gooブログはじめました!

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

「超越技術大国にっぽん」(2)敗戦によって、世界の重要なスタンダードを変えた日本。小麦である。

2022-12-31 12:42:11 | 超越技術大国にっぽん

ロシアのウクライナ侵攻で、食料供給=小麦の輸送が阻害され、農業生産が下がっている。

何処か「他人事」の様に聞いている人が多いが、2022年の初夏ぐらいに「政府調達小麦の払い下げ価格」が高騰した。これにより「インフレ」は一気に進んだ。遥か5000kmは離れていても、極めて関係が深いことの一つである。

さて、このロシアやウクライナの小麦…、いや「世界の小麦」は、全て日本で交配した「農林11号」の系統である事は、御存知だろうか?

敗戦が確定し、米軍の接収舞台は、農林省に先ず入った。そして開口一番、

「農林11号は、何処にある?」

と迫ったらしい。超超ジュラルミンや、世界最初の赤外線ホーミング爆弾の技術ではない。彼らは何より「小麦:農林11号」を必要としていた。その後、米国政府により種の栽培が行われ、小麦の生産が、それだけで上昇した。この様な事を「馬鹿マスゴミ」は知りもしなければ、報道もしない。

穀物と言うと穀物メジャーと言う事を知っているのは「大手総合商社」や「食料商社」の関係者ぐらいだろう。この穀物メジャーは、トップのカーギル以外は、ほぼ全部が「ユダヤ系」であって、第二次世界大戦の初期にはナチス・ドイツから逃れて、アメリカに殺到しており、日本が世界を圧倒する「種苗大国」だった。

農林11号は、ターキーレッドとフルツ達磨と言う小麦を交配したもので、背が低く、茎が太く、沢山実をつけるものであり、それを愚直に極めたものである。農林11号の子孫の系統は、この基本的形質を維持している。と言うか「小麦」の形は「1945年以降、農林11号の様な形をしているもの」と逆に定義しても可笑しくない。米軍は「浅ましい欲」で、日本から農林11号を奪っていったと思っているだろうが、交配をした関係者は「農林11号が世界の役に立って嬉しい」と言うような態度であるし、その気になれば「もっといい小麦」を交配できる「自信」と「実績」があるのである。

日本の明治維新に伴う明治初期の会社の立ち上げは、重工業や巨大インフラ関連や海運などを学校の教師は吹聴するが、実は第二次世界大戦迄、日本を種苗王国とする種苗会社は20近く存在しており、これが既に強力な開発能力を持っていた。米を中心に、麦、蕎麦など、様々な食料用の種苗のみならず、園芸農業の種苗など、バラエティーは今も世界をリードしている。

例えば庭園文化は、やっぱりイギリスであるが、このイギリスの庭園の大会で、日本の造園家が度々優勝をしているし、また日本庭園は欧米で確固たる一分野を形成している。特に、盆栽などの「日本独自文化」は、毎度注目されている。日本庭園が広まるまで、「苔」を大事にする文化は何処にもなく、欧米での、この苔を使った造園は、明治以降のものである。

それら種苗メーカーは、今も健在である。今だに、穀物メジャーは日本の米作りに勝てない。食料用の米の生産は減っていくが、近年「日本酒醸造用米」の需要が増えて、この分野は、意気盛んである。

これら農業関係の繁殖・種苗の商業は、平安末期からある「種麹」の行商に端を発している。更に元々野菜が殆ど無かった日本は、今に至るまで外来品種を貪欲に求めており、大根・蕪、胡瓜や胡麻などから始まり、えんどう豆、かぼちゃ、唐黍、各種葱などである。白菜は、明治中頃に入り、日清戦争でC酷の餃子の味を知った兵士が、餃子を食いたい為に、品種を個人で持ってきた等と言う話がある。

