ONE-your booster

私はあなたのブースター。
あなたの中に在る小さな輝き、才能のきらめき、を
思いっきりブーストしてくださいね。

G大学大学院、T教授(教育学者)

2011年11月03日 01時44分02秒 | ブースター
G大学大学院、T教授(教育学者)http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kaikaku/arikata/1300303.htm
こんばんは、あなたのブースター、ヤスミンです。


今夜は、ヤスミンにとってのブースターの一人であり、もはや、ヤスミンの人生の恩師と呼ばせていただきたい、とても大事な方のお話です。


T教授との出会いは、まさに僥倖でした。

ノノちゃんが、編入した私立校に1年通っても慣れずに、ストレスで嘔吐を繰り返していた今年2月、両親は校長先生の呼び出しを何度ももらい家庭での指導を問われ、さらに付属中学校への内部推薦をいただける見通しも立たず、途方に暮れかけていました。

そんなときに、某NPO法人での講演会に、ノノちゃん担任の母校の先生がお見えになることを知り、ヤスミンは、内部進学させたい一心で、
「よし、小学校にロビー活動を展開するためには、まず敵(担任)のことを知ろう。出身校の教授なら、何かヒントをもらえるかもしれない」
と、理屈の通ったヒラメキを頼りに出かけました。
おりしも、そのときの講演テーマが「感覚過敏」ということで、発達に凸凹を持つ人々の多くが困っている光や音に対する過敏さ、鈍麻についてノノちゃんにとってもタイムリーな、最新研究の成果発表でした。


初めてお見かけしたT教授は、紺色に細い白地ストライプのスーツと、イタリア風のシャツを粋に着こなした素敵なおじさまでした。

ヤスミンは、うぶな奥さんだったので、チラチラと視線を送るのが精一杯でしたが、
こんなことでは目的を達成することは出来ん!
と自らを鼓舞して、休憩を取る教授に、必死の思いで話しかけてみました。

「あのう、うちの娘が大変なんです、学校に慣れなくて…担任の先生が、教授の大学の出身なのでゼヒお話を伺いたくて。。。しどろもどろ」

「ああ、ハイ、わかりましたよ。フリートークの時間にお話を聞きましょう」

と、優しく答えてくださった教授は、本当に優しく、そのフリートークの時間中、悩める親たちの疑問に一つ一つ丁寧にお答えくださったのでした。

病に伏したり、自宅に引きこもりがちなお子様の保護者の皆さんの苦悩と悲しみは、経験したものでないとわからないほどつらく、精神を疲弊させるものだと思います。
その、悲痛な叫びにも似た訴えに対して、教授は、温かく真摯な態度を以って、御自らの貴重な体験を惜しげもなく分かち合い、全力で応えて下さいました。


涙でほほを濡らした保護者の皆さん…が、教授とお話をしていくうちに、いつしか会場内の雰囲気が変わりました。
暗い話題ばかりの我が子にも、ひとつ二つはあった明るいネタを思い出し、それを披露し、皆がエピソードに聞き入っています。小さな感嘆の声、ほっと安堵のため息が聞こえ始めました。

保護者の皆さんの目に、ひかりが灯りました。

窓の外は木枯らしが吹いていましたが、会場内はホカホカと皆さんの熱気が立ち上りはじめました。

ヤスミンは、偶然にも教授のお隣に席を頂いていたので、教授の温かいオーラを肌で感じながら、ずっと皆さんの様子の変化を見ていました。
「さっきまで皆で泣いていたのに、今はニコニコしちゃってる!?」

教授のお持ちになる徳の高さもビリビリ感じて、
「あ~今日は来た甲斐があったな。いい話をたくさん聞けた。
自分の悩みを話す時間はもう無いし、次女も保育所に預けてきてタイムアップの時間だから、
十分参考になる話をきけたことに満足して、今日はそろそろ帰ろう」
と退席しかけたとき、

教授が、ピッとヤスミンにお顔を向けて、
「あなたの娘さんの話も気になるね。あとから連絡をください」と
名刺を渡してくださいました。


それが、ヤスミンとノノちゃんの運命を変えるきっかけになりました。


ほどなく交流が始まり、ノノちゃんは教授や研究室のA先生から、素晴らしいブースト(温かい理解のなか、なごやかにノノちゃんのお話を聞いてくださいました。教授とA先生の激しいセッションにも感銘を受けていました。)を受けました。
そして、小学校の先生方が驚くほどの成長を遂げていきました。
学校を休まず、遅刻早退もほとんどせず、勉強も頑張り、一生懸命課題をこなしました。
苦手な体育やダンスも参加しました。先生方も心配していた修学旅行も心底楽しみ、お友達とも仲良く打ち解けられました。
大好きな図工クラブの部長としても、精一杯役目を果たしました。


その間に、ヤスミンの胸の中でも教授のメッセージが確実に育っていきました。


発達障害は、オリジナルの特性であること。
特性ゆえに、周りからの否定的な評価にさらされ自尊感情を失っていても、自分を理解して肯定的なまなざしで見つめてくれるサポーターがいれば、本人も自信を取り戻し、回復にむかっていくこと。
いちどしっかりと精神的な土台を作れたら、たとえ再び状況が悪くなっても、精神が落ちきることはないこと。
オリジナルの特性=脳の偏りをうまく使うことによって、高度な次元で物事を達成できるようにもなるのだから、決して特性を卑屈に思うことはないことなど。
当たり前のことかもしれないけれど、なかなか難しく思えたことが自然に理解できるようになりました。


ヤスミンが、ノノちゃんに対しての否定感情を薄らげて行くと同時に、ノノちゃんはますます自分らしさを発揮して可愛くなってきました。


T教授は、表情や声音、物腰などが、おっしゃっていることと全くブレていないので、
「この方は本当に本物の教育者だなあ」
と、こういう先生に出会えたことは、ヤスミンにはいつまでも色あせない喜びになりました。


先日、会合で教授とお目にかかった際、教授はお仕事をたんまり抱えていらして、1分1秒が大切なときだったのにもかかわらず、
「今朝の講義でね、ノノちゃんのことを学生たちに紹介したんです。
こんなきっかけでお友達になった小学生が、こんなふうに自信を取り戻して、
今ではこんなに元気になったんだよ。
だから、君たちも子どもの可能性を決め付けてはいけないよ、ってね」
とニコニコ話してくださいました(教授は教師を養成しています)。



「奇跡は起きるんですよ。私は何度も見てきました。
子どもたちが奇跡を起こす瞬間をね」

写真はT教授こと、東京学芸大学大学院・高橋智教授。
ヤスミン「ノノちゃんと教授が友達なら、私も教授と友達になりたい!」
撮影者はゴマちゃん。

後日談として。
ヤスミン「ノノちゃん、教授が↑のようにおっしゃっていたよ、素敵じゃない?奇跡は起きるんだって!」
ノノ「ふうん、そうだね。量子力学的にも、観察者の視線が対象物に影響を与えるって当然らしいよ。子どもだって教師によって変わるんじゃない。」
おーい、その出典はどこだアア。





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