http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p111204.pdf
今年の外食企業倒産件数が、過去最多を更新した。
あと1ヶ月残した11月末時点での更新の形となる。
負債総額は、減少傾向にあり、いわゆる中小零細の倒産が増えているようだ。
すでに皆様も感じておられると思うが、今回の逆風は、リーマンショックの時以上である。
欧州の金融危機、日本では増税と、マーケット全体は明らかに急速な斜陽期となるだろう。
よって経営の柱は、ローコストオペレーションが重要となり、マーケティングも基本はデフレ路線となるだろう。
しかし単純な低価格だけではものは売れない。
小山会長が言うように「バリューの中のワース」という価値提案がないと売れないだろう。
外食の中では、特に焼肉などの肉マーケットと寿司マーケットが激動となるだろう。
というのも、和食FRが『しゃぶしゃぶ+寿司』の食べ放題へ舵を切るところが増えており、この流れにビッグチェーンやローカルチェーンが追随してくることは想像が出来る。
となると、この流れは焼肉と寿司の市場へ食い込んでくる。
さらに、焼肉業界では、参入を見合わせていた企業も『オーダーバイキング』メニューの投入に拍車がかかっており、価格競争も発生しはじめている。
肉と寿司の2大マーケットが目まぐるしく動くのが2012年だろう。
その後、2~3年である程度淘汰が進み、経済がその頃落ち着いてきていれば、また付加価値型のコンセプトも芽を出すだろう。
しかし、逆に言えばチャンスでもある。
自社ならではの価値構築、ブランディングに取り組むことが非常に重要となるだろう。
トップの方は、しっかりとアンテナを張りながら、来年の舵取りを行っていただければと思います。