こんばんは、おかかです🐱
前2つの記事は非公開にしました…一時の気の迷いだと思ってください( ノД`)…
さて、今日はとある事柄について考察してみたいと思います。
突然ですが、皆さんは『ハイスクール・フリート』という作品はご存知でしょうか?
作品自体は4年前からあるもので、アニメも2016年に初放送されています。
その時期はアニメが見られない環境だったので、存在すら知りませんでした。
去年からやっと録画ができる環境を整えたのですが、運が良いことに片っ端から入れていた録画リストの中に入っていました!
ウイルス云々の話はさっぱり分からないので置いておくとして、戦艦武蔵(内部は近代化されている)相手に現代の駆逐艦や護衛艦クラスの東舞鶴男子海洋学校の教員艦が全滅した話を少し掘り下げてみたいと思います。
まず、超大型直接教育艦「武蔵」から説明します(ただし、アニメに出てくるものは実際には存在しないので、大日本帝国海軍の大和型戦艦「武蔵」の情報になります)。
全長や排水量といった情報はリンク先のWikipediaを見ていただくとして、主に兵装や装甲の面から書いていきたいと思います。
なんと言っても大和型戦艦の特徴は、当時において世界最大の主砲と(主要部においては)防御力を有することです。
最初に兵装について少しだけ書きます。
世界最大の主砲である45口径46cm3連装砲の砲弾(九一式徹甲弾)は全長約1,955mm・重さ1,460kgで最大射程は42,026mであり、連合軍が有する同時期の戦艦の主砲の射程を上回るものでした(ただし、実戦における性能としては同程度であったとされています)。
副砲の60口径15.5cm3連装砲も世界最大の副砲であり、なんと砲身は最上型軽巡洋艦が重巡洋艦に改装された際に撤去されたものを再利用しています。
対空兵装については大和と武蔵では違いがあるため武蔵の最終段階時のものを記載します。
25mm3連装機銃35基105門
25mm単装機銃25基25門
13mm連装機銃2基4門
12cm28連装噴進砲2基56門
と、数だけを見るとすごいようにも見えますが、実際は航空機の攻撃に対しては貧弱といってもいいものです。
猪口艦長は副長に託した手記で機銃の火力不足を指摘していますし、重巡洋艦妙高の戦闘詳報では
「現有対空射撃兵器を以てしては、之を如何ほど増強し如何に教育訓練に努力するも、その到達する所の射撃実力には限界あり。もっとも現有の対空射撃兵器の性能は主砲、高角砲、機銃、共に極めて貧弱にして現下の複雑困難にして熾烈なる対空戦闘には通じるものに非ず」
との所見が述べられています。
次は防御についてです。
船体主要部は自艦の主砲弾の直撃に耐えうる装甲(想定では距離2万-3万mから発射された砲弾に対するもの)が使用されています(しかし、新技術の電気溶接は使用されず欠点が多い旧来のリベット打ちで接合されていたため、被雷時に衝撃を受けるとリベットが外れて隙間から大量の海水が入ってきてしまう原因になったと言われています)。
しかし、水中防御については不十分な部分があり、特に魚雷に対する想定は甘かったため、大和では浸水による転覆、武蔵も浸水によるボイラーの蒸気爆発で沈んでいます。
うーん、少しだけ説明をしてみましたがかなりの分量になりましたね・・・
次は、東舞校教員艦について書こうと思いましたがこれについてのデータがありませんでした・・・
ということで、一般的な現代の駆逐艦についてザックリ書きます。
多くの艦艇に共通している特徴は、
「装甲を持たない」
「砲と呼べるものは速射砲一門のみ」
「対空兵装は自動化されている」
「主な攻撃手段はミサイルである」
といったところです(現在、排水量による艦種の区別は事実上無くなっています)。
ここでやっと考察に入れますw
武蔵1隻に対して発見した東舞校の教員艦は少なくとも4隻はいましたし、武蔵が攻撃を始めたことにより増援も来たわけです。
スペックだけで見ると、撃沈目的なら負けるはずがない様に思えます。理由は以下の三点です。
「教員艦の兵装が最新であること」
「数で教員艦が勝っていたこと」
「兵装の操作の自動化やレーダー類が換装されているとはいえ、武蔵の46cm砲の散布界は約1kmで直ぐに命中させるのは難しいこと(実は初弾を3番艦の機関部に命中させています…)」
しかし、アニメでは教員艦は全滅しています。それはなぜなのか?
