新聞を読んでいたら、チョコレートドリンクの作り方が目に留まりました。
頭の中で場面を想像しながら手順を読んでいくと、
微妙に気になる点が出てきます。
――ココアと、チョコドリンクって違うの?
ココアと言えば、元になる単語はカカオ。
まあ、カカオがなまってココアになったと考えてもいいでしょう。
そんなカカオの粉を粉末にし、水にといたようなものが
いわゆる飲み物のココアです。
そしてチョコレートと言えば、元になる言葉は『カカオ・レート』。
レートは水を意味するので、単語としてはカカオ水。
カカオを水に溶いた、ココアと同じ意味です。
なのになぜ、カカオ水が板状などになっているかと考えると、
思い出すのがガラスです。
ヴァンパイアは体を霧状に変化させ、
いろいろなものを通り抜けることができますが、
ガラスは通り抜けることはできません。
なぜなら、ガラスは液体を固体に見せかけたようなものだからです。
たとえば水あめをさっとひきあげると、しばらくは柱になり、
そこからだんだんと下にたれてきます。
そのたれ具合が非常に遅い物質のようなものが、ガラスです。
液体が動く場所にはエーテル(生命粒子)が集まって、
新鮮な生エネルギーが生まれます。
たとえば水が動く川。ヴァンパイアは川を渡ることができません。
その理屈と同じで、ガラスも渡ることができないのです。
さて、話を戻してチョコレートですが、
なぜカカオ水という名前のものが、液状でなく固体になっているかと言えば、
ガラスと同じ考えでいいでしょう。
チョコレートはカカオ水という液体なのですが、
その液体を板化させているだけで、観念上は液体なのです。
そんなチョコレートを砕き、粉末状にしたものに
水を混ぜて作るのがチョコレートドリンク。
お湯に昆布を入れたら昆布だし。
昆布だしを煮詰めて固体化させたものをお湯の中に入れたら
昆布だしドリンク、というようなわけのわからなさです。
それはそれとして、最近おいしいチョコレートドリンクを飲みました。
むかし、イシヤで飲んだチョコレートドリンクも
おいしかった記憶があります。
それ以上の経験はないのですが、ふと思うと
わたしはチョコレートドリンクが好きなのではないでしょうか。
この前飲んだチョコレートドリンクでまず思ったことは、
『一口目の変なにおいがない』です。
いつもココアを飲むときに感じるのは、
なにか粉っぽいような、へんなよそよそしさ。
でもチョコレートドリンクは、一口目から飲み物としておいしいのです。
それを思うに、ココアはカカオの粉末、
チョコレートドリンクはチョコレートの粉末を使っているから
そう感じるのかもしれないという推測にたどり着きました。
単語の意味として考えると、どちらもたいして違いはないような気がしますが、
実際の物を元にしてみると、意外と違いました。
カカオの粉にはなくて、チョコの粉末に入っているもの、
それはおいしさの秘密だったりするかもしれません。
そのうちココアではなく、チョコドリンクがはやる日が来そうです。