を行うこと。

 分割のタイミング
  ①服を着せるとき
   スカートの中など中空ができるとき。
  ②手が入らなくなる個所ができた時。
  ③折り重なる部分ができた時。
  

  ■和服が一番大変
   服のたもと等は中空のため、分割、複製等に支障をきたす。
   このように中途半端かつ重要な隙間ができる場合、思い切って一体にして埋めてしまう。


実演
 分割の実演
  

 ①ナイフで軽く分割ラインを入れる。
 ②ナイフの背側で溝を深くする。
 ③ニッパーで深くし、切る。
 ④片方の切断面をきれいにする。
  
  
 ⑤接合面合わせのための穴を軽く開ける。
 ⑥綺麗にした切断面にワセリン等離型剤を塗る。
 ⑦反対側にマテリアルを盛り綺麗な面に押しつける。
  
  
 ⑧硬化後、接合面の穴を深くする。
 

 分割時の注意点
  ・肩はできれば避ける。
  ・肩は複雑な構造のため、切ると接合面の接地の処理が難しくなる。湾曲面は避けること!
  ・水着キャラの場合、上記肩を避けるため、ビキニなど胸の下で切る。
  ・腕の中心でやむを得ず切る場合がある。その場合オリジナルキャラの場合は腕輪などで隠すことができる。
  ・ズボンの場合、必ず中心に布の継ぎ目があるのでそこでも分割可能。
  (隠せない場合は一度接着後、断面をパテで埋める)

  

  ・パンツラインなど湾曲している部分はドリルで先に穴をあけてからナイフでその隙間を補うように切る。
  

 ■マントを着せるキャラの場合の方法
  ①マントだけ単体で作る。
  ②マントと上半身を一体化する。
  ③露出する部分だけを切る。
   

実習
 えーっと、資料を探したらちょうどいい背中ノ資料があったため光明が。
 これを見てなんとかします。取り合えず4月いっぱいはのんびりと~。
 …こんなことやってるから遅いんだよ。

盛って作ろう。8

2009-04-14 22:01:21 | 盛って作ろう_模型塾
今回は下半身の造形→服の作り方について。
カメラを忘れましたorz

座学
 各造形方法の基本
 ①ズボンの造形
  マテリアルを下半身全体に盛りつける。
  下半身の人体の造形はしなくても可能だが膝の位置等忘れないよう注意。

 ②スカートの造形
  下半身の造形必須。
  中空にする方法の詳しくは次回
 ③パンツ・水着・ストッキング等
  :裸で仕上げる
  :肉の食い込みを作る
  :布部を一段下げる
  :しわを凸状に盛りつける


  :おしり側を盛る

    ※:2009/04/19画像差し替えました。
  ストッキングは盛りつけず、シワだけを盛る。



実演
 今回はズボンの造形
 
 
 
 
 半分違うのはニッカポッカっぽいズボンを作る予定の人がいたので作例がわりに。
 軍服なんですがだれか名称を教えてくださいorz
 
 作成方法
  :巻きつける
  :太さを調節する
  :しわを作る
    スラックスなどは皺の前にズボンの折り目をつける。

 ズボン等は持ちづらくなるので片足ずつ造形する方が楽。
 マントなどのしわはよい資料を集めること
 しわのない服はボンヤリとしてしまってメリハリがなくなるので注意。
 しわで各部位の名称を説明する。
  ●シワで説明をすること
   腰の部位、膝の部位を知らしめるためにしわを入れる。
   

 シワ入れのキモ
 ・メリハリをつけること
  深いシワ、浅いしわをつける
  広いしわ⇔狭いしわをつける
 ・緩急をつける
  太いしわからスタートする(要所を深くする、深いまま残す、出ているところを残す)太いしわ造形後に細いしわ
 ・大きなしわを一本作ってからにする
 ・体のラインに沿った箇所は引っ張られたようにする(しわを入れない)
 ・体のラインに沿っていないところは遠慮なくしわを入れる
 ・つま先でぐしゃぐしゃになる
 ・丸いラインを目指さず、破裂形を目指す(凸部は逆R型になるようにする)
  要所に凹みをつくる
 ・不連続なラインにする(コンパスで描いたようなものはメリハリなくなる)
 ・しぼる箇所は皺も派手に
 
 

実習
 やってるうちに足の位置がちょっと物足りなくなり、延伸します。
 だんだんおいつかなくw
 

次回以降の予定、分割、紙、手足首(靴)、服など。
今回で折り返しなのであと残り数回。急げ!


