[届いた毛]
柴姫様の毛とCDです。
柴姫様の毛の量は90g程あります。
今のところの作成内容(予定)は、
○お座りポーズ
○フセポーズ
手をスフィンクスのように交差しているような感じにする。
色については、出来るだけ本犬さんに近い感じにする。
[考え中…]
先日から 作成内容についていろいろと考えていまして、まだなかなか前に進んでいません。
毛の量は限られているので、お試しに使うと足りなくなる可能性もあり、頭の中でいろんなパターンをシュミレーション。
悩んでいる内容は・・・
毛の長さ
毛の硬さ
色をどうするか
です。
毛を実際にチェックしてみて、最初に提案していた方法で可能であるかどうか?等考えています。
毛の特徴としましては、柔らかい毛と硬めの毛が 半々(若干硬めの毛のほうが多いかな?)ある。
これはご注文の際にお伺いしていたので、想像していた通り。
下の写真の 右毛は硬め(ピンとしたパサパサした感じの毛)。
左の毛は柔らかめの毛(柔らかい毛は全体的に短め)。
ところどころ見える黒毛は グラデーションとなっており、黒・アイボリー・白などの混色の毛。
このグラデーションの毛は、硬めの毛(たぶんトップコートかな?)
まず単独で毛が紡げるかどうか、毛糸の太さや毛糸の感じを見るために2g程毛糸に紡いでみました。
まずカーディング(紡ぎ易いように毛をフワフワな状態に梳かす)した後、お試しで紡いでみました。
下がその毛糸となります。
毛糸としては、やはり少し紡ぎにくさがありました。
毛糸にはなりますが、硬めの毛が毛糸からピンと飛び出しています。
硬めの毛は撚りがかかりにくい為、柔らかい毛糸の中に刺さりこむような感じで毛糸になっています。
毛糸は少し硬めの毛糸でありますので、あみぐるみは少しゴツゴツした感じになるかな?と想像する。
(出来ればもう少し、細く紡ぎたいけれど あまり細く紡ぎ過ぎると、紡いでる際にスルリと毛糸が切れたりプチンと毛糸が切れたりするので、思っている細さよりも太く紡ぐ必要がある。)
毛が短いので、しっかりと捻らなければ きちんとした毛糸にならないので、しっかり紡ぐ為毛糸は硬くなりやすい。
こちらが上記毛糸で編んだ感じ。
少しゴツゴツした感じになる。
硬めの毛糸は、ピンとした感じで飛び出す感じ。(刺さりこむような感じで紡がれる)
尚、硬い毛や短めの毛は作業途中でぽろぽろと落ちやすい。
少し紡ぎにくさを感じた為、毛をランダムにピックアップして 長さを計ってみる。
毛の量を少量にしていくと、単独でのそれぞれの毛の長さが分かりやすくなる。
緑の枠は3cmのゲージ。
3cmあるかないか・・・若干3cmよりも短いのかな・・・とも感じる。
2.5cmくらいなのかな?
柴姫様 毛の長さチェック中
ここで、ポイントなのですが・・・(ちょっと専門的なお話)
毛を毛糸に紡ぐとは、毛を少量ずつスライドさせながら捻りを入れていくことで、糸(紐)状になっていきます。
スライドさせるので、1,2,3,4,5 とそれぞれの毛束があるならば
(1,2) 2 (2,3) 3 (3,4) 4 (4,5)・・・・・こんな感じで
1~~~~~~~~~~5 こんな糸に見えます。
()内の 1,2 というのは、1と2の毛束がねじれる部分です。
2というのは、2の毛束単独の部分。
2と3というのは、2と3の毛束がねじれる部分です。
それぞれが1cmは必要(実際には1cm以上は必要です)、だとすると、それぞれの毛束の長さはそれぞれ3cmは最低必要となります。
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ーーー は各毛束 です。 これがスライドされて捻って行く。
縦に色がついているのが ピンクだと1と2の捻られる部分です。
イメージとして、このような感じで毛糸が紡がれていきます。
ただ、これの捻られる部分が短いと、切れやすい毛糸となります。
これを切れにくくする為に、下記のように 二つの毛束が重なる部分を少し長めにします。
すると
