たまのあしあと

きままな日々の日記などなど。

GWは常念岳へ♪ ②

2016年06月15日 | 旅日記-山編

2日目。
残念ながら相変わらずのお天気・・・。
外は真っ白、風も強いまま。たまに雲が薄いところがうっすらと明るいくらいです。



うーむ。今日は回復していくってことだったけどな。
とりあえず朝ごはん。

朝食の後は、諦めて早々に下る方もいれば、回復を待って待機している方も。
私たちもしばらく待機しつつ、時々外に出て様子を見に行ったり来たり。

だいぶ雪は収まってきたかな。風も強いことは強いけど、登れないこともなさそう。
気温も低くなく、長袖Tシャツにジャケットを羽織るくらいでちょうどいい。
常念岳方面を見れば、登っている人もちらほらと。



よし!行くぞ!!
この時は行けると判断して、常念岳へと向かいました。(8:05)
登っている人がいるっていうのは1つの判断にはなるけど、でもその方たちと力量も違えば状況も違う。
「安全」が保証されたわけではないのに、大丈夫だと少し安心してしまったのが今になって思うと怖いですね・・・。

とりあえず状況を見ながら登って行くことに。

斜面の下の方は、風は強いけどそれほど怖さは感じませんでした。
以前行ってやっぱり風が強くて撤退した唐松岳とか、去年年末の赤岳と比べても行けるなって思ってしまったほど。

進めなくなるくらいの重たい風が吹き続ける時はじっと耐えながら、まるで山の呼吸の合間合間にじりじりと、
時には這うようにして進んでいく感じ。



ただ、登れば登るほどだんだんと風が強さと重さを増してきて恐怖感が・・・。
「回復傾向」って言葉をただただ妄信していたんだけど、やっぱりこれはヤバいかも。
回復するかもしれないけど、この状況でこのまま稜線上を歩いて蝶ヶ岳に行くなんて危険すぎる。
どうしようかと相談した時も、短い間だったけど立っていられなくて斜面にしがみつきながら。

「止めよう、下りよう!」そう判断したときはまったく迷いも残念な気持ちもなく
ただただ早く安全な場所に下りたいって気持ちだけでした。



岩混じりの道のところどころに雪が残っているだけだったので、登りはアイゼンを着けてなかったのだけど下りはアイゼンを着けて。
これも判断ミスだったかな。登りの時に着けておいた方が良かったのかも。

風を避けるような場所もないから、風にあおられてすごく不安定な中の装着。
相方が着けているときは、相方のザックが飛ばされないように私が持って。
そうやって交代で着けたので少し時間がかかって、気温は低くないのだけど暴風にさらされるとやっぱり体温が奪われていくのを感じました。
オーバーグローブをしたままアイゼンを着けるのもだいぶ慣れてきたって思っていたけど
こういう状況で着けるとなると、風とか恐怖感から手が少し震えていつもより時間がかかって。
まだまだまだまだ未熟だなって気づかされたり。

そして山はやっぱり登りよりも下りの方が難しいということを改めて実感。
登りは這いつくばって行くことができるけど、下りはそうもいかなくて。
立ったままだとバランスを崩しそうになるから、体勢を低くして待機して、風が少し収まった隙を狙って移動。
でもいつ突風が襲ってくるか分からないから、不安定な場所ではしりもちをついたままずるずる下ったり。
風がなければなんてことないはずの道なのに、もう必死、無我夢中で降りてきました。



小屋の前まで下りて来たらホッとして一気に気がゆるんじゃった。
ちょっと風に煽られて顔面から転んで^^;目の上と下をぶつけて後で青あざに・・・。
とほほ・・・・。

さて。この後どうしようかと色々考えて。
今日このまま待機して明日縦走するという選択もあったけど、結局下山することを選びました。
またお天気いい時にくればいいもんね。来年のGWのお楽しみができたってことで♪

小屋に行ってタクシーの予約をお願いしたら、小屋の方が「docomoだったらつながるとこあるから自分で連絡するといいよ。
うちに頼むと100円いただくことになっちゃうからね。商売っ気なくてごめんねー」ってにっこり。
あはは、ありがとうございます!そんなわけで、タクシーの連絡先とつながる場所を教えていただいて
下山することにしました。(10:20)



バイバイ、常念岳。今までで一番怖かったけど良い経験をありがとう。また行くからね。

稜線から少し下りると、さっきまでの暴風が嘘みたいに穏やかになって。
あまりの差に苦笑い。





昨日より気温が高かったので、雪はだいぶぐずぐずに。尻セードでしゃーっと滑っていく人たちも。
狭いし下から登ってくる方もいるのに危ないな・・・。
しかも手にしてるのはピッケルじゃなくてストック。止まれるの?!
まぁ、すごく上手に滑られていたけど。

教えてもらった辺りでタクシーの予約を入れて。



落石の跡も。ひょえ~、怖いからささっと過ぎ去ります。



振り返ると青空も。少し後ろ髪をひかれるけれど、流れる雲はすごく早いから、やっぱり稜線はまだまだ暴風だろうな。
途中でアイゼンを外してジャケットを脱いで。雪の上だけど、暑くて暑くて!

