「ドロップイン！！」.

まだ乗鞍に「初冠雪」の便りが届かない・・・・
今シーズンが不安で仕方なく、毎朝山頂方面を眺める僕。
例年なら、もうとっくに薄っすらと「雪化粧」していてもおかしくない。
ヤキモキしながら雪雲の到来を待つもののその兆しは無い・・・・
それどころか、温かい雨まで降り出す始末。
「このままシーズンインするのか？」
「また昨年同様、降雨に悩まされるシーズンとなるのか？」
「三度の飯より大好物な乗鞍パウダーは舞い降りるのか？」
まあ、心配していても降るわけではないので、お天気の神様に任せることにしよう。

一応昨日知人から、穂高の山荘辺り（どこ？）で降雪が確認されたとの情報を入手したが、この温かさで本当だろうか？
もしそうなら、同標高の剣ヶ峰も白い帽子を被っていても不思議ではない・・・・
しかし、今朝何度見てもその様子は無い！！
いっその事、自ら登頂し確認してやろうかと思うが、ここは自然の力を信じ、じっと待つのみ。

「見ているヤカンは湧かない」・・・・
こういう時は辺に気を寄せない方が◎。
乗鞍もプレッシャーを感じて、振るものも振らなくなる。

という事で景気付けに、昨シーズンの「乗鞍バックカントリーオーバーナイト編」での一コマを流そうと思う！！
このツアー、１日目は吹雪と大風に叩かれ、視界不良の中一本滑り切り、位ヶ原山荘にやっとの事で辿り着いた。
さすが２月の乗鞍は一度機嫌を損ねると容赦ない。
参加者２名と美酒をあおりながら、明日の天候回復を願う。
夜になっても風は止まず、これまた容赦なく山荘の屋根をあおり続ける・・・・
ガイドである僕も、明日の晴天と、豊富な新雪、さらには今シーズン最良のパウダーを夢見ながら、床に就く。
枕元には、漫画「岳」と「神々の頂き」。
ここに泊まるとどうしても読みたくなる２冊。
この雰囲気でページをめくると、めくる度に臨場感があって良い。
（翌日、悪天が予想される場合は、逆に漫画の世界とマッチして、ネガティブになる時もあるが、なかなか読み応えのある漫画なのは確か）
そうこうしているうちに瞼は重くなり、眠りの世界へ・・・・

と翌朝・・・・
目を覚まし、外の様子を見に走る。
目の前に現れたのは、これでもかっ！の赤さを誇るご来光。
それをバックに、今シーズン最良のパウダースノーが膝下まで積もり、陽に照らされだす。
３人、高速で朝食を食べ終え、高速で準備完了！
この時はガイドもお客さんもない！！
運命共同体＆目的完全合致の瞬間である。

思い思いの道具を背負い、乗鞍屈指のパウダーエリア通称「富士見沢ドロップインポイント」へこれまた急ぎ足で向かう・・・・

到着し、まずはアバランチチェック！！
逸る気持ちを抑えながら、ここだけは冷静な判断が求められる。
無論、どんなに良質なパウダー＋未滑走斜面であっても、このテスト基準を満たさないと、涙を呑んでお預けしなくてはならないのが、バックカントリーをやる人間のマナー。
「レベルは危険度２！！！」
それは極めて安全である事を意味する。

ということは・・・・
「さあ飛び出せ！思いっきり楽しんでいくぞ！！！！！！！」
その至福の瞬間の映像がこれだ・・・・

さあ！ドロップイン！！.MP4


こんな「雄叫び」をあげに是非！乗鞍へ！！