毛糸が短くなり、3つの毛束がねじれる部分が出来ます。(この時点で1つの毛束単独の部分がなくなります)
毛が短い場合、毛束単独の部分が少なくなり、3つの毛束部分が多くなる為、毛糸が太めとなり硬めの毛糸となります。
この太めで硬めの毛糸であみぐるみを編むと、あみぐるみも少しごっつい感じのあみぐるみとなります。
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そこで、つなぎとして 少し長めの毛を混ぜてみますと・・・
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ランダムに長い毛糸が、短い毛を巻き込んでくれるので、切れにくく、若干柔らかい毛糸となってくれるのです。
では、次に、柴姫様の 少し長い毛を見てみます。
3cmよりは、若干長いようです。
長い毛はそれぞれ3cm以上はあります。
つなぎの毛としては、長さは良いです。
ところが、毛が少しピンとした感じで硬めの毛であります。
紡ぐ際、撚り(捻り)を入れますが、硬めの毛は若干個性がありますので、捻りにはあまり協力的ではありません。
元のピンとした形状に戻ろうとします。
上の写真にもありますように、毛糸になっても部分的に、ピンピンピンと 毛先が数㎝飛び出してしまいます。
そうなってしまうと、数㎝は ねじれになっていないので、3cm以上の長さはあるけれど、紡の際にはあまりつなぎとしての役目を果たしていない ということになります。
次に、なぜ3cm以上が必要か?(紡ぎ易いか?)の説明になります。
私は毛を紡ぐ際、人差し指(または中指)と親指で紡ぎます。
場所で言うならば、それぞれの指の第1関節の腹 をすりあわせながら 撚りを作ります。
その第1関節の長さが ほぼ3cmなのです。
その3cmの部分で毛を捻るので、それよりも短めの毛が入ると、捻りを入れにくくなります。
2.5cmと3cmですと、見た目はさほど変わらないように見えるのですが、その0.5mm短くなるだけで微妙に紡ぎにくい毛となります。
少し専門的な内容(説明)なので、分かりにくい部分も多いと思います。
次に・・・
色をどうするか の部分
当初、毛を一部(黒系に)染めて、本犬様の毛(アイボリー系)と混毛し、赤柴と黒柴の中間色のような感じの色にする・・・というご提案をさせて頂いていたと思います。
この点については、これでもいいと思うのですが、毛の長さ・硬さとの関係性を考えると、色を染めるのではなく、黒系の羊毛などと混毛したほうが、若干紡ぎやすくなるのかな~・・・ という 考えも 出てきました。
それで、お試しで少しだけ 羊毛と本犬様の毛を混毛した毛糸サンプルを作ってみました。
濃いグレーの羊毛0.2gと柴姫様毛0.8gを混毛して毛糸にしてみました。
編みサンプルはどちらも5号かぎ針で編んでいます。
左の編みサンプルは羊毛混毛のもの、右は柴姫様の毛の編みサンプルです。
羊毛と混毛したものは、若干毛糸も細く紡ぐことが出来(紡ぎも柴姫様毛のみの時よりも若干紡ぎ易くなった)
編んでみた感じも若干小さめに紡ぐことが出来た。
この小さめに編めると言うことが、どうあみぐるみにかかわってくるかと言いますと、例えば 手や足 鼻・耳の部分は比較的小さく編みたいのですが
毛糸が硬めでゴツゴツしていると、なかなか思ったような形にならないことが多々あります。
この部分が、羊毛と混毛して若干でも柔らかくなり、細く紡ぐことが出来るようになることで、これまた若干ですがスムーズに形付けしやすくなります。
上記写真説明
※上段:左羊毛と柴姫様毛混毛編みサンプル、右柴姫様のみの毛編みサンプル
※下段左写真:上毛糸 柴姫様の毛のみ紡いだもの、下毛糸 羊毛+柴姫様毛の混毛糸
※下段右写真:上 グレー系の羊毛(混ぜる前)、下 柴姫様の毛のみ
撮影時の部屋・場所・光当たり具合で 色は分かりにくいかもしれませんが、柴姫様の写真の上に ふたつのサンプル編み毛糸を置いて撮影してみました。
羊毛を混毛したものは、若干柴姫様の 赤柴+黒柴のような中間色に近くなりましたが如何でしょう・・・?
