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“ 嵐が吹き消した 恵みのろうそくを 再び取り上げ、それに新しい明かりを灯さなければならぬ。” 教皇ヨハネ二十三世

file.no-28 『 永照寺 』

2005-05-10 16:34:57 | et cetera
なんかもう、ここまで来ると、なんでも来いですね。
今回のレヴューは・・・です。

私の故郷、四国は、誰しもが知る『四国八十八ヶ所』、そう『お遍路』のメッカです。
真言宗のお寺が四国を取り巻くように点在し、真言宗開祖弘法大師の修行の足跡を今に伝えています。
以前、映画『死国』で八十八ヶ所を廻ることで死者が黄泉帰る・・・という設定があった所為か、カルトな印象が広まったこともありました。
ロケ地が、私の実家から近かったので、映画の仕上がりが楽しみだったのですが、公開された映画を観た時、驚きに心の臓が止まりそうでした。よくもあれだけ、荒唐無稽な話に仕立て上げたものです。

あ、さて。
八十八ヶのお寺の他にも、「霊場」と呼ばれるお寺が四国にもあります。
それが、「四国曼荼羅霊場」「別格二十ヶ所」だとか・・・。

今回は、曼荼羅のひとつの『永照寺』です。
曼荼羅霊場は、密教で言う世界の五つの性質、「地水火風空」のそれぞれに分けられるお寺を一巡りするもので、徳島・香川・愛媛・高知と八十八ヶ所とはほぼ逆の道順であるようです。
永照寺は水の部のひとつ、第五十二番霊光山のお寺です。
現住所は、愛媛県西予市野村町十夜野・・・だと思います。

お寺の縁起を簡単に言うと、
 むかしむかし、弘法大師が四国を巡っていた頃、ここで野宿をしたのです。
 しかし、当時ここには野バラが茂っていて、横になっても寝れたものではない。
 いいかげん、キレた大師は、法力で野バラの棘を封じ込めたそうな。
 この地で一晩明かすのは、他の場所での十日間を過ごすほどの大事だったということで、以後はこの地を『十夜野』と呼ぶようになったそうな・・・。
 で、棘のないバラが生えるこの場所にお寺が建てられたそうな・・・。

わざわざバラの上で寝ようとしなくてもよかったのでは? そう思わなくもないですね。大師は、苦行を求める方だったようです。自然を捩じ曲げるほどの法力を持っていたという、大師の武勇伝のひとつです。
他にも、ある家で一夜の宿を求めたら、断られたので、「おしおき」としてその家の息子達を次々と呪殺したりと言い伝えは数多くあります。

この永照寺の棘なしバラは、なぜ棘がないのかと一株研究のために持ち出した研究者が発狂死したり、他の場所ではたちどころに棘が生えたりとなかなかユニークです。
こんな永照寺は、その霊験あらたかな事跡で今も多くの信仰を集めています。

アクセスは、旧野村町(現西予市)役場前の国道をそのまま道なりに走っていき、お寺の旗の立っている場所で右折していけばよいのです。
勝手知ったる道なので、休日のドライブの際、私はよくお参りに立ち寄ったりしていました。
今回、パソコンの画像を整理していたら、撮影した画像が出てきたのでレヴューを書いてみました。
四国に行かれることがあれば、立ち寄ってみられるのも一件の価値があるかと思います。
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