最近ぼちぼちと小旅行に連れられてそこらへんを見回っているうちに、
こういうのはなにか違うと感じてきました。
有名どころを見るのもそれはそれでおもしろいですが、
ふと思い返せば観光地へ行ったり、その途中を見たりして、
わたしが一番に思うのは、『ここに住んでる人たちは
どうやって暮らしてるんだろう』でした。
ここにはどんな見所があるんだろう、
ここにはどんな食べ物があるんだろう、ではなく、
どうやって暮らしているのかのほうに興味があります。
思えばご近所でも、細い路地の場所に入ると、
個人個人の家でいろいろと個性が出ていておもしろく、
何を考えてこういうつくりにして、
こういうところで暮らしたらどんなものなんだろうと
なんとはなしに考えると、よくわからない気持ちでじーんとします。
さらに昔も、寝台車の中から暗がりに浮かぶ家の光を見て、
あの光の一つ一つにそれぞれの家庭があって、
わたしが出会うこともない人たちが、
その人たちの人生を持ってそこにいるんだなあと考えて
なんだかとても切なくなりました。
よくわかりませんが、わたしはそういう
『その場所での暮らし』を知りたいのだと思います。
旅行も、取り立てて見所なんてみなくていいので、
人が暮らしている町で、二・三日くらいなんということもない
生活をしてみたい気がします。
お金がたくさんあれば何でもできそうですけど。