事程左様に、日本は「食材に恋し焦がれる」のである。近年穀物メジャーは、野菜を売りつけようとしているが、コイツラが、驚異に思っているのが、これまた日本の農業家である。例えば熊本のある「人参農家」は、糖度15%の人参を栽培しているが、この真似は穀物メジャーには、到底出来ない。単に甘いのではなく、生で食べても、コクがあって美味いのである。種苗を作る以外にも、栽培の「超越技術大国にっぽん」が存在している。これら達人は、五感で手法を編み出して結果を残している。日本の農業は、モノを扱うのではなく「生き物」と付き合っているのである。この考え方は到底凡庸な欧米人には分からない境地であろう。

またマスゴミが報道しないが、政府は控えめに広報しているのが、次のアドレスに詳細が載っている。

https://www.jica.go.jp/activities/issues/agricul/approach/nerica.html

これは、ネリカ米プロジェクトと言うもので、日本のJICAが、アフガニスタン以西から西アフリカ南岸の発展途上国向けに、日本以外の場所で生育するように交配したネリカ米の種と農業指導員込みで無償援助するものである。

「本当に飢餓に困る人を助けたければ、食料を与えるのではなく、食料の作り方を教えなさい」と言う言葉がある。ネリカ米プロジェクトは、先進国で唯一日本だけが行う「真の食料援助」である。

これは先進国の中でも異例の「偉業」で、欧米の穀物メジャーは、黒人などの国を自らの儲けに直結するように、農業形態を破壊することはあっても、種を持ってきて、場合によっては灌漑工事をして農業支援をする事はなかった。因みに、これで日本国が潤うことは一切ない。アフガニスタンは、故中村哲氏により、広汎な土地を田んぼに変えた。イラクも少ないながら自衛隊がPKOで入った関連でネリカ米が栽培されている。それからは、アフリカ大陸のエチオピアを足場にして、ナイジェリア、スーダン、ケニア、ウガンダ、コンゴ、ベナン、トーゴ、ガーナ、コートジボアール、ギニア、シェアラレオネなどなどでネリカ米は栽培されている。

他方で、欧米は、これらアフリカから「小麦栽培」を抹殺した。それはフランスの放送局アンテヌ2のドキュメンタリー番組「食糧危機は作られる」に記されている。穀物メジャーは次分の利益のために小麦生産を潰しトウモロコシを買わせて儲けている。「ウガリ」などのトウモロコシを土着の元々あった文化のように報道されるが、20年ほど前には無かった文化である。

よくユニセフの寄付を募るCMがあるが、あれは穀物メジャーの手先で、寄付金を使って「穀物メジャーの穀物」を「言い値で買う」のである。これが欧米の儲け方である。

またプロ用食材点「A-Price」では、コーヒーやチョコレートを「フェア・トレード」で購入したものを売っている。この「フェア・トレード」とは、学校の授業で見られた「不平等貿易」=プランテーション農業の様に、一方的な相場を押し付けるのではなく、納得の行く価格で売買して生産者を守る農業取引であり、ほぼ日本でしか無い。

チョコレートと言うとフランス、ベルギーを思い出すだろうが、フランスは、西アフリカ一帯と中南米諸国の一部を商業的に支配しているが、ここの扱いは酷く、学校の嘘つき教師のホザク、プランテーション農業は今はないと言うのは嘘である。実際、今チョコレートの原料カカオのモノカルチュア国家ガーナは、国家が債務デフォルトを起こした。時を同じくして今ブルキナファソで暴動が起きている。これら実質的フランス統治領は、暴動が頻発している。それはモノカルチュアでプランテーション作物が安く買い叩かれるので生活が苦しいからだ。嘘つきマスゴミも馬鹿だから細かいことは考えず、暴動を報道するが、それを集めると実質的フランス統治領では毎年、どこかの国で暴動が起きているのである。

この結果、フランス、ベルギーは「チョコレートの原料」が入らずチョコレートの値段が上がるのである。

「超越技術大国にっぽん」は単なる「大国」ではなく、筋と道理を追い求める大国である。イラクのサマーワに於ける自衛隊のPKOは、現地の人々が自衛隊に感謝し、一切の問題は起きなかったが、他国の軍隊は頻繁に暴動が起きた。何が違うのか?と言うと生き方、文化、価値観が違うのだろう。



コメントを投稿