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密室殺人 探偵 槇原隆法(まきはら)の手帳 5話

2022-01-24 12:38:46 | 縄奥小説

5話

 

 

 二度目の事情聴取が行われたのは世間がざわめきはじめた頃のこと、警察に来ていた女は棺桶に入った白骨死体の事に関して亡くなった時の年齢と、いつ頃発見されたのかや誰が床下に棺桶を運んだのかに及ぶまで所轄の刑事は気遣いして優しく話を聞いた。すると女は「私が初めて床下に行った時には既に棺桶があって中にお爺ちゃんの死体があった」と、言い警察はその時のオーナーに関しての調書を前にして「いつ頃から新しいオーナーが別荘に来ていたかを質問すると」と、女はその辺の事情は解らないと証言していて警察も「これ以上聞いても女からは何も聞き出せない」と、女を釈放して自宅まで警官が送って行った。だがこの頃、槇原は丹波に「棺桶の白骨死体の生前の仕事が解ればいいのですが…」と、独り言のように言うと丹波もその辺は私も部下に命じて捜査中なのですが「別荘にあった3階の隠し部屋辺りに何か見つかるかもしれませんね」と、丹波に言うと私も行きますよと丹波も同行した。だが女が確かに棺桶の白骨死体の人物と裏付けたのは女が持参した別荘の地図と金銀財宝の隠し場所を記した地図が決定的に女が白骨死体の何者かと血縁関係にあることを示していた。

そして事件がいよいよ大詰めになって着た時、別荘のオーナーにならないかと不動産屋を回っていたのは同一人物であることが刑事達の執念で明るみになって、そのことは丹波と槇原の耳に届くころ刑事達は不動産屋から事案を持ってきた男の似顔絵を制作してもらっていた。しかもその似顔絵は何れも同じ顔だったことで、釈放した女に見せると突然涙を浮かべた女は「確かにお爺ちゃんです…」と、丹波と槇原に涙ながらに語った。そして女がこの白骨死体の本人と女の戸籍謄本を取り寄せた丹波と槇原は、女と白骨死体の人物が血縁関係であることが立証された。だが誰が何の目的で白骨死体の棺桶を用意し死体を棺桶に入れたのかと言う疑問は解決してはいなかった。だが槇原は連続殺人が行われた別荘のオーナーたちの他にも、実は生きていたオーナーも存在することが刑事達の熱意で発覚し、何故、市世間に巻き込まれて居ないオーナーが居たのかを捜査して貰った。すると傍からオバケ屋敷と呼ばれていた別荘で奇妙な経験をしたと言う元、オーナーと連絡がついてさっそく丹波と槇原はその人に会いに東京へ戻って話を聞いた。

すると元オーナーと言う男性は住んでいて深夜に風呂場から妙な音がしたり、台所から足音が聞こえたりそして冷蔵庫から食料が頻繁になくなっていたことで男性は別荘から逃げるように東京に戻ったと言う。そしてその話を聞いた丹波と槇原は温泉旅館に戻り「そうか… その当時、確かに別荘には人間が居て壁の中を通って生活していたのだ」と、確信した。だがその人物が一体誰なのかまでは槇原は推理出来ては居なかったが少しずつ見えてきた全容を槇原は頭の中で構築して丹波は槇原からの指示がまだかと焦りを感じていた。そして槇原は別荘で殺されたオーナー達は宝石箱を偶然見つけてしまいそれを何者かに悟られて殺害されたが、宝石のことなど知らないオーナーは生きていたと言う事実だったが、その後の刑事達の調べで別荘に転居して殺されなかった元オーナーは他にも存在していて、その殆どか例のオバケのような心霊現象に悩まされて退居したオーナーガ3人程居て、逃げるようにその別荘から離れて行ったことが解った。要するに好奇心旺盛なオーナー達の中で床下に掘り返された形跡を見つけ自らも掘って見て宝箱を発見したオーナーは殺され、心霊現象に悩まされて逃げ出したオーナー達は命を奪われずに居たと槇原は推理した。

