Story
パリ・オペラ座バレエ団で、エトワールをめざす主人公のエリーズ(マリオン・バルボー)。幼少期からバレエ一筋の日々を送ってきた彼女だったが、夢の実現を目前に恋人の裏切りから心乱れ、本番中に足首を負傷。医師から踊れなくなる可能性を告げられる。踊ることを半ば諦め、新しい生き方を模索する失意のエリーズだったが、そんななか料理のアシスタント係の仕事で訪れたブルターニュで、今を時めく注目のダンスカンパニーと出会う。これまでのバレエとは違う、独創的なコンテンポラリーダンスが生み出される過程を目撃し、やがて誘われるまま練習に参加したエリーズは、未知なるダンスを踊る喜びと新たな自分を発見していくのだった。(Filmarksより)
2022年/フランス・ベルギー/セドリック・クラピッシュ監督作品
評価 ★★★★☆
色々なバレエ映画を観てきましたが、たいてい母親の願いを叶えるために娘がバレエを頑張るという物語が多いなかで、この作品はひと味違いました。最初は母親のすすめでバレエを始めても、娘自身がバレエを大好きになり、自主的に楽しんでやっているんですね。だから厳しいレッスンを耐え抜いて、最終的にはエトワールを目指せるまでの地位にのぼりつめたのだと思います。
でも、そんな努力もむなしく、繰り返す足の怪我と恋人の浮気によって、色々と悩んだ結果、バレエの道を諦めることを決めます。ただ、そんな状況なのに、このヒロインのエリーズはとっても前向きで清々しいんですね。自分のやりたい仕事が見つかるまで、仲間と一緒に料理人をしたり、コンテンポラリーダンスという新しいダンスを試してみたりと、ずっとバレエばかりで出来なかったやってみたいことを楽しみながら試していきます。
おそらく、エリーズはバレエをやりつくした感があるので、バレエを辞める苦悩とかバレエ仲間への嫉妬がなく、新しい生き方を模索することが出来たのでしょうね。
この作品はそういう意味から悲壮感などがなく、エリーズがとても前向きなキャラクターなので、ずっと楽しく鑑賞していられました。
バレエ以外にもエリーズの恋愛模様や、登場人物が濃いキャラクターが多いのでコメディ要素も楽しめます。
パリのアパルトマンでダンスの練習をしている風景なども、とてもオシャレで素敵でした。
また、母親亡き後の疎遠だった父親との関係もよく描かれていて、エリーズがコンテンポラリーダンスで生きていくことを決めて、その初公演に父親が観に来てくれたシーンはちょっと感動して目頭が熱くなりました。
ラスト、初公演が無事終わった後にエリーズが夜のパリの街を仲間と一緒に歩くシーンがあるのですが、新しい人生を歩き出したエリーズの満ち足りた表情が感じ取れて、観客も幸せな気持ちになれます。
評価 ★★★★☆
主人公のエリーズは、若くしてエトワール候補になるようなバレエ団のいわばエリートです。
そんな彼女が足の怪我でバレエを断念したものの、色々あった末にコンテンポラリーダンスに自分の可能性を見出すお話。
導入部から見事なバレエを見せてくれますが、恋人の浮気を目撃してしまったことで動転して本番中に足を怪我してしまうところまで、一気に見せて掴みはOK。
失意の中、ブルターニュの民宿で料理のアシスタントをやって過ごすことになりますが、やってくる人達が皆個性豊かで、人間図鑑を見ているみたいで飽きさせません。
特に、エリーズの整体師の友達ヤンを演じるフランソワ・シヴィルがコメディーリリーフ役で、いちいち笑わせてくれます。
出てくる人に嫌な奴はいないので気持ちよく見られますが、そんな中でもエリーズの父親や宿の女主人との交流がしんみりとさせてくれます。
晴れて、コンテンポラリーダンスの公演が成功した後、皆で余韻に浸りながら街中をうろつく場面もなんとなくよい雰囲気。
全編、ダンスの躍動感溢れる軽快な青春映画でした。
映画『ダンサー イン Paris』公式サイト
(「ダンサー イン Paris」2023年 9月 kino cinéma立川髙島屋S.C.館 にて鑑賞。)
