オヤジっちの週末超スローライフ

王滝(当日)

朝3時30分に起床。4時に朝食を済ませ5時に会場の松原公園に向かう。それでも一番最後に宿を出ることになった。今年の参加者は気合いが入っているのだろうか?。スタートラインにバイクを置いたのが5時40分。いつもよりかなり後ろの方だったが今回はタイムを気にしていないので良しとする。それよりも出来ればみんなで完走したい。ザリガニさんだけが当日参加だったので会場で探すが見当たらない。スタートラインにTeam ARIのARI氏がいたので声を掛け、姿を見なかったか尋ねたが今日は見ていないとのこと。探すのを諦めてバイクを置いた地点に戻ってきたらザリガニさんが現れた。自分たちより前の方に並んでいたのだが、わざわざ後方のこちらまで移動してくるところがヤツらしい。朝の澄み切った空に浮かび上がった御岳山に手を合わせレースの無事を祈願し、午前6時ジャストにSDA王滝2009がスタートした。


今年の100Kmのエントリーは1035名。いつもより後方のスタートポジションになった。


ここが100Kmスタートライン。ARI氏は先頭に並んでいた。


みんな揃ったところで記念撮影。左から5度目の完走を目指すオヤジっち、今年は王滝に向けトレーニングをしたALL OUTさん、7時間代を目指すザリガニさん、腰痛が心配な保父さん。


松原公園から望む御岳山に手を合わせて無事を祈願する。

<START~CP1>
スタートしてから鈴が沢の林道までは舗装道路を団子になって進む。自己記録更新を狙うザリガニさんとはスタート直後にで別れ3人でチーム走行?して行く。松原公園の橋を渡り坂道に差し掛かった辺りでLiLiSuke氏らしき人物を発見したが、今年は声を掛けずに脇を通過して行った。昨年はこの坂で少しでも前に出ようとして隙間があったら左右にウロウロしながら走っていたが、今年は集団の流れに任せながら保父さん、オヤジっち、ALL OUTさんの順で進んで行く。傾斜が一段落着いたところで後ろを振り返るとALL OUTさんの姿が見えない。今回から変更したサドルの高さがしっくりこなかったので、ALL OUTさんを待つついでにサドルの高さ調整をすることにした。調整を済ませ集団の中にALL OUTさんの姿を探すが中々見当たらない。もしかしたら気付かずに通過してしまったのかな?と思い保父さんを追いかけることにした。

林道に入ると熊よけの鈴を鳴らしながら走っている女性ライダーがいた。ちょうどいいペースで遅い選手をテンポよく抜いて行く。このペースメーカーを「鈴ちゃん」と命名し後を追いかけて行くことにした。鈴ちゃんに引っ張られながら林道を進んで行くと保父さんの姿が見てきた。ALL OUTさんのことを尋ねると見ていないとのこと。ゴール後に聞いた話ではALL OUTさんも途中でサドル調整をしていたようだ。引き続き鈴ちゃんの後を追いかけて進んで行き振り返ると保父さんの姿が見えなくなってしまった。鈴ちゃんと別れペースを少し落として進むが、間に集団が入っているので保父さんの姿が見つけられない。振り返ってばかりいるとふらついて転倒しそうになるので、下りをゆっくり走れば保父さんのことだから追いついてくるのでと思い集団のペースに合わせてピークを目指すことにした。


砂防ダムで休憩をしていたら「写真を撮ってもらえますか?」と声を掛けられたので、こちらも撮ってもらうことにした。

ピークを越えて下って行くと分岐点に到着した。いつもなら右に折れて行くのだが、今年は土砂崩れでコース変更になり左方向に進む滝越に向かって下って行く。暫く下ると舗装道路になりみんなカッ飛んで下りて行くが気にせずマイペースで進んで行く。滝越で保父さんを待つことにして補給食を食べていながら通過して行く自転車を眺めていた。王滝に初めて参加した時はそんなに高そうな自転車は走っていなかったが、最近はみんなカッコいい自転車に乗っている。そんなこんなしているうちに体が冷えてきたのでCP1に向かって登り始めることにした。この区間は初めて走るコースでLiLiSuke氏の高低差マップでは相当キツい登りになりそうだ。始めっから無理をせず腰を据えて漕ぐことにした。登り始めはキツかった傾斜も所々緩くなる区間があるのでマイペースで登って行けば何とかなりそうだ。振動でケツが痛くなってきた頃に順走のコースと合流した。CP1まではあと一息。ピークを越えて緩く下って行くとCP1が見えてきた。


滝越からの登りはこんな感じです。


CP1を3時間5分で通過。このペースで行けば完走なるか!?