まぁ、事情を知らないオーナー達にとって深夜の風呂場に何かを感じ台所の冷蔵庫の食料が消えたり、その他にも天井から人が歩く音を聞いたり壁の中からも妙な音がしたら何も知らないオーナー達は当然、心霊現象として逃げ出してもおかしくはなかった。そして刑事達は別荘を建てたと言う建築会社を探し出したものの、建築会社の経営者たちは何故か一人ずつ殺されていて誰も会社を継ぎたくないと言って会社を解散して個々に別の仕事についていた。そこで刑事達は建築会社を最後に継ぐことになっていた男性と接触できることに成功した。そして後継者だった男性に話を聞くと「あの東北の別荘を作ってから奇妙なことが頻発していて社長は交通事故で亡くなったが、その後は専務が青酸カリによる服毒死を遂げ部長だった男性も深夜の公園のベンチで青酸カリで毒殺された」と、刑事達に少し身体を震わせながら証言した。それから建築会社の後継者になろうとした人間たちは次々に毒殺され後継者として名前が挙がったのはこの男性だったと言い、この男性は逃げるように転職して事件に巻き込まれてずにすんだと言い、その後、建築会社は何者かに火を点けられて全焼したと言う。だが最初に発生した社長の交通事故も当時の警察では社長が最後に警官に話した内容は誰かが後ろから押されたと言って息を引き取ったと言う。

そして刑事達は亡くなった執事の家族を前に車で見張っていたが、執事の家族にしては東京でも一等地にある戸建てで付近からの聞き込みでは、殆ど付き合いも無く家から出てきた家族に会釈しても無言のまま立ち去ったと言い、近所ではあまり良い印象では無かったと言っていた。そして別の刑事達は執事の家に住んでいる人間と執事との接点を調べるために役所へ出向いて担当者から事情を聴いていた。そして刑事達は執事の家に出向いて話を聞くと、すると執事の家族からは執事とは数十年も連絡が無く「まさか東北の田舎に住んでいたのか…」と、顔色を変えて頭を傾けたが執事からは毎月、現金封筒で数万円が贈られてきていたが、宛名はあるものの住所などは書かれておらず連絡の取りようも無かったと言う。そして執事の実家の事を詳しく調べるために刑事達は役所へ出向いて執事の家族構成など詳しく聞いてその都度、刑事達は丹波に連絡を入れ槇原にその話が逐一、聞かされた。すると槇原は丹波に「この事件… 相当大きい事件になりそうですね」と、丹波に伝えると珍しく槇原の顔に影が見えた。そして槇原は次の一手を考えていて犯人を呼び寄せるために効果的な方法を思案していた。

 槇原は丹波に執事の家の人を任意で引っ張れませんかと言うと丹波はさっそく東京にいる刑事達に、連絡を取って執事の家族を任意で事情聴取して何か手がかりは無いかと質問責めをして焦っていた。そして槇原は執事と最初のオーナーの関係も明らかにしたいですねと。付け加えた。丹波は槇原の要望に速攻で刑事達に連絡を取って槇原の疑問を解決させようと刑事達に,はっぱをかけた。そして槇原はこう続けた「何故殺されたオーナー達は直ぐに宝箱の中身を取り出さなかったのか?」と、言いそして「もしかしたら取り出そうにも取り出せない訳があったのだろうか…」と、丹波を前にして考えこんだ。そして数日が過ぎた頃、棺桶の白骨死体の男の情報が丹波と槇原に衝撃をもたらした。それは大学で白骨を研究している大学教授の一言だった。教授は白骨頭部の粘土を使う復元に着手していて、それは警視庁からの要請でもあって教授は毎日、少しずつだが復元に努め、遂にその白骨の頭部を見事に再生したと言う話が警視庁を通じて丹波そして槇原に伝えられ丹波はその写真を元に、白骨死体をお爺ちゃんと呼ぶ女に見せると、女は突然泣き崩れ丹波と槇原は当然の結果かと疑問にはならなかった。

すると白骨の頭部の復元写真に女は「お爺ちゃんだす!!」と、丹波と槇原に言うと槇原は疑問を女にぶつけた。白骨死体が見つかるまで貴女は何をしていたんですか? そう聞くと女は「お爺ちゃんは例え親族でも付き合うのが面倒と言う変わり者で彼女もまた疎遠になっていてお爺ちゃんの別荘へ行っても中には入れてもらえなかったんです」と、落ち着いた口調で答え、槇原が「彼女に、お爺ちゃんが建てた別荘と言う事は実家もあるでしょうに何で別荘を建てたんですか?」と、ゆっくりとした口調で聞くと女性は「お爺ちゃんは元々東京に住んでいて家族との折り合いも悪くてたまたま私の居るこんな田舎に別荘を建てたんです」と、槇原の質問に落ち着いて答えた。すると槇原は「丹波に彼女のお爺ちゃんの過去と実家を洗って頂けませんか?」と言うと丹波は急いで取調室から出ると東京の刑事達にその旨を伝えた。そして槇原は「なぜ貴女だけに宝のありかを教えてくれたんでしょうか」と、聞くと女性は「えっ? 知りませんと言うかてっきり実家にも教えていたと思うんですが…」と、槇原に逆に質問して来たことでこの女性は事件には、やはり関りは無いのだとそう思った。

