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致死率が6~30%と高く、マダニが媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の感染例が、千葉県で確認されたことが3日、国立感染症研究所と千葉県衛生研究所の調査で分かった。2013年に国内で初めて報告されて以降、感染地域は宮崎県や山口県など西日本が中心だったが、関東地方で確認されるのは初めて。
3月には静岡県でも初確認されており、従来の想定よりも流行地域が広がっている恐れがある。厚生労働省や専門家は警戒を呼び掛けている。
SFTSはウイルスを原因とする病気で、主に森や草むらでマダニにかまれて感染する。有効な治療薬やワクチンはない。今年の感染者数は6月20日時点で47人で、昨年の同時期を上回るペースだ。
感染が分かったのは千葉県の当時70代の男性。17年に発熱や発疹の症状があって受診、マダニが媒介する他の感染症が疑われたが検査では陰性だった。保管されていた男性の検体を改めて調べたところ、SFTSが確認された。
男性は発症前に他県へ移動した経歴がなく、千葉県内での感染と判断した。19年に東京都で患者が報告されているが、都外の旅行先で感染したとみられるため、関東地方での感染は今回が初めてだという。
感染研の部長として調査に関わった札幌市の西條政幸医療政策担当部長は「まだ多くの医療機関ではSFTSが知られておらず、見逃されていたケースがあると考えられる」と指摘。マダニは全国で広く分布しており「西日本だけではなく、少なくとも北海道を除いた東日本全体にも広がっている可能性があり、十分に注意が必要だ」としている。〔共同〕
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