盛って作ろう。7

2009-04-05 21:53:43 | 盛って作ろう_模型塾
胴体の造形。
今回は実演、実習がメイン。
スカルピーorエポキシパテで胴体を盛りつけ、整形します。
チマチマ盛る方法もありますが、あらかじめ多めに盛って落としていくほうを選択。

座学
 実演・実習前の盛りつけ方の説明。
 ①浮いてこないようにまずべたっと大量に押し付ける。
 ②一通り盛ったら細かいところを盛る、余剰分を落とす。

 服などの盛りつけ理論。
 ・プラグスーツなど体にぴったりしているものは裸に直接モールドを施す。
  セーターなど厚ぼったい服は裸の後から盛りつける。
  一番難しいのはズボンなど中途半端な厚さのもの。
   ※これについては次回説明。

 似せるコツについて
 ・8:2の法則
  写生の時等何かを見て写し取る場合、対象物8割、紙2割を見るとちょうどバランスが取れる。
   ※元八さんがその昔美術の時間に教えてもらったそうな。
 ・比率で見る
  顔のタテヨコの比率。
  輪郭を割って各パーツの位置がどこにあるかを見る。
  ※現在の顔のパーツ傾向は鼻、口が上の位置についている。

実演
 座学の実演
  名前忘れました。とりあえず若頭で。
  多めに盛りつけて、密着するようにくまなく骨格に盛りつける。
  

  
  ちなみに元八先生はここから仕上げに入るそうです。
  ポリパテメインの人だから?あんまり盛らないんですな。

  ・ポーズの最初の意図が消えてしまったり、おとなしくなってしまうので気をつける。
   ※しっかり元絵や構想を忘れないようにしておくこと。

 筋肉についてのアレコレ
  
  ・大胸筋は小さめに作るとよい。
   前鋸筋(大胸筋のワキ)の幅をたくさんとる
  ・腹筋はそんなに割れていない。むしろ腹筋の回りを際立たせた方がよい。
  ところで背中のへこみはあれは仙棘筋があるためできるものです…。

 元八さんはグレスカとスパスカ(みどり箱の普通のもの)を1:1で混ぜて使ってました。
 
 秘伝のレシピ。

実習
 胴体の盛りつけ、自分はスカルピーを選択しました。
 とりあえず現状このようになってます。
 
 様子を見ながら盛りつけている最中なのでたぶん焼くのはもっと後になりそうです。
 これだけゴン盛りすると逆にスカ内部の生焼けが怖いんですが・・・。
 あと手が痛い。非常に指が痛い。可塑剤抜いたからさらに固さが倍率ドンしています。
 ・・・大量のスカルピーを扱うのにパスタマシーンが欲しいところですが、これ以上ものを増やすのもなあ。
 笑うところです。
 
 顔は似てないので引き続き作り直します。ラピュタは何度でもよみがえるさ!(ムスカ)
 割りかしじっくり見てるんですが・・・どうも似ません。
 似るまで描いたほうがいいかなあ。映画借りてこようかなぁ('A`)

盛って作ろう。6

2009-03-29 22:42:50 | 盛って作ろう_模型塾
今回はスカルピーでの顔の造形。
さらに板書の量が減るます。

講義
 スカルピーの特性の説明。
 前回とほぼおなじ…割愛。

 前回の顔の造形方法と違い、こちらは鼻の造形は後盛りに。
 スカルピーは焼く前の親和性が高いのでこのような造形方法が楽。

実演
 今回は元八先生の原画を(うやっとこ)撮影してきました。どぞ。
 刀を持った杖のにーさんがソレでございます。
 
 
 ※ところで勝手に元六にしますたと言ったら激しく拒否られました。
  紹介しづらいので来週は命名してもらおうと思います。

 スカルピー造形はエナメル溶剤とベビーパウダーで表面をならすことができます。
 エナメルで表面をならしたあと…ナイフや歯ブラシで表面をこすることでこのような表現に。
 

 耳の造形
 ・最初は楔形の板を張り、そこから形を整える。
 

 スカルピーを焼く
 元八さんはこの電熱ストープの1個だけ点灯モードがちょうどいいそうで。
 100円均で金網を買ってきてこのように台を作っておりました。
 当然夏はサイアクだそうです。
 

実習
スカルピーで造形します。焼かずにカバンの中に保護もせず入れます。
 
当然崩れますw
実際は眉毛のあたりだけがつぶれてました。
できが微妙だったんでつぶしますた。

ということで個1,2時間かけてちょっと復元作業を開始します。
どうも骨格がまだピンと来てないのでやり直し必至なんで。
うーんまだ面の起伏がうまく読めないなあ。

来週は体の造形。

王子の春日山公園にくじら嬢といてきました。
この時点で大体が3分咲き程度だったんですが、場所によって満開。

盛って作ろう。5

2009-03-26 22:31:30 | 盛って作ろう_模型塾
模型塾「A.盛って作るフィギュア原型」

5回目となりました。
実習メインなんでほとんど書くことないんですけど海馬フル回転でちょっとがんばりたいと思います。
今回は前回盛って作った顔を削る作業。ナイフとやすりを使いました。