羊毛を混ぜる場合ですが、割合としましては、羊毛 9gに対して 柴姫様の毛を36g で合計45gになります。
あと下記でも書いていますが、白毛を5g程使用する予定ですので、全体の合計は50gになります。
そして、ここからは、上記とは別の内容となりますが、柴姫様ぐるみさんは、2色での作成予定でした。
白毛部分もありますが、白毛は下記の羊毛を使用します。
本犬様の毛が 90gですので、各45gです。
それに、白毛を各5g使用する予定です。(もし足りなければ それぞれ追加する)
羊毛も柔らかめのものと、少しハリのある感じのある羊毛の2種を混毛しようと思います。
※柴姫様の毛も 柔らかい・硬い の2種(性質)の毛の為、それに合わせるかたち。
※羊毛のほうはどちらも、柴姫様の毛よりも柔らかめです。
柴姫ちゃんの毛カーディング中
(動画時間長い為2倍速モードにしていますので画質が悪いです)
[柴姫ぐるみ 完成]
柴姫ぐるみ 完成しましたので、途中経過もあわせてUPです。
あれから、柴姫毛と羊毛を混毛しました。
混毛の仕方としては、それぞれの毛がムラにならないように、それぞれの毛を16分割し混毛していきました。
出来るだけ少ない単位にし混毛したほうが、ムラなく混毛出来るからです。
こんな感じで 柴姫毛16分割、羊毛16分割(きちんとグラム量って分けます)
その後も、1/16同士を手で2分割。
柴姫毛1/32、羊毛1/32 をまず手で混ぜ混ぜします。
手で混ぜ混ぜ後 ハンドカーダー(ブラシ)を使い 混ぜ混ぜします。
これを32個。
次は、1/32+1/32 という感じで、カーディング(ブラシでとかし混ぜ)
↓こちらがその過程の動画です↓
とかしていると、紡ぎ、あみぐるみ制作には向かない毛が 少し落ちます。
(パリパリしたトップコートや柔らかくてもブラシに引っかかりづらい短い毛など。
↓落ちた毛がこちら↓
トップコートだと思いますが、柴姫ちゃんの場合、トップコートが多めだったかもしれません。
そして
↓こちらが混毛した毛を紡いだ毛糸です↓
紡いでる時にも 毛糸に向かない毛が落ちます。
そして…あみぐるみ…
最低限の羊毛量の混毛でしたので、やはり毛糸は硬くパリパリした質感です。
編みにくさもあるのと、あまり刺激を与えると毛糸が脆くなる為、先に別毛糸で下編み(試作しながらパターンを考える)
まずは、形用パターンを考え、次に 色パターンを考える。
その為パターンは2つ作りました。
きちんとパターン通りの形になるか?毛糸が足りるか?不安はありましたが、なんとか柴姫ぐるみ完成しました。
あみぐるみで、一番心配だったのが、手の部分。毛糸が硬い為、交差ポーズが出来るかどうか…
毛糸が硬いので、あみぐるみは少しゴツゴツ感があるので、交差ポーズが心配でした。
ただ、手先は羊毛白使用ということもあり、あと手の中にワイヤーを入れることにより、なんとか交差を表現することにしました。
色分け編みについては…
毛糸は2色ですが、柴姫ちゃんはおよそ3色は見受けられた。
2色でどう表現するか迷った。
ほぼ白のところは白毛糸で表現し、色が薄く入った部分は、柴姫混毛糸使用。
しかしながら、腹部分は、下になり(隠れる部分なので)通常は見えないので、柴姫混毛糸を使用した。
白にするか迷ったけれど、あまり単独羊毛毛糸の割合も増やしたくない(出来るだけ本犬さんの毛を多く使いたい)為、そのようにしました。
色につきましては、写真や動画 それぞれ拝見しましたが、光の具合、撮影場所などで、中間色など細かい部分は、白く見えたり 色があるように見えたりする為、実際の本犬さんの色と異なっている部分もあると思います。
以上が作成過程説明でした。
w20cm×h12cm
こちらが 柴姫ぐるみ フセ 手は交差ポーズ。
カラーも付けてみました(取り外し可能)
あみぐるみ作る時も、トップコートや短い毛が結構落ちました。
↓編んでる際に落ちた毛↓
あみぐるみも 硬めのトップコートがピンピン飛び出しています。
結構ガッチリしたあみぐるみなので、今はさほど落ち毛もないと思います。
手には、ポーズ固定用のワイヤーを入れていますが、基本的にポーズ変更はしないでください。
編み形も 手は交差するような形に編んでいます。
無理なポーズ変更をすると、毛糸が切れてしまう場合もあるかもしれません。
ポーズは固定でお願いします。
2017-12-12 21:45:10
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