出勤し、マネキンの服の着替えをしていたときのこと。
すぐ近くのシューズコーナーで、何やら産まれたばかりの赤ちゃんの泣き声が。見ると、おばあちゃんと思われる年配の方が、首の座らない赤ちゃんを抱っこしながらあやしていた。
その側で、お姉ちゃんと思われる子の足の計測をお母さんがしていた。
しかしお姉ちゃん、グズグズで立ってくれない。仕方なく座ったまま計測をしているようだ。
足の計測は計測器の上に真っ直ぐに立たないと、正確には測れない。
気になったので、声をかけた。
「よろしければ、お手伝い致しましょうか?」
そこで初めて、そのお母さんが小さな赤ちゃんを抱っこ紐に入れて抱っこしていることに気づいた。
そう、赤ちゃんは双子だったのだ。
お姉ちゃんは3歳くらいだろう。妹が2人もやってきて、赤ちゃん返り真っ只中のように思えた。
そんなお姉ちゃんだから、計測器の上に立ってもらうのも一苦労。
でも、最終的には両足ちゃんと測らせてくれて、別れ際には笑顔で手を振ってくれた。
小さなお姉ちゃんが、いつか妹たちのお世話をお手伝いする素敵な子になってくれるといいと思う。