冒頭にウイルスについては触れないと書きましたが、武蔵に蹂躙された理由の一つはウイルスの能力により電子機器が動作しなかったことにあります(しかし、なぜ教員艦のレーダーや通信機機だけが動作不良になり、武蔵の武装に影響が出なかった詳しい説明がされていない為、触れないことにしました)。
そこで、アニメとは異なり「教員艦の電子機器が使える場合でも全滅していたか」について考えてみたいと思います。
考えられる限りの取りうる手段から提示してみます(ただし、現実の装備とはいふりの装備は区別せず書きます)。
①速射砲の一斉射撃
速射砲のレーダー連動射撃の命中率は高いことが知られています。しかし、これでは自分の主砲弾を耐えられるように作られている武蔵の舷側や上部構造を貫通させることは不可能と推測されます(指揮系統の破壊が目的なら艦橋を撃つことも考えられますが、これなら防弾ガラス部分を破壊することが可能かもしれません)。
アドミラル・グラ(ー)フ・シュペーの時のようにスクリューを狙って砲撃を加えたとしても、速射砲の口径が小さいことから、航行に支障を与えるほどのダメージは負わせられないと考えられます。
②VSLによる飽和攻撃(ミサイルのように見えますが、はいふりの世界にはミサイル技術は無いようです)
これも、現代の対艦ミサイルが装甲を持つ艦船用に作られていないことから効果は薄いでしょう。
ただし、速射砲の場合と同じで艦橋に複数発命中させられれば指揮系統を乱すことは可能かもしれません(とはいえ、命令が届かなくなったとしても、砲術科の判断で攻撃を続行することは十分考えられます)。
③ダイバー部隊による船底への爆弾設置
停船時しか出来ない手段なので考慮しません。
④機雷の敷設
これもその海域を通過することを予測してあらかじめ用意するものなので考慮しません。
⑤潜水艦による雷撃
もはや駆逐艦の装備ではなくなっていますが、一番確実でしょう。
現在の駆逐艦は対潜水艦用に短魚雷を装備していますが、武蔵には対潜装備がありません。
そこで、水上艦による誘導と撹乱を行いつつ進路上への潜水艦隊による一斉雷撃を敢行する訳です。
ここまで書いて、肝心なことを忘れていました。
東舞校の教員の目的は「失踪した武蔵の乗員である生徒の保護」であって、武蔵の撃沈ではありません。
実は教員艦が全滅した理由の二つ目はこれです。
教員艦は生徒に被害を出さないために炸薬を搭載しない演習用の噴進魚雷(アスロックではないんですよね)による攻撃をしています。さすがに対魚雷防御が甘いとされていても、炸薬無しの魚雷をぶつけただけでは効果は薄いのでしょう。
要するに、教員艦は生徒に被害がでない程度の足止め以上の攻撃ができなかったわけです(一方で、暴走している武蔵には躊躇はないのです)。
武蔵の砲弾(主砲、副砲問わず)が命中したら、現行の水上艦は木っ端微塵でしょう…。
結論を書くと、教員艦の装備だけで武蔵を止めることは厳しい…と私は考えます。
「足止めできる!」という結論に持っていきたかったのですが、(乗員への被害を回避するという前提が付くと)70年以上前の戦艦相手に勝つことが難しいことが分かってしまいました( ノД`)…
というか、どんだけ書いてるんだ、私(´д`|||)
前2つの記事は非公開にしました…一時の気の迷いだと思ってください( ノД`)…
さて、今日はとある事柄について考察してみたいと思います。
突然ですが、皆さんは『ハイスクール・フリート』という作品はご存知でしょうか?
