直列☆ちょこれいつ

最近は神社や神道などの古い文書の解読をしています。
研究のまとめはカテゴリ『自作本』から。

お葬式

2017年12月29日 | ちょこのひとかけ


ちょっと前、祖母のお葬式に、北海道に行って帰ってきました。

連絡を受けてから、とりあえずカットにだけは行きました。
いつごろからか、うっすらと、いつかいいことがあったら
カットに行こうと願掛け的なことをして自分で毛先を整える程度にして数年。
でもそんな状況ではなくなってしまったので切ってしまいました。

式服はあったものの、上着や何かをどうすればいいのかわかりません。
そもそも雪は降っているのかいないのか、
やはり寒いのか寒くないのか。東京から何を着ていくのか。
なかなか難しい季節です。

とりあえず転倒防止に、滑り止めのついた冬靴だけ出して、
あとはジャンバーを着て、父とでかけました。

久しぶりの飛行機は、家からだと乗るまでが遠いこと遠いこと。
足代だけでも結構かかったように思います。
飛行場では適当に食べて、荷物は全部貨物室送りに。
乗った飛行機は結構がらがらでした。

天気はよくて、飛行機内からよく下が見えました。
あるところまでは山は茶色や緑なのに、
あるところからはくっきりと白っぽくなっていて、
温度差の境界がなにかあるんだろうなあとしみじみしました。

空港で降り、電車に乗りかえるときに外気に触れると、
ぐっと染みてくる寒さにジャンバーの前を閉めました。
やはり東京とは寒さのレベルが違います。

お葬式は家族葬というものにしたらしく、
家のような会場で寝泊りしてお葬式をする方式でした。

久しぶりに見たおばあちゃんは、驚くほど小さく見えました。
それも怖かったですが、なによりそこにある『死』が、
とにかく恐ろしく思えました。
前回のお葬式で感じたものよりも、とにかく骨身に染みてくるようで、
うっすら寒いものが入ってくるような、
体が頼りなくなるような、なにか叫びたいような気分でした。

この先のいつか、まだ死は残っていて、
それを体験することになるのでしょう。
もし不死になったとしても、自分が死ぬよりも
周りが死んでしまうほうがよっぽど恐ろしいと
愕然としながら考えていました。

会場の周りはふぶいたり止まったりしたものの
基本的に雪が積もっていたため、暖房が止まるとものすごく寒く、
逆に暖房がつくとものすごく暑くなるという、
すごくすごしにくい温度変化でした。
そのせいでとても寝にくく、後におなかを壊しましたが、
式後でよかったです。

家族葬だと、宗教関係者も来ないそうで、
家族だけで読経などを済ませたのはちょっと意外でした。

その後、火葬場へ行き、しばらく待って、お骨を拾いました。
それでお葬式は完了です。

本来ならそこで東京に戻ってもよかったようですが、
具体的なことがわからないうちに宿を取ってしまったので
一泊しに札幌に向かいます。

宿に荷物を置いたのち、札幌駅まで出て、ずっと気になっていた、
札幌から大通りまでつながったという地下道を歩きました。

前に来たときは、確かつなげる計画がある、とかいう程度で
本当につながるのかとちょっと疑ってしまったものですが、
本当につながっていて、なんだかしみじみとしてしまいました。

歴史も時間も流れて、その先には必ず死があるのだと思うと、
ほんとに人生はなんなんだろうと怖くてたまらなくなります。

おじいちゃんやおばあちゃんは、たくさんの苦労もして
現世での役目も果たして。
お葬式であったいとこたちは人生を楽しんでいるようで。
友達たちも社会や会社でいい地位にいて、
自分の家庭も持ってこどもも生んで。
人間として役目を果たしています。

でもわたしには何もありません。
わたしは一体何なのかという言葉だけぐるぐる回ります。

周りは人生希望に満ちて明るく日の当たるところを歩いているけれど
わたしは人生自体に何一つ楽しみなんて持っていません。
ただただ不安と恐怖で一杯です。
こんなんじゃいけない、何かをなさなくてはいけないと
変なうずきのようなものはありますが、
具体的にすべきことがまったくわかりません。
常になにかに急かされているような
そわそわとした焦りばかりの人生です。


お葬式は……お葬式自体はだいじょうぶでしたが、
お葬式の裏にある『死』が、
とにかく怖くて恐ろしくてたまらなかったです。

中庸などではいられずに、ひたすら動揺しました。
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