お北様が亡くなりました。
いつも御仏に祈り、武田の人々の心の部分を支える役目をいつも担っていました。
武田家にとって、なくてはならない暖かくて大きな存在。
そんな風に思うようになると決まって、その方はお亡くなりになってしまうんですよね。

ところで「母の遺言」ですが、お北様は晴信には直接何かを言い残したのでしょうか。
遅すぎたかのような、勘助との初の対面でしたが・・。
勘助には、由布姫が武田との縁を大切に思うには、諏訪にいるのがいいと思い、自分が帰したこと。
そして、武田のこと晴信のこと、父子で無益な諍いが起こらぬよう、見守って欲しい、と手を合わせて頼むのでした。
そして三条夫人には、ここまで生きてきて、それまでの苦労も忘れ、栄誉も苦難もこの世への執着さえ無くなり、心の平安を得た、と言いました。
それまでの苦労など修行だと思えばいい、と。
心を強く持って、晴信と生きて下され、と。
晴信は、ひと時も心安らかでいたことの無い母の最期は、心安らかで御仏の元に生かせてやりたいと、北条との盟約は知らせないようにと、気遣っていましたが、お北様は、空気を読むと言うのか、何かを察していたように感じましたね。
由布姫の思いも、勘助の密かな企みも、全て・・・。
今川家の姫と太郎の縁組が成立し、喜んでいるのは、三条夫人と萩乃。
今川家と言えば、、京の公家とも近しく、三条夫人が武田に嫁ぐ時の後見人でもあります。
が、守役の飯富は、気になることがあり、曇った表情を見せます。
武田が北条とも和議を結ぼうとしているため、それを今川がどう思うかということ。
もしも今川と戦が始まることになってしまったら・・・。

ところで三条夫人の「おぶさん?」の言い方が、はんなりとしていて好きです。
同じ発音なのに、何故か萩乃が言うと、ちょっと怖く感じます。

北条との和議、盟約が何故必要かというと、来るべき越後との戦に向けて、今川、武田との三国が一つになっていないといけないからです。
突然の寝返りなどの多い乱世、誰が敵か味方か、戦の最中に分からなくなってしまわないように。
(そして、行く行くはそれらを纏めるのが武田・・と、これは内緒


その無常さを見せ付けられたのが、関東管領・上杉

天文21年(1552)1月、四方を敵に囲まれ、家臣長尾業政の勧めで上杉憲政は嫡男と共に、越後に落ち延びることにするのですが、別の家臣・妻鹿田が万が一捕らえられた時の事を案じて、嫡男・竜若丸を残していくよう言うのですが、その通りにしたことによって、悲劇が起きてしまいます。
妻鹿田は譜代の家臣ではなかった。
それが大きかったようです。

北条の手に落ちた平井城から逃げ延びた竜若丸を差し出し、北条の家臣にしてもらうために利用したのです。
縄で縛られ自由を奪われた竜若丸の目は、まだ戦っていると感じた氏康は、その縄を解き、刀を渡し、その場で自分と立ち合わせることに。
氏康は額を少し斬られますが、勝負はすぐに付き、竜若丸はそこで果てるのですが、これこそ亡き祖父の御書置にある「義を大切に守り通す心」であると、我が嫡男・新九郎(後の氏政)に、その見事な最期を忘れないように言うのでした。
妻鹿田らは、二つ心を抱いた罪で斬首。
城内で晒し首にされます。
以上が宇佐美お抱えの軒猿からの情報でした。
そして、今は亡き小山田の代わりに小田原に来ていた勘助も、その情報分、しっかりとその目で見ていました。(主役特権?)
越後の長尾景虎は、いつか北条を自分が成敗するとは言ってくれますが、そんなわけで、関東管領への援軍を今出すことはないようです。
何故、自分が残り、嫡男を越後に逃がしてやらなかったのか。
憲政の甘さ、愚かさを見抜いているかのような景虎でした。
お北様は、お亡くなりになってしまったのか!?

と思ったのですが、まだ大丈夫だったようです。
夢を見ていたのですね。
亡き、信虎と晴信との確執。コリッ


何故無益な戦をするのか?
臆病者め!!
それは、信虎


心は平安、と言いつつ、武田父子の避けられない定めが、近い将来現実のものとして起きることを、お北様はずっとずっと案じたまま、同年5月、永眠されます。
「春は花 秋は紅葉の いろいろも
日数つもりて 散らばそのまま」
お北様、今までどうもありがとうございました。
あの世に行かれたらもう、現世でどんなことが起きようと、心を病まないようにしてくださいね。

今回からは、「風林火山クラブ」です。


ご参考にどうぞ。
「風林火山」公式HP
やっぱり親子。
しかも父親にあんなことしちゃった息子だけにバチが当たらないか心配よねぇ。
「苦行は修行」っていうセリフも印象的でした。
三条夫人の涙を見ていたら、やはりつらいことの方が多いんだなってあらためて思いました。
勘助にはお北様の遺言を守ってもらいたいです!
彼女にはもう怖いものがないけれど
晴信が己の父にしてきた報いを
いずれ我が子から受けてしまうかもしれない。
最後の最後で何故このような夢を見せるのか
その神の御心がわからないと呟くお北の方様の言葉が印象的でした。
結果として義信は自害してしまいますし
その守役であった飯富さんも自害してしまいますからね。
唯一、救いがあるとすれば
この作品では川中島の勘助の戦死で終わり
義信の死までは描かれない事ですかね。
制作サイドが原作に忠実であれば(笑)
確かに萩乃が言うと強く感じてしまうので不思議です
大井夫人は最後まで武田家の行く末を心配してましたね
あの夢はちょっと別のドラマみたいで怖かったです
そういえばですが、大井夫人は肝心の晴信には何かを言ったのでしょうかね。気がつきませんでしたが、それこそが肝心でしたよね。
武田家の今後やお北さまの心中を案じると、切なかったです・・・
「風林火山クラブ」のバナーを貼ってくださってありがとうございます◎
>亡き、信虎と晴信との確執。コリッ←お・お懐かしゅうございます
なんですかね「サービスショット」だったんでしょうか(笑)フグが胡桃親父の年齢になる頃には、親父の上を行く「センスの悪さ」が表現されていましたね。
一方の「北条家」と比べてしまうと・・・う~~ん・・・な「フグ家」ですよね(><)
ことを心配しながらこの世を去られたのですねぇ。。
本当にお疲れ様でした。。
「母の遺言」は 母から息子への遺言でなくて、勘助へ晴信の母としての遺言だったと思ってます。いろいろ言ってましたもんね。勘助は耳が痛かったかも~。
お堂でポツリと横たわっている他界した夫人の姿を見てそう思いました。
心の平安どころか、不安でたまらないままなくなってしまったようなお北様でしたね。
苦行は修行と思って・・と言われた三条夫人ですが、苦しみにいつも耐えていた、と言う事実と、そのことをちゃんと義母が知っていてくれた、と言うことが、ぐっと来たのでしょうね。
書き忘れましたが、三条婦人の涙の姿も、とても美しいと思いました。
勘助も胸に染み入るような気持ちにはなったはずなので、せめてここで、密かな企てを考え直す、って言う気持ちになって欲しいんですけどね~。