座学
 盛ったものを削る作業について。
  盛り過ぎ、削り過ぎのラインを盛ったり削ったりして繰り返しつつ理想のラインに近づける。
 
 スカ説明
  他の材料と違い、以下の特製を持つ。
  ・他の素材と比べて柔らかく、造形しやすい。反面もろい。
  ・焼いて固める
  ・削りにくい(ロウソクのよう)

 漢顔についてのアレコレ
  顎から耳にかけてのラインの折れが鋭角に近いと漢っぽくなる。
  顎が鋭角 ⇔ 顎が鈍角
  男っぽい   優男っぽい

実演
 前回やったものの作業
 元八さんの原型はこんな形に。
 
 こんにちは。元六です。(嘘)

 やすりの使い方について
  使い古しのナイフや鋏を使う。
  やすり面じゃない方を切ること。
  折って切る。
  削るものは、皺が魅力につながらないキャラが適している。
  二次元女の子 ⇔ 怪獣等

 ナイフの使い方について
  手を切らないコツ。
  ・刃先に手を置かないこと。
  ・少しずつ削る。大きく切ろうとすると切削抵抗が増え、危ない。
  ・下に置いて削る。

実習
 只今緑のアイツはこんな顔になってます。
 
  ウド鈴木じゃね!?

 イマイチ気持ちが悪いので次回のスカでガンバることにします。

来週は同じ工程をスカでやってみよう♪ということに。
今週やることが来週に回りました。

盛って作ろう。4

2009-03-15 20:44:14 | 盛って作ろう_模型塾
模型塾「A.盛って作るフィギュア原型」

彫塑の練習1
エポキシパテで顔を造形する。
スカどこいった的な方向になってきた?

座学。
顔の造形についての手順。

①もちやすくするために最初に盛っておいたエポキシパテの上にさらにパテを一回り盛ってくるむ。
②押し付けて密着。体のサイズに合うようにパテを落とす。
 女の子キャラは髪の毛を盛るとさらに頭が大きくなるので注意する。
③頭の形を大まかに作る。
 顎より首の付け根のほうが高くなるように顎や後頭部を形作る。
④眼窩を作る。
 眼窩のポイントとして、絵、キャラによって作りを変える。
 アニメ顔の女の子の場合鼻の稜線は書かない場合のほうが可愛い。しかしこの辺は人それぞれなので試行錯誤されたし。
 
    イメーヂ図1

 逆に男性の場合は眉間のライン、鼻筋のラインを意識してしっかり作るとかっこよくなる。
 
    イメーヂ図2
⑤鼻を作る。
 鼻を一番高くするように額、顎と落とすように造形。※逆に鼻を盛るタイプもあるがこのときはすべてへこませて造形。
⑥眉間を作る。
 スパチュラで押し込むように。
⑦目を作る。
 眼は眼窩の一番奥にあるのでそこを線を引くように軽く押し込む。押し込みすぎないように。
⑧口を作る。
 :ナイフ、細いスパチュラで形を作る。
 :下唇を作る。
 :口角を押し込む。
・その他。
 額は四角い形となるので軽く後がつくくらいに四角に。
 
 丸くすると爬虫類に?

実演
上記座学の実演。
今回は元八さんが作った顔を撮ってきた。

しかし元絵を写メってくるのを忘れる。orz

実習。
 つ<こんなんできました。
 一抹の不安どおり案の定顔が体と合ってないw
 最初の説明通り後頭部とあごの段差がまったくないことに今気がつく。忘れてた。
 次回までに調整がてら盛っておくとします。頭がちょっと大きいし・・・体をふとましくしたらそこそこ見栄えはよくなるか?

 元八さんに教えていただいてやっとこアジアのおぢさん状態から脱出することができました。
 顔がお醤油顔だったためとあとどうもほほ骨目じり側が上がっていたのが決め手のようだ。
 逆にアジアのおっさんにする場合はほほ骨目じりを上げればよい・・・とφ(´∀`)
 あと眼の形に若干眼窩の形をオーバルにするとよさげ。
 口が埋まっているのは最初は口を埋めたほうが歪まなくてよいと教えていただいたため。後々彫ります。

次回予告。
 体を作る。
 やっと次回でスカピー。やっとこの1年放置スカを消費することができまさぁ。

abowt。
 それにしても模型塾。完成したらWF参加しますって声が多い・・・。
 自分は色々考えたけどもうちょっとスキルアップしておきたい。だって胃がんでルシ胃がんでるし手が遅いし。

 まったく関係ないですが、西日暮里駅構内(改札からは外)のパンやさんのパンはウマシ!(`・ω・´)
 オヌヌメは墨の肉まんとか、昔ながらの食堂車のカレーパンとか。個人的にごぼうパンオススメ…。
 西日暮里駅近くにゃいくつかウマイパン屋さんがあるらしいのでちょっとそっちにも逝ってみたい。
 ブーランジェリーイアナックとポポーというらしい。ブーのほうすごい名前だ。