♪ちもちもりとっし
こんばんは、あなたのブースター、ヤスミンです。
さくらも散っていきますねえ。
八重のさくらが「ボンボン」ってあ咲きはじめたなあ、と思っていましたら、ハナミズキも既に開花している我が町であります。
さて、表題ですが、うちの可愛い次女ドラコ、ついに療育デビューです。
お姉ちゃんのノノちゃんの、様々な大変さが、アスペルガー症候群の2次障害から来るものなんだな、と理解し始めたころ、ドラコはまだ2歳にもなっていなくて、一見どこにも変わったところがないこの子を、ヤスミンはずっと、「この子にも何かある」と感じて育ててきました。
ノノちゃんよりも、ずっと育てやすかったけど、過敏なところはノノちゃん以上にあったし、神経質すぎてご飯もろくにたべられず(イクラのみが栄養源)、ママとも一時も離れられず、当然ちびっ子仲間とも遊べず。。。でもそれくらいでは、区の健診ではスルーされてしまって。
もちろん、区の療育機関にも相談に行きましたが、ちいさすぎて特徴がはっきり発現していなかったために、ここでもペンディングされ。。。
そのうちドラコは普通の幼稚園に入園して、一年間元気に過ごしてきました。
この幼稚園は、ドラコいはく「素敵な素敵な素敵な幼稚園なの」「先生もお友達も、みんな素敵なの」というくらい、親の目からみても素晴らしい幼稚園で、どちらのお子さんもスクスクと成長して、ドラコも先生やお友達みんなに引っ張られるかたちで、文句のつけようがないくらい大きくそだつことができました。
そして、ようやくこのタイミングで、ドラコ特有の「何か」があらわれてきました。
物心ついてから、絵本を読むときも逆さま、お絵かきも逆さまだったものが、園生活で普通に読んだり書いたりできるようになったかなあ、と思っていたものが、やっぱり逆さま。
文字も鏡文字。
ドラコ、天才児ノノちゃんを姉に持つだけあって、目から鼻に抜けるような怜悧さを発揮するときもしばしばなのですが、
「ちもちもとりっし!」
とある文章を自信満々に読んでくれたときに、ハッキリと「これは放置してはイカン!」と思いましたよ。
ちもちもりとっし→しっとりもちもち
ヤスミンがドラッグストアで購入した保湿化粧水のキャッチコピーです。
「赤ちゃんにも使える化粧水だからねえ、ドラコちゃんもお手入れしましょうね」
「ハイ!ドラコ読めるよ^^」
といって読んでくれて、自分でも意味がわからなくて「あり~??」と頭をかしげている姿を見て、この子が近い将来、直面する困難さは、「読めて、書けるのに、意味不明」。
頭の中で左右と上下の混乱があるようで、ドラコの生体リズムではそれが普通ですが、私たちが暮らしている世界では、そのままでは不便すぎてみんながたやすくできることが、ドラコにとっては一苦労ということになりかねない、と感じました。
ヤスミンは、ある絵画展で、独創的で想像力豊かな作品を見てものすごく感心したことがあるのですが、そのお子さまの作品には難しい漢字が沢山あしらわれていて、その漢字をよく見ると、一字一字が爆発しているかのように、これまた独創的な書き方がされていました。
漢字の編とつくりに、ハングルを組み込んだような。
でも、それはふざけて作ったものではなくて、そのお子さんなりに超ど級の真剣さで創作したもの、漢字も一生懸命書いたものだというものが伝わってきたので、思わず、そばにいた美術教師に「この子をしっかり育ててやって下さいね!」とお願いしてしまいました。
脳の発達の偏りが、書字障害というかたちで出てくると、特に小学校、中学校では苦労するお子さんが少なくないようです。
知的な障害ではないので、大方のお友達と同じように、物事の理解はできるのだと思われますが、テストなどで、成績として努力が反映されにくくなります。
高校入試でも、書けないことは圧倒的に不利ですね。
紙に鉛筆が基本なので。
(ワープロやPC使ってなら書けるお子さんも沢山いて、それでならテストの回答も出来るのに、授業や入試を受けるに当たってツールとしてそれらの使用が認められていない、ということもよく聞く話です)。
前述の「漢字が爆発している」ような漢字を書くお子さんについても、親御さんや学校の教師が、彼女の物事の捉え方、出力のしかたの特有さに気がついて、しっかり理解して育ててあげてほしい、さもなくば、現行の教育の枠組みのなかでは、「漢字の勉強を真剣にやっていない」「怠けている」等々、叱責の連続になり、本人のもともとの良さが潰されてしまいかねない状況が現実にあります。
ヤスミンは、自分の子どもが自閉症スペクトラムのなかにいるので、めちゃくちゃ熱く語ってしまいがちですが、実は専門的なことは何も知らないのです。
詳しく知りたい方は、各自責任を持って、信頼できる筋から情報収集して欲しい、というのが前提でのお話になてしまい、まことに申し訳ないのですが(ちなみに、ヤスミン的な発達障害の捉え方では、お医者様が診断してつけてくださる「障害名」の個々の差異はともかく、発達の仕方がマイノリティなんだな、というくらいザックリしたものなので、「うちの子は自閉症じゃなくて学習障害です!」という方がいらしたら「十把一絡げにしてゴメンなさい。いろいろな人がいる、という話をしたかっただけなんです。という風にしかお答えできないと思います)
ドラコちゃんにも、その「困難さ」がハッキリと見て取れ、親としては何か手当てをしてやろうと考え、ノノちゃんの主治医にも意見を聞き、顔見知りの保健師さんにも相談して、区の「こころとことばの相談」というところにつなげてもらうことが出来ました。
初回は、ドラコの生育暦や家族暦、現在の様子や「作品」なども見ていただき、ドラコの状況をアセスメントしていただくための下準備にかかることができました。
早速、幼稚園の先生にも報告をして、家庭と幼稚園で齟齬のないように連携して教育できるよう、ご協力をお願いしてきました(素敵な幼稚園だけあって、ナチュラルサポートに磨きがかかりそうな予感。ありがたいです)
「こころとことばの相談」という場は、子ども専門の医療センターや療育施設で行われているようなものよりは、だいぶライトなモノのように思えますが(ヤスミンはそちらは未経験)、心理士に子どもの様子を観察してもらいながら、継続的かつ的確なアドバイスをもらえると思うと、子育ての不安がずいぶん軽くなります。
(もちろん、その一方での痛みもあるんですよ。子どもに「何か」あれば、それがなんでも親としては気が遠くなるようなショックがあるし、その感覚には未だに慣れません。)
親子の日々の生活のなかでコツコツ療育していくことが、ヤスミンにもノノちゃん、ドラコにも無理なく続けられることなので、焦らずに、しかし軸はぶれずにやっていこうと思っています。
(ノノちゃんにとっては「学校に行くことそのもの」が療育です。)
それで、具体的に何をしているのかというと、規則性やルールを覚えるのが大好きなドラコの特性を逆手にとって、「ひらがな」の書き順を丁寧に教えています。
お勉強ということばの響きに憧れを抱いている年頃なので、本人も一生懸命やっています
この努力が、5年後、10年後のドラコに実りをもたらしますように。
伸びたい方向へ、思う存分に伸びていくためのエンジンになりますように。
全ての子どもに、未来を輝きながら「生き抜くための教育」が与えられますように。
自らが、子どもたちの成長を助けられる親・おとなであれかし、と願っています。
写真は「脳内メルヘンなドラコ」