<CP1~CP2>
CP1では保父さんとALL OUTさんが気になったので長めの休憩とることにした。待ち時間で二人と会うことは出来なかったが、自分の通過タイムからすれば間違いなくCP1は通過してくるだろう。後で保父さんに聞いたら9時30分頃にCP1に到着したらしい。9時15分にCP1を出発し貯水池を目指す。暫くは緩やかなアップダウンを繰り返すが、貯水池の手前のピークがそれなりにキツい。CP2までには最大の難所「無限坂」が待ち構えているので無理せずにピークを目指す。松原公園をスタートして50Km走った頃に貯水池が見えてきた。宿のおばさんが今年はあまり雨が降らなかったと言っていた通り貯水池の水はかなり少なかった。北海道のトドワラを連続させる貯水池を通過して、無限坂にさしかかる手前の天然エイドステーションで休憩して覚悟?を決める。


貯水池はいつ見てもなんか神秘的な気がする。


無限坂手前の天然エイドステーションでは多くの選手が一息入れていた。

無限坂は、始めが超~キツくて中盤になると傾斜は緩くなるが終盤にまたキツい坂が永遠と続き、果てしなく続く林道を見てしまうと絶望感に駆られ最後の偽ピークでKOされる恐ろしい坂道だ。そんな激坂を登るのに救いだったのが晴天に恵まれ視界が開けると御岳山が望めたことだ。なぜなら写真を撮ることを口実に休憩が出来たがら…。なんとか無限坂を制覇するとCP2に到着した。


♪忍ぶ忍ばず無限坂~♪(ちょっと違うか...)。延々と続く林道を目にすると私のような正常な人は神経をヤラレテしまいます。


路面はこんな感じです。黙々と進むのみ...。


今年は御岳山がとても奇麗でした。


42Kmのコースとの合流地点がCP2です。

<CP2~CP3>
CP2は狭いエリアに休憩している選手が密集している。隣でグッタリしていた中年オヤジがカメラマンにCP3までの残り時間を聞いていた。カメラマンは「まだ2時間以上有りますよ」と応えていたが、オヤジは「もう無理だ」と泣き言を言っていたので「押しても間に合うよ!」と渇を入れてやる。その成果かは分からないが、CP3でそのオヤジの姿を見ることが出来たのが少し嬉かった。

CP3に行くには2つピークを越えなければならない。一つ目のピークの上り始めはガレていて休憩直後の足には堪える。震動でお尻も痛くなってきたので時々立ち漕ぎを入れながら進んでいく。ピークを越えると一旦下り最高地点に向かって登り始める。オヤジっち的にはこちらの登りの方がキツイと思っていたのだが、今年は案外するりとピークを越えることができた。長い下りを怪我の無いようにマイペースで進みCP3に到着した。今年も何とか完走できそうだ。



このピークを越えればCP3はもうすぐだ。


CP3に到着。初めてわかったのだがここで供給されている水は沢水だったんです。

<CP3~ゴール>
CP3では保父さんとALL OUTさんのことを考えながらジャンボどら焼きを食べて気合いを入れる。タイムアウトまではまだ50分程あるから頑張れば二人とも完走出来るかもしれない。タイムアウトまで待ってしまうと体が怠くなってきそうだったので1時30分前にCP3を出発した。ここから先は暫く砂利道の急傾斜が続く。何となくスリッピーな急傾斜にてこずりながらズルズル登っていくと視界が開けてきた。ここまで来れば後は惰性...。前後に走っている選手がいるが追いつくわけでもなく抜かれるわけでもない。微妙な間隔を保ちながらプレハブ小屋のピークを過ぎれば残りのピークはあと1つ。前方の景色がVの字に切れて見えると、最後のピークを越へゴールに向けて下り始めた。心配だったフロントタイヤのエア漏れも、広葉樹さんに買ってきてもらったシーラント剤で無事だった。それにしても3年間使い続けたタイヤはノブが残っていても硬化してしまっていてグリップ感があまりない。来年もし参加するなら必ず買い換えよう!。急な傾斜が終わり緩やかな砂利道を進んでいくとゴールが見えてきた。晴天に恵まれ充実した8時間34分だった。


先にゴールしたザリガニさんと完走の感動を分ち合う。


でもってホッチリさんと広葉樹さんがサポートしてくれるので早速乾杯。ザリガニさんは7時間40分で完走し大きく自己記録を更新した。


表彰式の会場でARI氏と記念撮影。「見るたびに太ってるな~」と率直なご意見を頂きました...。ARI氏はKING OF 王滝に輝いたようです。

SDA王滝も今回で42Kmを3回、逆走を含め100Kmを5回完走し足かけ8年間参加したことになる。昨年までは前年度の自己記録を更新することばかり考えて走っていたが、今年は純粋に「王滝を楽しむ!」ことを目標に走ってみた。勿論、流して走れるコースではないし最終目標が「完走」であることは変わりはない。しかし抜けるような青空の下、絶景ポイントで立ち止まって写真撮影をしたり、天然エイドステーションに立ち寄ってみり、自転車ウオッチングもしてみた。そんな気になれたのも、最近、DAHONで峠ツーリングに行ったり、ロードでサイクリング大会に参加したりしたのが影響しているのかもしれない。

王滝が「俺チャレ」最高の舞台なのは間違いない。レースを楽しむ人、景色を楽しむ人、辛いことに耐えることを楽しむ人、様々な参加者に「完走」という最大の感動を与えてくれる王滝は、自転車乗りを虜にする計り知れない魅力があることを実感させてくれた。

コメント一覧

オヤジっち
王滝はスタートしてからゴールするまでに様々な気持ちに鳴れます。絶景を見れば爽快感、無限坂では絶望感、バシバシ抜かれ行くと挫折感、ガレた下では緊張感、そしてゴールが見えた時の充実感。
是非、一生に一度は味わってみて下さい。
ALL OUT
王滝は半端じゃ完走できませんね。
自転車のトレーニングだけじゃなくそれまでやってきた生活すべてが反映します。
次に向けて一からやり直しです。

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