だいぶ下りてきました。下りはあっという間。沢音が涼しげで元気がでます♪



どんどん下って。

ちょっと予測を誤って、タクシーの時間に間に合わないかも!って焦ったけど。
無事5分前に一の沢登山口に戻ってきました(笑)(12:40)

待っていてくれたタクシーに乗って穂高駅まで。(料金は5,100円でした。)
このまま帰るのも勿体ないので、急きょ穂高か松本に泊まって観光旅行することに(笑)
運転手さんからいろいろと情報を教えてもらいました。ありがたい~。

まずは穂高神社へお参りに。
神聖な場所はなんとなく写真を撮りづらくて、結局こんな写真くらいしか・・・(笑)

なんと!ちょうど7年に1度の式年遷宮祭の最中でした!!縁起がええのう♪
へ~、寅の日寅の刻。寅となにか関係があるのかな?って寅年の私はふと思ったりしたり。

穂高駅から。来年は歩けますように。

結局松本に泊まって、松本城も見ていくことにしました。
松本駅に着いたらちょうど新島々行きの電車がホームに!危うく飛び乗りたくなった(笑)

翌朝は早くから松本城へ。朝一で行ったからすぐに入れたけど、あっという間に天守閣入場待ちの列ができてましたよ。
人気なんですね。お城に行っても目に付くのは遠くのアルプスだったりしたのは内緒の話(笑)

天守閣からの眺め。昔のお殿様も眺めたんだろうな。

 

この日は暑くて、松本はまさかの31℃!
さっぱりとお蕎麦をいただきます。蝶ヶ岳まで歩いたら、ヒュッテで日本酒で乾杯しようと思っていたけど、それは叶わなかったので
こちらで冷酒をいただきます♪ 冷たくておいしかった~。
あ、もちろんお蕎麦ものどごしすっきりでおいしかったですよ♪ 



おやつは山賊焼き(笑)

帰りは松本からバスで。急にとったから1,000円高い席しか残ってなかったので、思わぬところでちょっぴりセレブな感じ(笑)
GWの合間の平日だったので、渋滞もなく帰ってこれました。

最後は観光になっちゃったけど。無事に帰ってこれたし、今回もいい経験をさせてもらえたGWでした。


2016.5.1~5.2  常念岳 松本



最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (〇さんへ)
2016-10-10 17:39:58
ほんと、残雪期の天気の難しさを思い知らされました(*_*)
すぐそこに山頂があるのに、どうにもたどり着けませんでした。
下りも怖かった!!体が浮きそうな風って抗えようがないですね・・・。
あのまま進んでいたらと思うとぞっとします・・・。
お疲れ様、ありがとうございます!
返信する
妥当 ()
2016-07-28 00:41:46
やっぱり情念は甘くなかったね。昨日の状況から見て、ヤバイと思っていました。もし、上まで行っちゃっったら、情念からの下りがもっと悲惨なことになって、大変なことになっていたと思うよ。妥当な判断でした。

お疲れさん。
返信する
Unknown (momomoさんへ)
2016-06-18 17:37:03
いろいろご心配おかけしました~。
またお天気がいい時に楽しむことにします♪
春山のお天気って難しいですね^^;

あ、やっぱりおやじみたいですかね。
でもホントにおいしかったんですよ~。
最近はだんだんおっさん化してきてます(笑)
返信する
Unknown (momomo)
2016-06-16 01:26:36
たまちゃん、こんばんは。

お疲れさまー。
君子危うきに近寄らず、だよね。
次の小屋まで4時間以上は優にあるだろうから、いい判断!
次の日なら歩けたかもしれないけど、
まあ山なんてこんなもんだよね。
無事に帰れてよかったよかった。

たまちゃん、蕎麦に冷酒。オヤジみたい(笑)。
次回も楽しみにしているよー。
返信する

コメントを投稿