そして槇原は丹波に「あの女性と白骨死体の方との家族図を作ってもらえませんか?」と、切り出し丹波は警視庁の刑事達に家系図を急いで作成して欲しいと命令をして再び、槇原の所に戻ると槇原は簡単な家系図を手帳に書きこんでいて起ちながら屁湯の中をグルグルと回り始めた。そして丹波は知っていた槇原が何か推理している時は必ず手帳を持って場所を選ばずにグルグルと回ることを。そして槇原は一つの疑問を抱えていてその推理が正確かどうかを。そしてその間、丹波に警視庁の刑事達から連絡が来て役所へ聞き込みで出ていた刑事達から、女性は白骨死体の人間とは直接的な血統はなく白骨死体の人間が外の女との間に出来た子供であることが解ったが、数十分後に女性の家に出向いてそのことを聞くこと自体が惨いことだと知りつつも槇原は丹波と女性にそれとなく話を聞くと、女性は「えっ!!」と、した表情を浮かべ「そ… そんな…そんなこと信じられません!?」と、半信半疑で槇原の質問に突然顔色を変え「今までずっとお爺ちゃんだと思って居た人が実はお爺ちゃんではなく実の父親だとしった彼女は取り乱して黙ってしまったが槇原は自分のしたことが正しかったのか?」と、急に何故か悪寒が走った。

そして槇原の推理は女性を苦しめることになったことを後悔しつつも、だから彼女に自分の遺産を相続させるために事前に彼女に宝のある場所を教えたのだと槇原の推理はまたしても当たってしまったことに槇原はひどく後悔しつつも、事件を早急に解決しなければと若干の焦りも見え隠れする槇原だった。こんな東北の田舎に別荘を起てても自分が死んだら空き家になって取り壊されれば宝箱が発見されると思った白骨死体の男は常に別荘に人が出入りすることで取り壊されることを回避していたのだと槇原は推測していた。そしてそんな時に丹波がやって来て「あの白骨死体間人物は東京に電気を送電する発電所の大株主であることが警視庁の調べでわかった」と、槇原に報告すると槇原は、またまた手帳を持って部屋の中をグルグルと回り始め丹波は何かを期待していた。でも槇原は「何で実家には何も財産を残さなかったんだろう」と、独り言のように話し始め「実家も家宅捜索した方がいいかも知れないな」と、独り言を言いながら部屋の中をグルグルと回り続けていた。そして槇原の独り言を聞いた丹波は警視庁に連絡を入れ白骨死体の人間の実家を家宅捜索するように伝えた。

東京では裁判所から家宅捜索の許可をもらって家宅捜索が実施されたが、丹波が槇原から聞いた家以外の大きな庭も捜索していた。その頃、旅館の部屋に居た槇原は「どうりで女性と白骨死体の人間と名前が違っていたはずだ… 結婚もしていないのに」と、独り言をいっている槇原の見ていた丹波はじっとその光景を見ていると槇原は「白骨死体をお爺ちゃんと呼ぶ女性の母親… 実の母親のことも洗ったほうがいいかも…」と、丹波は槇原の独り言を警視庁に伝えて役所にあるはずの彼女の出生の特定をした方がいいかも知れないと独り言を発し丹波氏慌ててそれを警視庁に伝えた。だが今回の事件も解決すれば丹波は出世が出来ると心を躍らせていて、槇原と知り合ってから次々に難事件を解決したことで丹波はドンドン出世して行ったが、槇原には何のメリットも無かったが槇原の探偵としての名声も無かったが槇原の性格は他の探偵とは基本的に違っていた。まさに探偵をするために生まれてきたと言っても過言ではない頭脳の持ち主でもあった。だがこの丹波と言う男は槇原のおかげで出世してすべての手柄を自分の物にすると言う悪質な男だと言う事は警視庁では有名な話で殆どの刑事達は事実をしっていた。

