直列☆ちょこれいつ

最近は神社や神道などの古い文書の解読をしています。
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日本人にとっての赤

2011年04月17日 | ちょこのひとかけ


ちらりと聞いて考えてみたところ、
どうやらかつての日本人にとって、
赤とは特別な色だったようです。

どう特別かといえば、こちらがわにないもの、
向こう側を思わせるものであり、
鑑賞するものであったみたいです。

その代表格が、彼岸花です。
お彼岸のころに開花するからとも言われますが、
その赤さから、向こう(=彼岸)の花だと
連想した可能性もあるのかもしれません。

たとえばほかの花で見てみると、
ひとつだけ、やけに売買されるものがあります。
それはなにかといえば――ほおずきです。
ほおずき市、などの単語になる花は
ほおずきくらいしかないのではないでしょうか。
ほおずきの色は何色? と問えば。
もちろん、赤です。
赤いものは特殊で、興味をもって観賞されるものでした。

ほかにはいちごなども、もともとは食用でなく
観賞用として入ってきた、なんて話もあるようです。
いちごがなにいろかといえば、もちろん赤です。

もっと高値で取引された花には、紅花があります。
紅花で作った紅が何色かと言えば、
これももちろん赤。

桜は薄紅色で、椿は赤、梅も赤です。
紅葉狩り、なんて言葉ができるもみじの葉は赤です。
古代日本人が気にしてきたものには
赤い色が関わっているように思います。

金魚も観賞魚の代表的なものですが、
基本的には赤や橙です。
鯉でも錦鯉の赤はよく見るものでしょう。

ほかにはだるま市のだるまも赤ばっかりですし、
神社の鳥居なども赤が多いですね。

赤は血の色で、生命や命の根源の色です。
それを体に借り受けると命が入り、
人は生き物になるのかもしれません。
その流れが止まってしまうと、
動物は生きていられなくなってしまいます。

一方、此岸である現世は白に象徴されるらしいですが、
どこらへんから白だと思ったのかは、
わたしにはよくわかりませんでした。

世界は色と不思議にあふれています。
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