悪性神経膠腫(グリオーマ)と闘う女。

28歳の誕生日に発症。

膠芽腫

右後頭葉

日々のあれこれ・たまに病気のこと

【夫です】無事にあれこれ

2020-05-12 21:36:35 | 夫より
こんばんは、昨日に続き、連続で夫が書きます。

今朝、無事に緩和ケア病棟に入院できました。9時前から点滴を入れ、実家のマンションからの、揺れを伴う移動に備えます。

介助ベッドからの移動が心配でしたが、訪問看護師さん、訪問医の先生、移動の業者さんのおかげでスムーズに病院へ。

約1ヶ月ぶりに外に出た気分はどうだった?気持ちよかったろ?また元気になって外に・・・なんて言わない。どうか、外に出たこと、太陽の光の暖かさ、風の心地よさを覚えていてほしい。

無事に入院し、一息ついたところで、彼女の付き添いは彼女の両親にお願いして、私は外出。

彼女のスマホ端末のPINロックの解除と彼女の友人たちへのコンタクトを取るべく動きました。

この二つに共通してることなんだけど、備えあればなんてことないことなんです。

いよいよかな、ってときに、スマホ端末のロックを解除しておけばいいだけ。
またはロック解除方法をメモしておけば、動き回ることなくできてしまいます。

はい、完全にタイミングを逃しました。もしものときのために、勇気を持ってそれとなく聞いておくとよいでしょう。

キャリアショップでは端末自体のPINコードは分かりかねるし、解除コードも存在しない。方法は二つ。強制初期化、もしくは、めぼしい4桁以上の番号を入力して解除に成功するか。

どちらもできなかった私は、目的を達成すべく、彼女宛の年賀状、結婚式招待状、彼女と訪れた住宅の記憶をもとに、彼女の友人宅を回りました。

1件目、彼女の幼なじみの実家。実家に住んでいないので、お母さんに事情を説明し、娘さんに渡してほしいと、私の連絡先を書いたメモを渡しました。
家内はこのお母さんとも仲が良く、よく思い出話をしていました。お母さんも驚いたようで、お見舞いのお言葉をいただきました。ありがたい。
Mさんのとこは行った?すぐそこだから、と2件目の訪問先を教えてもらいました。ありがたい。

結果、訪問から2時間後、私へ電話がありました。

2件目も幼なじみの実家。ここでは、その場でお母さんから娘さんに電話をしてもらいましたが、電話には出られず、伝言をお願いしました。また、私に電話番号を教えてくれました。ありがたい。
家内の幼少期を知っているこのお母さんは、涙を流され、かわいそうに、かわいそうに、どうかご無事で、と。ありがたい。

結果、1時間後に私の携帯が鳴りました。私は泣きながら、ごめんね、ごめんね、と。彼女は泣きながら、ありがとうございます、ありがとうございます、と。

3件目、毎年年賀状をくれ、昨年結婚式に出席した仲良しさん宅へ。留守だったので、家内の病状で話したいことがあります、と連絡先を添えたメモを郵便ポストへ投函。

結果、2時間後に私の携帯が鳴りました。話をしたところ、LINEの返事がなかったので心配していたと。ごめんね、ごめんね、と陳謝しました。備えさえしておけば、彼女に心配をさせなかったろうに。申し訳ない。

3件回ったところで投了。あとは女子ネットワークで広めてくれるとのことでした。さすがだなー。

以前の記事で、友だちが少ないと書いていた家内ですが、そんなことはなく、普通です。仲のよい、素敵な友だちばかり。そんな素敵な友だちがいる家内は、私の誇りです。

幸い、この病院も面会制限はあるものの、緩和ケア病棟については例外的に面会、付き添いを認めてくれる。

んま、先ほど、さっそく1組の面会希望があったのだけれど、22:00・・・時間も時間だしお断りしてしまいました。6~7人の友だちのみんな、本当に申し訳ない。

明日は1組予定が入ったぞ、orange!2件目に訪問した、幼なじみの子!

みんなと会えるといいね、仲良しだったから、きちんとお別れしたいよな。orangeも、逆はイヤだろ。お別れもできずにお別れとか。

どうか、どうか、家内と友だちがお別れのあいさつができますように。どうか、どうか、お願いします。



orangeの夫


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