 そして家宅捜索を受けた人間たちにして見れば何のことだろうと不安ではあったが、警察の捜査では何の物証も見つけられないままこの日の家宅捜索は打ち切られ翌日も硬く捜索は継続され、例の白骨死体の家族だと言うのに、その死体の家族が事件の事を何も知らないと言う言葉には嘘は無いように思えた。だがその家からは多数の有価証券や預金通帳も見つかっていて家族がそれらを使ったことが立証されてしまい、刑事達はこの家族の誰が生活費を稼いでいたかも調べられ、白骨死体の人間が残した唯一の株主配当で生活をしていたことが明るみになった。そして東北にある別荘のことも知らないようだった。だがこのことは直ぐに丹波に連絡が入り更にそれを槇原に伝えると、槇原は無言のまま浴衣を持って部屋から出ると丹波を残して温泉の湯に浸かって、天井を見て何かを考えていた。そしてそこへ遅ればせながらと丹波も入って来て槇原の様子を伺い大風呂の湯に浸かった。そして槇原は独り言のように「何であの白骨死体の爺さんは実の家族には何の連絡も手紙すらも出して居なかったんだろう…」と、話すと「まぁ、腹違いとは言え実質の子供に財産を分けてやったのか」と、言うあり触れた疑問を口にしていた。

取り敢えず槇原は今まで手帳に記した状況をイメージして「不動産屋に100年分の家賃を払って別荘を建てた… だが人間が済まないと別荘は朽ち果ててしまう… そこでオーナーとなる人物にオーナーにならないかと不動産屋に物件を紹介されて次々にオーナーは密室殺人で殺され、だが生き残ったオーナーも居て、それは床下に隠してある財宝を見つけた者だけが殺され、ある意味心霊現象に悩まされたオーナー達は逃げるように別荘から引っ越しして命は助かったが、誰が財宝に気が付いたオーナーを殺したのかそして白骨死体の爺さんも青酸カリで殺され、殺される前に実子である娘に財宝のありかを記す図面を渡し… そしてその実子はと言うと本人はお爺ちゃんとばかり思って居たと言うし… もし財宝があると知ったオーナーを執事が殺して行ったと言うなら一体、誰が白骨死体の爺さんを殺したのか… そして誰が床下に棺桶を運び誰が爺さんを殺して棺桶に入れたのか… しかも東京の不動産屋に行った男と言うのも実際には引っかかるな~ しかも別荘を建てた建築会社の役員たちの殆どが何者かによって殺され建築会社に火を点けた犯人もいる訳で…」と、天井をみながら槇原はブツブツと独り言を言ったが丹波にはその声が余りにも小さく聞き取れなかったようだった。

そして30分程経過すると槇原は突然、湯から出て露天風呂に向かうと丹波もまた槇原を追って露天風呂に浸かった。そしてそこでも槇原は「だが… 爺さんの実家には連絡は一度も来ていない事実があって爺さんが残した株主配当で家族は喰っていた訳で… その家族は爺さんの子が3人とその孫が7人で暮らして居て各自仕事を持って居て株主配当は貰って居ない… だかせ食うには困らなかったと言うし… 爺さんが何処に住んでいたかも誰も知らずに居て生活費だけを書留で送り続けていて… 執事と爺さんとの繋がりが解らないままではこれ以上の推理も難しくなるな~ そして何がどうして持参の財宝のことが下水管から聞こえてきたと言う女性の証言… てことは床下にオーナーと高別の人間が居たことになる… きさか床下で大声で独り言を言う人間も居ないだろうし… 第一に財宝をそのままにしていた理由が分からない… こうなると爺さんをを殺した犯人からは実家の家族は排除だな~ いや待てよ… だが何故最初のオーナーと執事の関係も立証出来ていないし、これは一度洗った方がいいかもだな… そして今回の事件の最大の謎は白骨死体で見つかった爺さんとすぐ近くに住んでいる実子の彼女とは疎遠状態になっていることだろか…」と、槇原は考えていた。

だが何故、白骨死体で発見された爺さんは直ぐそばにいる実子と連絡を取っていなかったと言う事実で、仮に彼女が下水管から聞こえた話しを聞いて居なかったら今回の事件で女性は何も知らないまま爺さんはあの世に旅立ったはずで… まてよ… もしかしたら自分の死期を悟ってから実子の女性に何らかのコンタクトを取っていた可能性も現実にはあると言うことかと槇原の頭は疑問だらけでヒートアップしていたのか突然、風呂から出ると槇原は平らな雪の上に背中から倒れて行き顔に大量の雪をかけて涼んだ。そして当然のように丹波も槇原の横に倒れて顔に雪をかけて涼んだ。すると突然上半身を起こした槇原は「まてよ! もしかしたら爺さんは逐一実子の様子を見に行ってたとしたら話は変わってくるな!」と、起き上がって手のひらを手帳にして独り言を言い辺りを回り始めた。そして爺さんはたまたま偶然にこの田舎に別荘を建てたのではなく「実子が住んでいることを事前にしっていてこの場所を選んだとしたら話は変わってくるな…」と、考えていた。

