Story
1949年、ジュリア・チャイルド(メリル・ストリープ)は外交官の夫ポール(スタンリー・トゥッチ)の任地パリで、芸術的なフランス料理の洗礼を受ける。好奇心旺盛で食べることが大好きなジュリアは、大胆にも名門料理学校コルドン・ブルーのプロ養成クラスに飛び込むのだった。それから半世紀を経たニューヨークで、ジュリー・パウエル(エイミー・アダムス)は夫エリックに励まされながら、ジュリアの著した料理本の全レシピを1年365日で制覇し、ブログに掲載することを決意する。(goo映画より)
2009年/アメリカ/ノーラ・エフロン監督作品
評価 ★★★★☆
「めぐり逢えたら」「ユー・ガット・メール」のノーラ・エフロン監督の最新作!
ジュリアとジュリー、二人の女性のそれぞれの人生が垣間見れる、こういうタイプの映画は大好きですね。時代も年齢も違う二人の女性たちの物語がそれぞれ交互に描かれていくのですが、ノーラ・エフロンの女性監督らしい細やかな演出と巧みな人間描写で、思わず惹き込まれてしまう面白い映画でした。
この二人の女性の共通点は、結婚して主婦であることだけでは満足できなくて(ジュリーは主婦プラス公共機関の職員だが、仕事に関してはストレスが多い日々。)、何か自分の好きなことで自己表現をしたいと考えている女性たちでした。それが、たまたま食べること、料理をすることが二人とも大好き。
ジュリアはアメリカで初めて本格的なフランス料理本の著作・出版を手掛けて、アメリカでは知らない人はいないくらい有名な料理研究家となった女性。そして、ジュリーはジュリアの料理本の524もある全レシピを当初の計画通り1年で挑戦し、ブログに掲載することに成功して、このブログが話題となり、後に念願の作家へと転身することができた女性でした。
どちらも実在の女性で、この二人の女性の物語は実話なんですが、この物語をうまく映画として纏め上げたノーラ・エフロンは、やっぱりすごい監督だなと思いました。
そして、もう1つの共通点は、ジュリアとジュリー、二人とも素晴らしい伴侶に恵まれたことですね。二人の女性のそれぞれの夢にとても好意的で、理解があり、その夢に向かって応援し続けてくれた旦那様たち。彼らの存在があったからこそ、困難と思われた夢も実現することができたのだと思います。
nyancoもこの映画を観て、ふだん家事と育児を手伝ってくれて、おまけに映画とブログに夢中なnyancoに決して怒らず、寛容なwanco(旦那様のことです)に、もっと感謝しないといけないのだなとしみじみ思いました。。
ジュリアを演じたメリル・ストリープがさすが上手い。とても大柄で甲高い声で話すジュリアを嫌みなく自然体で演じていて、好感が持てました。ジュリアに成り切って、いつも陽気に笑っている姿は、観ているこっちまで頬がゆるんで思わず笑ってしまいます。
とても個性的なジュリアに対して、ジュリーはどこにでもいそうなタイプの女の子という感じで、今作のエイミー・アダムスは他の出演作に比べると垢抜けてなくて、普通の女の子代表という感じでしたね。そこがかえって良くて、彼女の奮闘ぶりを応援したくなりました。
今でこそ、漫画家、料理研究家など、ブログがきっかけでメジャーとなることは全然珍しいことではなくなってきましたが、ジュリーがブログを掲載した2002年というのは、まだ今のようにブログが認知されていた時代ではなかったような気がします。だからこそ、ジュリーがブログで全レシピを挑戦するという発想はすごいことだったのでしょうね。一般人がブログによっては有名人になれるのですから、改めてブログというツールはすごいなぁと感動してしまいました。
話はそれてしまいましたが、料理好きではないという方でも、二人の女性の奮闘ぶりが楽しめる、ぜひオススメの映画です!
