Nabelog

駄目人間の中途半端な記録

帰ってきました

2008-10-16 21:42:14 | 雑記
アメリカから帰ってきました。
私もそうでしたが、アメリカの葬儀が日本とどのように違うのかわからなかったので、ネットで検索して来られた方のためにもメモを残しておきます。

かなりの長文なので、読みたい方だけどうぞ。


・死への感覚が違う
これは、あくまで遺族の感覚と私の主観も入っているのですが、細かな違いはあるにしろ、キリスト教的な考え方だと、死は新たな旅立ちへの祝福的な意味合いも含まれているようで、故人への供養というよりかは、神への礼拝と考えているようです。
そのため、棺の周りには菊の花を中心とした感じではなく、結婚式で使用するような鮮やかで比較的淡目のカラフルなお花を中心に並べられてました。


・葬儀の日程など
これもケースバイケースでしょうが、今回は通夜や告別式といったような2日にわけるのではなく、ミサ的なものを午前中に執り行い、その後墓地へ移動して埋葬するといった形で行われました。
親族が式場に入ってから埋葬されるまでおよそ4時間くらいでした。
また、日本では寝ずの番的な遺体の傍に付きっ切りでロウソクを絶やさずに番をするということも無く、病院か式場に遺体を安置しておいて、そのまま何もせずといった感じです。
ですので、日本ほど悲痛な感じも無く、今回の場合は葬儀屋に手配を取ってからは親族が集まって故人の写真を見ながらワイワイ過ごしていました。


・式場の雰囲気
先ほども書いたとおり、祭壇にはカラフルなお花が供えられており、日本の比較的暗い感じの葬式とは全く異なる雰囲気でした。
また、日本では棺は閉じており、写真を引き伸ばしたものを飾り、写真へ向かって供養するような感じですが、今回私が参列した葬式は、写真が無く、棺の蓋の半分が開いており、故人の上半身がそのまま見える形でした。
これにはかなりショックをうけました。
参列者の中には、ご遺体の手に触れてお祈りする人もいるほど、日本とは感覚が違いました。
安らかに眠られているので、ずーっと見ていると逆に今にも動き出しそうな感じがするくらいでした。

9時30分頃に親族は式場に入ったのですが、そこから30分間は誰も出入りせず、ただ故人をじーっと見つめるだけ。この時間はさすがに思い空気が張り詰めました。
10時から11時までの1時間はご近所や知り合いの方々の弔問時間で、次々にいらっしゃり、ご遺体の前でお祈りをして、そのあと親族の方々と一言ずつ言葉を交わして席に着くといった感じでした。ただ、親族との会話は決してみな沈痛な面持ちではなく、むしろほとんどの人がここの場で親族や他の弔問客と談笑するといった形になり、私としてはなんか変な雰囲気だなぁという印象でした。
日本では歯を見せてはいけない(要は笑うな)というのが葬式でのマナーとされていますが、こちらではガッハッハと笑う人がいたり、ミント食べる?と言ってきたり、故人とは全く関係の無いいつぞやの旅行の写真を持ってきては、みんなで談笑したりしてました。

服装ですが、親族や弔問客も含め、いわゆる喪服といった人はおらず、比較的グレーや黒で光物を抑えた形の服装をしてました。
私も最初は喪服で行こうかと思ったのですが、嫁の父親がグレーのスーツに黒のネクタイで行くというので、それに合わせる形にしました。
嫁も黒のスカートにグレーのジャケットという格好でした。
弔問客の中には、ジーパンとシャツというすごいラフな格好の人もいれば、仕事用のスーツで来る方もいらっしゃいました。女性客も派手目な服でなければいいようで、比較的地味な色を着ている方が多かったようです。


・埋葬まで
11時から30分くらい牧師による聖書の朗読が行われ、それが終わると参列者で最後のお別れをご遺体の前まで行って行い、参列者が全員出た後親族だけでまた最後のお別れをするといった形でした。
特に花などの献花をするわけでもなく、ただ最後にさようならを言う感じでした。
日本ではみんなのいる前で棺に釘を打つのですが、アメリカでは親族のいる前でも棺を閉じる事はせず、親族が式場の部屋をあとにしてから、係りの人たちだけで棺を閉めてました。
棺を車に載せる時には、入り口付近まで棺を台に載せたまま移動させ、最後の数メートルだけ比較的血筋の遠い親族や親族の友人6名と係りの人2名がせーので棺を持ち上げて車に入れてました。
これは推測ですが、血筋の近い親族は棺を持たないようです。嫁の父親が担ぎたいと申し出たのですが却下されたので、私が代わりに担がせていただきました。

墓地までの移動は、ハイヤーで移動し、その間はハイヤーは低速でかつウィンカーを出して移動してました。また、これと一緒に警察の白バイも2台で先導してくれて、信号が赤でも白バイが交差点の中心で止まってハイヤー優先で通すといった感じでした。

墓地に着いたらすでに穴が掘ってあり、銅でできた棺より一回り大きい入れ物の中に棺を入れるようでした。
われわれは穴の上に置いてある埋葬用の台の上に棺を載せ、そこでまた牧師から説教があり、その後近い親族のみが棺の上に献花してその場をあとにしました。
なので、実際に埋葬する所は誰も見てないです。


あとは一旦家に戻ってご飯食べに行って終了といった形でした。
以上が今回出た葬儀の一部始終です。




さて、明日は一応出社する予定ですが、時差ぼけがあるので寝れるかどうかが心配です。。。