この世界がいすとりゲームのようなものだとして。
わたしのいすはありません。
いす、座、居場所。
なにかの立場、腰を落ち着けられる場所。
みんな、失敗しただの何だの口先だけでへらへら言っても、
どこかしらに確固とした座を持っています。
でもわたしには何もないし、わたしが座る場所もないのです。
居場所がなくても生きてもいい とかそういう話ではなく、
何らかの座がなければお金も稼げないし、
現実問題として、生きては いられません。
氷河期世代が1000万人いて、999万9999人に確かな仕事、
確かな場を与えましょうと政府が言ったとしても
わたしははじかれる一人。
なんらかの試験でわたしが100点とったところで
周りも全部100点とって、落とされるのはわたしでしょう。
もう何をやっても裏目に出て、
何かをやらなければ、やっておけばよかったという目にあい、
何かをやってみれば、やらなければよかったという目にあいます。
わたしの研究も、わたしがやり続ければ何にもならずに
こんなのやらずに死ねばよかったということになり、
あきらめて死んでおけば、もうすこし生きていればよかったのに
と笑われることになるのかもしれません。
こんな世界に生まれるべきではなかった