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3人のおじいさん
こんばんは、あなたのブースター、ヤスミンです。
クリスマス直前の渋谷、表参道周辺に野暮用で行って参りました。
野暮用なので、次女ドラコ姫を人に預ける程ではないと思い、ベビーカーに乗せて、一緒に電車に乗って行きました。
渋谷行きの電車の中で、空いている席にポコッとヤスミンは座りました。
シルバーシートでしたが、空いていれば座るのがヤスミン流です。
ほどなくして、目の前におじいさん①がたちました。
「あ」
と気がづいて、ヤスミンが席を譲ろうとしたら、おじいさんは
「いいよ、いいよ」
と笑ってご辞退されました。
ベビーカーのヤスミンを、気遣ってくださったのでしょう。
でも、足元をみると、おじいさん①の脚は、かすかに不自由なようでした。
(ヤスミンは人間のからだの専門家ではありませんが、育児経験と、マニアックな興味の積み重ねで、大体その人のからだの調子がわかる。)
「わたし、すぐに降りるので、どうぞ座ってください。ベビーカー重くて、つい座っちゃっただけなので」
「そうかい?ありがとうね」
今度は、おじいさん①は嬉しそうに座ってくださいました。
その様子を見ていたらしき、全く別の席に座っていたおじいさん②が、
ご自分の降り際に、
「ほら、アンタ座んなさいよ」
と、わざわざヤスミンの肩を叩いて、ご自分の座っていらした席を指し示しました。
「ありがとうございます。でも、わたしもこの駅で降りるので、お気持ちだけ頂戴します」
「あはは、そうかい」
おじいさん②はさわやかに笑って、ゆっくり改札口に去っていきました。
さて。
ヤスミンは、実はこのときY駅に降りたったのですが、この駅はホームと改札口の間にエレベーターもエスカレーターもなく、さらに駅員さんの呼び出しボタンもない、山手線のエアポケットのようなところでした。
ヤスミンは、眠ってしまったドラコ姫ごと、階段でベビーカーをいかに下るか。という難問につきあたっていました。
しばし、思案していると、先ほどの電車で、おじいさん①・おじいさん②・ヤスミンとのやり取りをみつめていた、おじいさん③が、ヤスミンに話しかけたそうにしていました。
おじいさん③は、困っているベビーカーの母親を、なんとか手助けしてやりたいと考えておられるようでした。
しかしながら、おじいさん③は、内臓の疾患をかかえている方特有の、非常につらそうな姿勢をなさっていて、物理的にベビーカーの持ち上げ補助は難しそうでした。
ヤスミンにも、そのありがたいお気持ちと、お身体の限界がすぐにわかったので、お爺さん③には敢えてお声もかけず、ドラコ姫をその場でたたき起こして、
「ほら、階段だから自分でアンヨするのよ。ゆっくりでいいから降りていらっしゃい」
と言って、自分はベビーカーを担ぎました。
(ちなみにこのM社製のベビーカーは、スチール製で重いので有名です)
おじいさん③は安堵した様子で、ご自分のペースでゆっくり改札口の階段を下りて行かれました。
ヤスミンも、ドラコ姫がしゃっきり目をさまし、かつ人の流れが途切れたときに、階段を下りました。
本日はこうして無事に目的地へ着き、用事を済ますことができました。
何をお伝えしたかったのかというと、
心とからだに余力がある、バランスがよりとれているほうが、力の足りていない、バランスの取れていないほうに、ちょこっと優しく見守る側にまわれたら、自然と力が相手に流れて元気をチャージしてあげられるんじゃないかな~。
と、「素敵なからだ」(11月26日付のブログ記事)でも書いたとおりの現象が、更に付け加えるなら、「そのときの相対的な関係性の中で」、このような、水がさらさらと流れるように自然にエネルギーチャージできた瞬間を、たった5分程度の間で、3人もの方と共有できたこと。
に、本当に感動したってこと。
3人のおじいさんたちは、重たそうなベビーカーを押しているヤスミンをみて、それぞれにご自分たちのできる範囲で、助けて下さろうとしたんですよね^^
(ドラコ姫も、寝起きでも頑張るという力を見せてくれました。)
ほんと、これがヤスミンの理想の人間関係なんです。
ほんの短い瞬間に、お互いを理解して、エネルギーをチャージしあう。
余っているところから、足りていないところに、そっと力を渡してあげる。
水が流れるようにさらさらと、エネルギーを分かち合うことに、押し付けがましさもなく、
恩にも着ず、ごく自然に。
あ~良かったな~ ルン♪
これが、私たちの毎日に、1つでも2つでもあれば、
疲れることも傷つくことも、無闇に恐れずに勇気を持って生きていかれると思うんです。
疲れて、傷ついても、元気になれるって、自分の深いところで知っているから。
3人のおじいさんたち、穏やかな喜びをありがとうございました。
また、山手線にてお目にかかれますよう。
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写真は、20日夜の表参道。