作品自体は4年前からあるもので、アニメも2016年に初放送されています。
その時期はアニメが見られない環境だったので、存在すら知りませんでした。
去年からやっと録画ができる環境を整えたのですが、運が良いことに片っ端から入れていた録画リストの中に入っていました!
ウイルス云々の話はさっぱり分からないので置いておくとして、戦艦武蔵(内部は近代化されている)相手に現代の駆逐艦や護衛艦クラスの東舞鶴男子海洋学校の教員艦が全滅した話を少し掘り下げてみたいと思います。
まず、超大型直接教育艦「武蔵」から説明します(ただし、アニメに出てくるものは実際には存在しないので、大日本帝国海軍の大和型戦艦「武蔵」の情報になります)。
全長や排水量といった情報はリンク先のWikipediaを見ていただくとして、主に兵装や装甲の面から書いていきたいと思います。
なんと言っても大和型戦艦の特徴は、当時において世界最大の主砲と(主要部においては)防御力を有することです。
最初に兵装について少しだけ書きます。
世界最大の主砲である45口径46cm3連装砲の砲弾(九一式徹甲弾)は全長約1,955mm・重さ1,460kgで最大射程は42,026mであり、連合軍が有する同時期の戦艦の主砲の射程を上回るものでした(ただし、実戦における性能としては同程度であったとされています)。
副砲の60口径15.5cm3連装砲も世界最大の副砲であり、なんと砲身は最上型軽巡洋艦が重巡洋艦に改装された際に撤去されたものを再利用しています。
対空兵装については大和と武蔵では違いがあるため武蔵の最終段階時のものを記載します。
25mm3連装機銃35基105門
25mm単装機銃25基25門
13mm連装機銃2基4門
12cm28連装噴進砲2基56門
と、数だけを見るとすごいようにも見えますが、実際は航空機の攻撃に対しては貧弱といってもいいものです。
猪口艦長は副長に託した手記で機銃の火力不足を指摘していますし、重巡洋艦妙高の戦闘詳報では
「現有対空射撃兵器を以てしては、之を如何ほど増強し如何に教育訓練に努力するも、その到達する所の射撃実力には限界あり。もっとも現有の対空射撃兵器の性能は主砲、高角砲、機銃、共に極めて貧弱にして現下の複雑困難にして熾烈なる対空戦闘には通じるものに非ず」
との所見が述べられています。
次は防御についてです。
船体主要部は自艦の主砲弾の直撃に耐えうる装甲(想定では距離2万-3万mから発射された砲弾に対するもの)が使用されています(しかし、新技術の電気溶接は使用されず欠点が多い旧来のリベット打ちで接合されていたため、被雷時に衝撃を受けるとリベットが外れて隙間から大量の海水が入ってきてしまう原因になったと言われています)。
しかし、水中防御については不十分な部分があり、特に魚雷に対する想定は甘かったため、大和では浸水による転覆、武蔵も浸水によるボイラーの蒸気爆発で沈んでいます。
うーん、少しだけ説明をしてみましたがかなりの分量になりましたね・・・
次は、東舞校教員艦について書こうと思いましたがこれについてのデータがありませんでした・・・
ということで、一般的な現代の駆逐艦についてザックリ書きます。
多くの艦艇に共通している特徴は、
「装甲を持たない」
「砲と呼べるものは速射砲一門のみ」
「対空兵装は自動化されている」
「主な攻撃手段はミサイルである」
といったところです(現在、排水量による艦種の区別は事実上無くなっています)。
ここでやっと考察に入れますw
武蔵1隻に対して発見した東舞校の教員艦は少なくとも4隻はいましたし、武蔵が攻撃を始めたことにより増援も来たわけです。
スペックだけで見ると、撃沈目的なら負けるはずがない様に思えます。理由は以下の三点です。
「教員艦の兵装が最新であること」
「数で教員艦が勝っていたこと」
「兵装の操作の自動化やレーダー類が換装されているとはいえ、武蔵の46cm砲の散布界は約1kmで直ぐに命中させるのは難しいこと(実は初弾を3番艦の機関部に命中させています…)」
しかし、アニメでは教員艦は全滅しています。それはなぜなのか?