評価 ★★★★☆
ノーラ・エフロン監督は「ユー・ガット・メール」でネット時代の新しい恋愛の形を描き出しましたが、今回は更にその先のWeb2.0時代のドラマです。
異なった時代に生きる二人の女性が、出版という行為を通じて擬似的に触れ合って行く。ジュリアは本の執筆と出版社との交渉という昔ながらのやり方で。ジュリーは、ウェブ上のブログという新しいメディアを利用して。日本のブログでは(少なくともgooブログでは)”投稿”ボタンで記事をアップしますが、アメリカでは、”出版(publish)”ボタンでアップしていましたね。ここのところが、この映画を理解するポイントかと思います。
ジュリアのドラマとジュリーのドラマがイマイチかみ合ってこないなと思って観ていたんですが、これが監督の狙いだったのかもしれません。事実、ジュリーのブログが脚光を浴びたことで、ジュリアが不快感を表明したとのオチが出てきます。
日々、記事を”出版”することでジュリアのエッセンスを自分なりに消化して自己実現を成し遂げたジュリー。しかし、結局二人が出会う事はなく、気持ちもすれ違ったままだった。この辺が、可能性は無限に広がるけど人との関係は稀薄になりがちなネット世界の表と裏を体現しているようで、考えさせられる結末でした。
映画『ジュリー&ジュリア』公式サイト
(「ジュリー&ジュリア」2010年4月 長野 岡谷スカラ座 にて鑑賞)
1949年、ジュリア・チャイルド(メリル・ストリープ)は外交官の夫ポール(スタンリー・トゥッチ)の任地パリで、芸術的なフランス料理の洗礼を受ける。好奇心旺盛で食べることが大好きなジュリアは、大胆にも名門料理学校コルドン・ブルーのプロ養成クラスに飛び込むのだった。それから半世紀を経たニューヨークで、ジュリー・パウエル(エイミー・アダムス)は夫エリックに励まされながら、ジュリアの著した料理本の全レシピを1年365日で制覇し、ブログに掲載することを決意する。(goo映画より)
2009年/アメリカ/ノーラ・エフロン監督作品
評価 ★★★★☆
「めぐり逢えたら」「ユー・ガット・メール」のノーラ・エフロン監督の最新作!
ジュリアとジュリー、二人の女性のそれぞれの人生が垣間見れる、こういうタイプの映画は大好きですね。時代も年齢も違う二人の女性たちの物語がそれぞれ交互に描かれていくのですが、ノーラ・エフロンの女性監督らしい細やかな演出と巧みな人間描写で、思わず惹き込まれてしまう面白い映画でした。
この二人の女性の共通点は、結婚して主婦であることだけでは満足できなくて(ジュリーは主婦プラス公共機関の職員だが、仕事に関してはストレスが多い日々。)、何か自分の好きなことで自己表現をしたいと考えている女性たちでした。それが、たまたま食べること、料理をすることが二人とも大好き。
ジュリアはアメリカで初めて本格的なフランス料理本の著作・出版を手掛けて、アメリカでは知らない人はいないくらい有名な料理研究家となった女性。そして、ジュリーはジュリアの料理本の524もある全レシピを当初の計画通り1年で挑戦し、ブログに掲載することに成功して、このブログが話題となり、後に念願の作家へと転身することができた女性でした。
どちらも実在の女性で、この二人の女性の物語は実話なんですが、この物語をうまく映画として纏め上げたノーラ・エフロンは、やっぱりすごい監督だなと思いました。
そして、もう1つの共通点は、ジュリアとジュリー、二人とも素晴らしい伴侶に恵まれたことですね。二人の女性のそれぞれの夢にとても好意的で、理解があり、その夢に向かって応援し続けてくれた旦那様たち。彼らの存在があったからこそ、困難と思われた夢も実現することができたのだと思います。
nyancoもこの映画を観て、ふだん家事と育児を手伝ってくれて、おまけに映画とブログに夢中なnyancoに決して怒らず、寛容なwanco(旦那様のことです)に、もっと感謝しないといけないのだなとしみじみ思いました。。
ジュリアを演じたメリル・ストリープがさすが上手い。とても大柄で甲高い声で話すジュリアを嫌みなく自然体で演じていて、好感が持てました。ジュリアに成り切って、いつも陽気に笑っている姿は、観ているこっちまで頬がゆるんで思わず笑ってしまいます。
とても個性的なジュリアに対して、ジュリーはどこにでもいそうなタイプの女の子という感じで、今作のエイミー・アダムスは他の出演作に比べると垢抜けてなくて、普通の女の子代表という感じでしたね。そこがかえって良くて、彼女の奮闘ぶりを応援したくなりました。
今でこそ、漫画家、料理研究家など、ブログがきっかけでメジャーとなることは全然珍しいことではなくなってきましたが、ジュリーがブログを掲載した2002年というのは、まだ今のようにブログが認知されていた時代ではなかったような気がします。だからこそ、ジュリーがブログで全レシピを挑戦するという発想はすごいことだったのでしょうね。一般人がブログによっては有名人になれるのですから、改めてブログというツールはすごいなぁと感動してしまいました。
話はそれてしまいましたが、料理好きではないという方でも、二人の女性の奮闘ぶりが楽しめる、ぜひオススメの映画です!
