「待望の新雪舞い降りる！！」

最近めっきりとテンションが上がらない。
朝、窓を見るのも憂鬱。
ワクワク、ドキドキするような。
そしてキーンと音を立てるような張り詰めた朝の香りがしてこない。
身震いするような寒気も部屋に入ってこない・・・・
（僕自身、どんなに寒くても窓を開けて布団に包まって寝るのを好む）

それどころかシトシト音を立てる始末。
「えっ！ここ乗鞍だぞ（怒＆涙）！！」
今までこのような温暖化の兆しは確かにあった。
しかしここまではっきりと環境の変化を感じざるを得ないシーズンは初めて。
悔しくも、寂しくもこの叩きつけたれた現実を見て見ぬ振りは出来ない。
考えたくはないが、今まで愛し続けてきたPJライフもいつまで続けられるか解らない。
もしかしたら限りなく近い未来・・・・
「いやいや、考えない事にしよう。」
そんなの切なさ過ぎる。
これからも自然の恩恵を受けながら、もちろん出来る限り返しつつ、素晴らしいアウトドアライフを送って生きたい。
息子や娘と野山を駆け回り、大地に根ざした生活を送りたい。
（結婚もしていないのに、妄想だけは膨らむ・・・・）
それが僕の夢なのだ！！

「今自然のために僕等は何が出来るのか？」

「かけがえのない地球を守ろう！」
などどデカく、抽象的な言い方はしない。
少しでも自然に帰る楽しさを知ってさえいれば、決して乱暴な事はしなくなるであろう。
その為にも「まず大人も子供も自然を好きになること」。
これが第一ステップだと思う。
一度でも自然の素晴らしさ、雄大さ、そして繊細さを体感した人間ならその考えは理解できるはず。
よっぽどの人間で無い限り、そんなにも愛おしいパートナーを傷つけはしない・・・・

僕等ODSSはそんな、現代人と自然との橋渡しが出来る事を幸せに感じる。
綺麗ごとでなく、少しでも自然好きが増えてくれる事を切に願う。
実に素晴らしい仕事だとも思う。

なんていつにもまして暑苦しい思いを巡らせていると、ついに待望の新雪が舞い降りた・・・・
「極上乗鞍パウダー」とまでは言わないが、この時期には珍しい上質なもの。
こんなチャンス滅多にない。
さらにさらに今日のツアーは「乗鞍岳バックカントリー入門」！！
そう！機は熟したのだ！！

写真は、位ヶ原から肩の小屋に向かう途中に乗鞍剣ヶ峰をバックに。
参加者の皆さんは４名。
スノーボードにアルペンスキーにテレマークと節操ない様子。
もう少しでドロップインポイントというところ。
「入門編」とパンフでうたいながらここまで歩かせてしまった・・・・

「しかし！歩けば歩いただけ滑走距離は伸び！喜びも倍増する！！何てシンプルで美しい遊びなのだ！！！」
などと皆を洗脳。
勝手なものだ。

しかし本当に今日は皆頑張ってくれた・・・・
時には僕を恨んだときもあるだろう（姫ちゃんゴメンナサイ）・・・・
だが解ってもらいたい！
この瞬間を味わってもらいたかったのだ！！

「さあ！眼下に広がる峰々に向かって飛び出そう！！思いのたけをぶつけよう」

乗鞍バックカントリー入門。
それはとにかくひたすら登り、ひたすら滑る。
２６００メートル付近から１３００メートルという広域なフィールド。
満足しないはずがない。
ゲレンデ最下部まで降りてきた時の感動！
そして達成感！！
それは言うまでもない・・・・