冒頭にウイルスについては触れないと書きましたが、武蔵に蹂躙された理由の一つはウイルスの能力により電子機器が動作しなかったことにあります(しかし、なぜ教員艦のレーダーや通信機機だけが動作不良になり、武蔵の武装に影響が出なかった詳しい説明がされていない為、触れないことにしました)。
そこで、アニメとは異なり「教員艦の電子機器が使える場合でも全滅していたか」について考えてみたいと思います。
考えられる限りの取りうる手段から提示してみます(ただし、現実の装備とはいふりの装備は区別せず書きます)。
①速射砲の一斉射撃
速射砲のレーダー連動射撃の命中率は高いことが知られています。しかし、これでは自分の主砲弾を耐えられるように作られている武蔵の舷側や上部構造を貫通させることは不可能と推測されます(指揮系統の破壊が目的なら艦橋を撃つことも考えられますが、これなら防弾ガラス部分を破壊することが可能かもしれません)。
アドミラル・グラ(ー)フ・シュペーの時のようにスクリューを狙って砲撃を加えたとしても、速射砲の口径が小さいことから、航行に支障を与えるほどのダメージは負わせられないと考えられます。
②VSLによる飽和攻撃(ミサイルのように見えますが、はいふりの世界にはミサイル技術は無いようです)
これも、現代の対艦ミサイルが装甲を持つ艦船用に作られていないことから効果は薄いでしょう。
ただし、速射砲の場合と同じで艦橋に複数発命中させられれば指揮系統を乱すことは可能かもしれません(とはいえ、命令が届かなくなったとしても、砲術科の判断で攻撃を続行することは十分考えられます)。
③ダイバー部隊による船底への爆弾設置
停船時しか出来ない手段なので考慮しません。
④機雷の敷設
これもその海域を通過することを予測してあらかじめ用意するものなので考慮しません。
⑤潜水艦による雷撃
もはや駆逐艦の装備ではなくなっていますが、一番確実でしょう。
現在の駆逐艦は対潜水艦用に短魚雷を装備していますが、武蔵には対潜装備がありません。
そこで、水上艦による誘導と撹乱を行いつつ進路上への潜水艦隊による一斉雷撃を敢行する訳です。
ここまで書いて、肝心なことを忘れていました。
東舞校の教員の目的は「失踪した武蔵の乗員である生徒の保護」であって、武蔵の撃沈ではありません。
実は教員艦が全滅した理由の二つ目はこれです。
教員艦は生徒に被害を出さないために炸薬を搭載しない演習用の噴進魚雷(アスロックではないんですよね)による攻撃をしています。さすがに対魚雷防御が甘いとされていても、炸薬無しの魚雷をぶつけただけでは効果は薄いのでしょう。
要するに、教員艦は生徒に被害がでない程度の足止め以上の攻撃ができなかったわけです(一方で、暴走している武蔵には躊躇はないのです)。
武蔵の砲弾(主砲、副砲問わず)が命中したら、現行の水上艦は木っ端微塵でしょう…。
結論を書くと、教員艦の装備だけで武蔵を止めることは厳しい…と私は考えます。
「足止めできる!」という結論に持っていきたかったのですが、(乗員への被害を回避するという前提が付くと)70年以上前の戦艦相手に勝つことが難しいことが分かってしまいました( ノД`)…
というか、どんだけ書いてるんだ、私(´д`|||)