ギリシャメディアなどによると、28日午前5時半(日本時間午後0時半)ごろ、ギリシャ西部コルフ島沖のアドリア海で、フェリー「ノーマン・アトランティック」(2万6904トン、乗客411人、乗員55人)が火災を起こした。同国とイタリアの軍や沿岸警備隊が救出活動にあたっているほか、周辺海域にいた貨物船も救援に向かっている。しかし荒天のために船体に近づけず、難航している。

 午後1時半(同午後8時半)までに約170人が救命ボートで避難し、ヘリコプターによる救出も始まったという。

 事故船はイタリア船籍。ギリシャのパトラからイタリアのアンコーナに向かっていた。船体下部の車庫部分から出火し、激しい勢いで広がったという。船内は停電しており、多くの乗客が甲板や船橋に上がって救出を待っている。携帯電話で「救命ボートが足りない」と訴える人もいるという。