評価 ★★★★☆
ノーラ・エフロン監督は「ユー・ガット・メール」でネット時代の新しい恋愛の形を描き出しましたが、今回は更にその先のWeb2.0時代のドラマです。
異なった時代に生きる二人の女性が、出版という行為を通じて擬似的に触れ合って行く。ジュリアは本の執筆と出版社との交渉という昔ながらのやり方で。ジュリーは、ウェブ上のブログという新しいメディアを利用して。日本のブログでは(少なくともgooブログでは)”投稿”ボタンで記事をアップしますが、アメリカでは、”出版(publish)”ボタンでアップしていましたね。ここのところが、この映画を理解するポイントかと思います。
ジュリアのドラマとジュリーのドラマがイマイチかみ合ってこないなと思って観ていたんですが、これが監督の狙いだったのかもしれません。事実、ジュリーのブログが脚光を浴びたことで、ジュリアが不快感を表明したとのオチが出てきます。
日々、記事を”出版”することでジュリアのエッセンスを自分なりに消化して自己実現を成し遂げたジュリー。しかし、結局二人が出会う事はなく、気持ちもすれ違ったままだった。この辺が、可能性は無限に広がるけど人との関係は稀薄になりがちなネット世界の表と裏を体現しているようで、考えさせられる結末でした。
映画『ジュリー&ジュリア』公式サイト
(「ジュリー&ジュリア」2010年4月 長野 岡谷スカラ座 にて鑑賞)
ずっと現代の話かと思ったら過去の話と交互に進み、両方の女性がやり遂げるまでの話になっていたのには驚きました。
2人が出会うことはありませんでしたが、まさに本当にネットの話らしい…でも出会って欲しかったな。(^^;
このレシピの成功でジュリアが不快感が示したのは残念なことでした。虎の威を借るみたいなふうに感じちゃったのでしょうか。
~ ここから 第11回ブログ DE ロードショーのお誘い です ~
この企画は、同時期に同じ映画を観て笑い、喜び、悲しみなど、いろいろと感じたことや思ったことを観終わったあとにワイワイと話し合いたいなーっていう企画です。上映中の映画は時間や予算(おおっ、貧乏なんだよー)的になかなか都合が付きませんが、DVDなどが出回っている昨今では自宅鑑賞なら大丈夫ですよね。
なんとなく同じ映画ブロガー同士で、映画を観に行っているような感覚があってとてもいいと思っています。
※発案:「映画鑑賞の記録」のmiriさん&「シネマ・イラストレイテッド」のmardigrasさんです。
今回の作品は、『カプリコン・1』 。
1977年アメリカ/イギリス合作で、監督はピーター・ハイアムズです。
昔の作品ですが、未だに実現していない火星有人探査を扱った
サスペンス仕立てのSFに仕上がっています。
選んだのがなんと言いましょうか、今回は私なんですよね。(^^;
鑑賞日は7月9日(金)~11日(日)の3日間です(都合の悪い場合は後日でも可)。
感想・レビューは強制ではありません。
できれば来週、ご一緒に鑑賞しませんか?
喜んで受けさせて頂きます。
ただ、ビデオ屋に置いてなくて、ちょっと遅れるかもです。
ジュリー&ジュリアですが、ジュリアが不快感を示した理由のヒントになりそうな事がパンフに書いてありました。
ジュリアにインタビューしようとすると、相手の事を詳しく知りたがるそうで、色々と聞いてくるそうです。そんなジュリアなので、挨拶もなしにブログのネタにされたのが気に入らなかったのかもしれませんね。
ネット世界と現実世界のギャップを感じさせるお話でした。