涙目筑前速報+

詰まるところは明日を知る。なだらかな日々につまずいて
向かうところはありもせず、未来の居場所だって未定―秋田ひろむ

2024.1.16

2024-01-16 22:35:49 | 書籍
Amazonで『ヒエロニムス・ボスの世界』と『世界モンスターMAP』を買った。



どちらも昨年あたりから買いたいな~と思っていた本だ。

ヒエロニムス・ボスに強烈な興味を抱きだしたのは、明らかにメタファー・リファンタジオの影響である。
このゲームで出てくる魔物が「世界で初めてモンスターを描いたとされるルネサンス期の幻想画家ヒエロニムス・ボスの絵画を原案としてリファイン」という情報を観てから、やたら興味をかきたてられることが多かったのだ。
今俺達が普通にゲームで楽しんでいるモンスターの原型となったヤツはどんなものを描いているのか。ソレが非常に気になって仕方なかった。

とはいえ、ヒエロニムス・ボスとは昔から接点がないわけではなかった。

昔、TABOO1 feat.志人「禁断の惑星」を聴いてた時、PVの絵柄が大変印象的だった。



そこからああいう絵柄をディグってたら、ヒエロニムス・ボスに行きついたことがある。
「当時からこんな絵を描いてた奴がいたのか~」という印象でその時は終わってしまったが、あの名前をまさかメタファーで聴くことになるとは思わなんだ。

そして思い返せば、『ベルセルク』でもヒエロニムス・ボスのオマージュが出ていた。



この辺の記憶がよみがえってきたとき、この画家をもっと知りたくなるのに時間はかからなかった。

実際に読んでみた感想としては、当時のルネサンス期の画家と同じような内容の絵もあるが、所々で彼独特の表現があって興味深かった。
特に植物の描き方が何か他の人とは違うように思えた。
そして途中からどんどん幻想的な魔物が出てくるのが一番印象に残った。

快楽の園に出てくる果実をもって踊るフクロウを乗せた2人組や、右側の地獄の絵に出てくる樹木人間や、イナゴの戦車に魚がついてたり、とにかく不気味でありつつも観たら忘れられないものが多かった。
これがメタファー・リファンタジオではどういう風にリファインされているのかも楽しみにしていたいところ。


そしてもう1つ、『世界モンスターMAP』もおもしろかった。
ゲームをしていれば一度は聞いたことのあるようなモンスターが多数出てきており、このモンスターはこの地域由来のものなのかと感心しながら読めた。
個人的には南米やアフリカのモンスターはあまりなじみがなかったので、読んでいて楽しかった。

そして読んでいて思うのは、ボスの絵もそうだしモンスターMAPのモンスターたちもそうだが、やはり自然現象や人間の不安感など、理屈では推し量れないところにある未知なるものに対して、人間が抱く不安感や恐怖感が、こういうモンスターを想像させる大きな要因なのではないかと感じる。

人間の想像力の大きさを改めて知った点でも、読んで良かったなと思った。


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