あめつちの詩

「あめつち」に響く歌声の持ち主「にいや」こと「新屋まり」が奮闘の日々を綴る。

玉ねぎの苗を植える

2022-11-03 | 田舎暮らし

JAの人が玉ねぎの苗を配達

してくれた。

いつもは町内放送があって

指定の期間中に取りに行く。

最近、町内放送が無くなったのは

我が家の有線放送の音量を

0に下げているからだが

相変わらずそのままにしている。

このところ例年より気温が高く

晴天続き。

今苗を植えると枯れてしまうと母。

とりあえず苗床作りへ。

数センチの高さでマルチの幅の

床を1本作った。

母は鍬を持つ体力がない。

土の中に混じっているごみとか

根っこを拾う担当。

いつの間にか、たいていの事が

私の仕事になった。

母は22歳で嫁いで田畑の仕事と

乳牛の飼育に追われた。

私に百姓をやらせたくないと

言ったことがあるがそれとは

裏腹な気持ちも強くあった。

「あんたもやらねばならぬ」

「やって当然だ」と思っている。

私は私であってお母さんとは違う

と反抗心が半端なく強かったが

期待に応えるというタイプでもあり

10代からずっと私は苛立ってきた。

それは今日も続いているが

母を負かせる自分に成長した。

おほほ。

何事も把握して仕切る母だが

最近では私に頼るようになった。

話を把握できなくなったことも

大きい。

苗床を作った日の夕方、

「苗が届いている」と今更のように

言う母だ。

配達の時に見ているのにね、

完全に忘れてしまう。

この一か月忘れ方が鋭角になった。

そして本日、苗を植えることにした。

畠に「何をもっていけば良いか」

と聞く母。

玉ねぎの苗を持って嬉々として

畠に向かう母。

あれほど辛かったはずの農作業だが、

結局は好きなのだ。

それしか母には出来なかったし、

それがベストの生き方だった。

そう気づいたら何かに抵抗してきた

私の数十年も愉快だ。

「フフフ」と笑い声がもれる。

やせた土だが苦土石灰と発酵鶏糞を

10日ほど前に撒いて鍬を打って

おいた。

畠仕事3年目。

少し手順がわかるようになった。

が、玉ねぎ専用の科学肥料を

撒くのを忘れていた。

どのくらいの分量かと聞いたが

母はお構いなしに「これでええ」と

パラパラ適当に手で撒いただけだ。

本日も晴天なり。

明日もしかして雨という予報で

都合が良いので苗を植えた。

穴あきマルチにはいつくばり

土に指でぐりぐりと穴をあけて

苗をおいては土をかぶせる。

土がカラッカラに乾いていて

指をつっこんでも穴が開かないが

何とか300本植えた。

おととしも昨年もイノシシに

掘られてしまった。

イノシシのおこぼれを収穫した。

今回はイノシシが入らないよう

さらに頑丈な囲いが必要だ。

大根と白菜が育ってきた。

私が作ったと誇らしい。

れっきとした「百姓の長女」も

誇らしくさえある。

 

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