気が向いたら・・・

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ザ、ロンゲストディ

2022-04-26 12:40:58 | 日記
退職の日の夕方、
子供達やその嫁さん達から、
連絡が来た。
いずれも、ねぎらいと祝福の言葉。
お前たちもいずれその日はやって来る。
その日をお前たちと共に無事に迎えられた幸せ。
お前たちもその幸せを、まったりと味わうことができるよう、心から祈る。

ザ、ロンゲストディ
その日はさりげなく過ぎていった。
でも、僕にとっては、
ザ、ロンゲストディ。
帰り道、もう、通ることのない道すがら、40年間の時の流れを振り返る。
明日からの毎日が、
ロンゲストディであるように、
また、一歩ずつ、
生きている証を積み重ねていきたい。



誰彼(たそがれ)時の彼誰(かはたれ)色

2022-04-06 08:57:50 | 日記
退職の日、朝礼でのお決まりの花束。
自分のデスク周りの最後の片付け。
何人かが、代わる代わるお別れの挨拶を告げに来る。
帰り際に、贔屓にしていた中高年のご婦人。
「忍土さん、毎日、ホントに楽しかったです。」
こちらこそ…、と答える私に向ける眼差しに、
ふと、
小学生のときの卒業式の日を思い出した。

誰彼(たそがれ)時の彼誰(かはたれ)色
幼かった、
まだ寒い春の日に、
もう会うこともないあの子を、
わざわざ呼び止め、
たった、一言。
「ありがとう」。
年老いて、
寂しい別れの春の日に、
もう会うことのないあの人が、
わざわざ、立ち寄り、
ねぎらいと感謝の言葉。
「...。楽しかったです。」。
彼誰時の誰彼色、
誰彼時の彼誰色。
明るい闇の暗い光。
せつなく、
淡く、
黄色の光。


旅立つ!

2022-03-10 09:30:02 | 日記
ふきのとうが伸びて、花が咲き始めました。
やがて、
綿毛になって、
風に乗って、
遠くに旅立ちます。
わたしにも、春がやってきました。

さぁ、行こうか。
人には美しく見えるときがある。
「あなた」と「わたし」が、
「わたしたち」になったとき。
人には懐かしく感じるときがある。
「わたしたち」から、
「わたし」と「あなた」に戻るとき。
人には眩しく見える姿がある。
遠く向こうを眺める「あなた」の姿。
今、「わたし」は、
「わたしたち」から、
「わたし」と「あなた」に戻る。
そして、「わたし」は、
向こうを覗こうとしている。
黄昏れの光を纏う「わたし」を、
「あなた」は目を細くして見てくれるのだろうか?
それとも、
先にある星たちの瞬きを、
見つけるのだろうか?

いない、いない、バァ。

2022-03-03 11:05:29 | 日記
退職のしばらく前から、朝礼を任された。
役割は進行(各部署からの報告や連絡事項など)と今日の一言だ。
初めてみんなの前に出て、少し驚いた。
自分もそうだったが、みんな、こちらを見ていない。
画面や書類とにらめっこ。
そこで、ついつい、怒鳴り声。
「おい!パソコン閉じろ!、書類をおけ!」。
やっちまった~。
しらけた顔がこちらを向く。
いくつかの顔は、全く無視して、
相も変わらず、
画面や書類とにらめっこ。
なれてないって、こういうこと?
歳を重ねたって、こういうこと?
若くもないのに、やらかした。


いない、いない、バァ

爺は孫等に、いない、いない、バァ。
アーちゃんは怖くて泣き出した。
ユーちゃんは驚き、逃げ出した。
ホーちゃんは怒って、睨んでくる。
シーちゃん、シラケて、無視をする。

悲しい爺は、
いない、いない...。
いない、いない...。

緋寒桜がようやく咲き始めました。1ケ月くらい遅れています。
いろいろありますが、
季節は静かにうつっていきます。

君の誕生日に

2022-02-08 11:37:37 | 日記
梅の花が咲く頃、
妻の誕生日がやってくる。

朝起きると、とりあえずの、
「誕生日、おめでとう」。

定年まで支えてくれたこと、
心から感謝しているけれど、
素直に言葉が出てこない。

いつものように、
メールを送った。

誕生日を迎える君へ

長い間、君は僕の後ろを歩んできた。
いつも、愚痴をこぼしながら、
時には憤りを怒りの声に変えながら、
大切なことを諦めたこともあっただろう。
それでも、時折聞こえる転がるような笑い声。
前を歩く僕は、後ろに君がいるだけで、
それだけで幸せを感じてきた。
だから、
君も、
後ろを歩いていること、
それだけで喜んで欲しい。
後ろを歩いている時間を、
大切にして欲しい。
一緒に歩いている幸せを
楽しんで欲しい。

誕生日、おめでとう。


この日、妻は少し優しい。