パリ・オペラ座バレエ団で、エトワールをめざす主人公のエリーズ(マリオン・バルボー)。幼少期からバレエ一筋の日々を送ってきた彼女だったが、夢の実現を目前に恋人の裏切りから心乱れ、本番中に足首を負傷。医師から踊れなくなる可能性を告げられる。踊ることを半ば諦め、新しい生き方を模索する失意のエリーズだったが、そんななか料理のアシスタント係の仕事で訪れたブルターニュで、今を時めく注目のダンスカンパニーと出会う。これまでのバレエとは違う、独創的なコンテンポラリーダンスが生み出される過程を目撃し、やがて誘われるまま練習に参加したエリーズは、未知なるダンスを踊る喜びと新たな自分を発見していくのだった。(Filmarksより)
2022年/フランス・ベルギー/セドリック・クラピッシュ監督作品
評価 ★★★★☆
色々なバレエ映画を観てきましたが、たいてい母親の願いを叶えるために娘がバレエを頑張るという物語が多いなかで、この作品はひと味違いました。最初は母親のすすめでバレエを始めても、娘自身がバレエを大好きになり、自主的に楽しんでやっているんですね。だから厳しいレッスンを耐え抜いて、最終的にはエトワールを目指せるまでの地位にのぼりつめたのだと思います。
でも、そんな努力もむなしく、繰り返す足の怪我と恋人の浮気によって、色々と悩んだ結果、バレエの道を諦めることを決めます。ただ、そんな状況なのに、このヒロインのエリーズはとっても前向きで清々しいんですね。自分のやりたい仕事が見つかるまで、仲間と一緒に料理人をしたり、コンテンポラリーダンスという新しいダンスを試してみたりと、ずっとバレエばかりで出来なかったやってみたいことを楽しみながら試していきます。
おそらく、エリーズはバレエをやりつくした感があるので、バレエを辞める苦悩とかバレエ仲間への嫉妬がなく、新しい生き方を模索することが出来たのでしょうね。
この作品はそういう意味から悲壮感などがなく、エリーズがとても前向きなキャラクターなので、ずっと楽しく鑑賞していられました。
バレエ以外にもエリーズの恋愛模様や、登場人物が濃いキャラクターが多いのでコメディ要素も楽しめます。
パリのアパルトマンでダンスの練習をしている風景なども、とてもオシャレで素敵でした。
また、母親亡き後の疎遠だった父親との関係もよく描かれていて、エリーズがコンテンポラリーダンスで生きていくことを決めて、その初公演に父親が観に来てくれたシーンはちょっと感動して目頭が熱くなりました。
ラスト、初公演が無事終わった後にエリーズが夜のパリの街を仲間と一緒に歩くシーンがあるのですが、新しい人生を歩き出したエリーズの満ち足りた表情が感じ取れて、観客も幸せな気持ちになれます。
評価 ★★★★☆
主人公のエリーズは、若くしてエトワール候補になるようなバレエ団のいわばエリートです。
そんな彼女が足の怪我でバレエを断念したものの、色々あった末にコンテンポラリーダンスに自分の可能性を見出すお話。
導入部から見事なバレエを見せてくれますが、恋人の浮気を目撃してしまったことで動転して本番中に足を怪我してしまうところまで、一気に見せて掴みはOK。
失意の中、ブルターニュの民宿で料理のアシスタントをやって過ごすことになりますが、やってくる人達が皆個性豊かで、人間図鑑を見ているみたいで飽きさせません。
特に、エリーズの整体師の友達ヤンを演じるフランソワ・シヴィルがコメディーリリーフ役で、いちいち笑わせてくれます。
出てくる人に嫌な奴はいないので気持ちよく見られますが、そんな中でもエリーズの父親や宿の女主人との交流がしんみりとさせてくれます。
晴れて、コンテンポラリーダンスの公演が成功した後、皆で余韻に浸りながら街中をうろつく場面もなんとなくよい雰囲気。
全編、ダンスの躍動感溢れる軽快な青春映画でした。
映画『ダンサー イン Paris』公式サイト
(「ダンサー イン Paris」2023年 9月 kino cinéma立川髙島屋S.C.館 にて鑑賞。)
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