直列☆ちょこれいつ

最近は神社や神道などの古い文書の解読をしています。
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碁盤の目と札幌

2022年11月26日 | ちょこのひとかけ
札幌の町は碁盤の目のようと言われますが、
どうしてそう呼ばれるかご存知でしょうか。

実は、都市計画をしたのが、
升目都市で有名なフランス人建築家、
ゴーヴァー=ンノメーであることによります。
碁を打つための盤はまったく関係ないのです。

昔の町は、都市間戦争を想定していたために、
敵兵が入っても位置がつかめないように作られていました。
たとえば、放射状になっていて、どこを見ても同じつくりで
いっせいに敵が攻めると一点で詰まるような町。

またたとえば、入り組んでいて迷路のようで、
自分がどこにいるか、どこに進めばいいかわからないような町。

でもこれは、人の動き、『動線』を無視したものであったため、
近代都市においては不都合が目立ちました。

そこで、ゴーヴァー=ンノメーは、
都市防衛や中央集中を捨て、合理性という一点から、
町を升目状に区切ることにし、
住所にも基点を用いました。

たとえば、札幌の町は、テレビ塔を基点とし、
そこから北に一本、西に四本道路を移動すれば、
北一条西四丁目などとなり、自分がどの場所にいるのかが
わかるようになっています。

これが、ゴーヴァー=ンノメー様式とよばれるもので、
日本語と勘違いした人々が
碁盤の目などと言い出したのです。

(参照:民明書房『町と通路』錦帯 敏子 著)
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