だが爺さんは何で実子との付き合いをしていなかったのかも疑問に思った槇原は考え「もし爺さんの財宝を知っている何者かが居て、実子を巻き込まないために実子との付き合いをしていなかったら話は変わってくるな…」と、槇原の推理は天井を知らずしてドンドン槇原の推理は非論゛って行った。だが最初のころに例の「女性は爺さんから別荘の図面は直接貰ってないって言って無かったか?」と、腕組してそのまま畳に座り込んで「なのに何であの女性は別荘の図面を持って居たんだ?」と、新しい疑問に槇原は「死んだ爺さんから受け取った訳でもないのにあの女性の話しには矛盾があるな…」と、天井を見て「いや待てよ… もしあの女性が何らかのことに関与していたとしたら話は変わってくるなぁ…」と、実子である女性の話しを鵜呑みには出来ないなと槇原の頭に浮かんだのは、もしも彼女が実行犯であったら、いやいや違うな… 彼女の証言では下水管の中から誰かと話している声が聞こえたから下水管の中に入って床下をチェックしたと言ってたよな~ だったら彼女はどうやって別荘の図面を手に入れたのかと、槇原は首を傾げた。そして槇原の頭の中は真っ白になってしまった。

 そしてその日から槇原は彼女に疑問をもって丹波に彼女の身辺を洗って欲しいと頼み、何故彼女はこんな田舎に住んでいるのかそして彼女の家族はどうしているのかと言う疑問を持ち始めた槇原は、手帳に何かを書き込むと頭の中で様々な推理を繰り返した。そしてそんな槇原とは逆に警察は財宝を狙った別荘のオーナー達が死んだのは別荘の壁の中で暮らして居た謎の人物の仕業と、決めて捜査していたが、丹波の命令で動いていた刑事達は丹波に「あの女、とんだ食わせ者かも知れないと報告して来た。そしてあの女が言っていた東京には女の家族も居ないし全くの別人の住所だった」と、丹波に知らせると丹波は槇原に相談すると槇原はもしかしたら白骨の爺さんとは無関係かも知れないとしながらも、あの女性を徹底的に洗って下さいと丹波に言うと槇原の中では事件の骨組みが出来上がっていたことを丹波は知らなかった。そしてニヤリと口元を緩めた槇原は「これをこうしてこんな感じで組み立てれば誰が犯人なのかは一目瞭然」と、事件の内容は槇原を暫くは伏せて置いて最初にやるべきは白骨の爺さんに関する情報集めだなと、そしてあの女性については信用出来ないと考えつつ、彼女が自宅で舌を出して笑ってる姿を槇原は想像していた。

丹波の指示で動いていた刑事達は全力で爺さんの実子なのかを捜査していて近所の話しでは数年前にこの田舎のあの家に住み着いたと情報を前に、あの女性がここにくる前に住んでいた住所を特定して欲しいと槇原は丹波に頼むと槇原は、扇子を出して広げたり仕舞ったりを繰り返して「もしかしたら…」と、探偵の感とでも言おうか槇原は今回の事件のと過去に発生した事件の全てをおおざっぱに組み立てて行った。そして槇原は丹波に別荘の床下の土を全て掘り返して見て欲しいのですがと、言うと丹波は直ぐに所轄に電話して刑事達と鑑識を別荘に集めた。そして別荘の床下を数時間かけて掘り返すと、突然、鑑識の職員が大声を発した、そして丹波と槇原が行くと白骨の爺さんの逆の方向に別の棺桶を見つけた。そして慎重に蓋を鑑識が開けると中には別の白骨死体があって髪の長さから女性であることが解った。すると槇原は「やっぱりそうか…」と、小声を発するとそこに居た全員が槇原に視線を浴びさせた。そう… 槇原はこの棺桶を探して居たのだった。そして槇原は棺桶の白骨死体を見て「もしかしたらこの女性が爺さんの実子ですよ」と、独り言のように呟いた。

そして棺桶と白骨死体を別荘から出してこの件は伏せていて下さいと、槇原は丹波に頼むと丹波はそこにいた全員に今回の件は誰も口にしないようにと、大きな声で広い床下にその声は轟いた。そして全員で協力して新たに見つかった白骨死体と棺桶を外に出しトラックに積み込むと所轄の警察署に運んだ。だが丹波には理解が出来なかった。なんで先生はあそこに死体があることを知っていたのかと言う疑問だった。そして同じ頃、爺さんの実子と名乗る女の正体が解りそれは直ぐに丹波の耳に入り槇原にも伝わった。