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将棋ソフトを使いたい!

2023-11-14 20:03:35 | ゲーム

こんにちは。

今回のお題はこちら。「将棋ソフトを使いたい!」です。

先日藤井聡太八冠が誕生して注目が集まった将棋界ですが、以前からネット配信を中心に対局中継が行われるようになっています。

場合によっては無料で配信されているものもあるので、一度は見たことがある方もいらっしゃるかも知れません。

そんな中継でよく使われている、「形成判断」「評価値」なんかを見たことがあると思います。

あれは将棋AIソフトで測定しているのですが、難しいソフトを使っているわけではありません。

実はどなたでも簡単に導入できるようになってます。

今回はそれらを紹介していくとともに、それを動かすPCについても考察してみたいと思います。

 

将棋AIってどんなの?

 

将棋AIはその名の通り、将棋の最善手を考えてくれるAIです。

古いものだとファミコンの時代から存在し、将棋ソフトなんかに使われていたりします。

ただし、このころのソフトは、人間にはまだまだ遠く及ばないもので、素人でもコンピュータに勝ててしまうレベルでした。

そんなAIが人間に勝てるレベルになってきたのが、2010年代に入ってから。

それ以降はめきめきと頭角を現し、現在では人間では歯が立たないくらいのレベルになっています。

今のような将棋ソフトが出始めてから、ちょうど10年くらいなんですね。

 

そんな将棋AIで、最も普及しているものが「やねうら王」ではないでしょうか。

 

これはPCCPUを用いて、最善手を考えさせるプログラムを中心に、様々な種類が開発されています。

ソフトのダウンロード、ならびにリンクは貼っておきますので、そちらを参考にしてみてください。

(公開予定の)動画内でも説明しますが、いちいち動画を再生しなくてもいいように、ブログ形式で手順を紹介しておきます。

また動作環境はいずれもWindowsを前提にしています。

MacLinuxはそれぞれ適宜読み替えをお願いします。

 

まずは、「やねうら王(水匠5同梱)」のリンクに飛びます。

https://github.com/mizar/YaneuraOu/releases/tag/v7.6.3

 

Suisho5-YaneuraOu-v7.6.3-windows.zip (106.90 MB)

このファイルをダウンロードしましょう。

 

AIソフトをダウンロード出来たら、次はそれを動かすためのソフトが必要です。

AIソフトは将棋を考えるのは得意なのですが、それを表現する手段を持っていないのです。

それを助けてあげるのが、将棋GUIと呼ばれるソフトたちです。

いくつかの種類が公開されています。代表的なのは、「将棋処」「shogiGUI」「ElectornShogi」ですね。

これらはほぼWindows版で提供されていますが、「ElectornShogi」はMac版やLinux版も公開されています。

個人的にお勧めしてるのは「shogiGUI」「ElectornShogi」ですね。この二つは形成判断や評価値を一目でわかりやすく表示してくれる上、候補手を何手か選んで表示させることもできます。

「将棋処」は考えてる手を全部いっぺんに表示してくれるので、どの手が良くてどの手が候補から外れていくのかを観察することができます。

どちらかというと研究向けだと思います。

どれを使うかは、完全に好みでいいと思います。

それぞれのサイトのリンクを貼っています。そちらからダウンロードして見てください。

 

「将棋処」

http://shogidokoro.starfree.jp/download.html

「shogiGUI」

http://shogigui.siganus.com/

「ElectronShogi」

https://sunfish-shogi.github.io/electron-shogi/

 

エンジンを登録する

 

どの将棋GUIソフトでも、まずエンジンを登録しないと使うことができません。

先ほど「やねうら王」から、AIソフト部分をダウンロードしてきましたので、それを登録しましょう。

ZIP形式になっているので、Windows標準の機能で解凍できます。

シフトキー+右クリックで「解凍」→「ここに解凍」を選択すると解凍されます。

もし解凍できない、もしくは古いWindowsを使っていたり、違うOSを使ってるなど

解凍できないときは、焦らずに解凍ソフトを導入してください。7-ZIPとかがあるとこの先はかどると思います。

解凍できたら将棋GUIソフトを起動し、エンジンの設定を選択します。

先程解凍してできたフォルダに移動して、適切なエンジン(※)を選択すれば動き始めます。

このAIは「水匠5」と呼ばれるAIが組み込まれているので、単体で動作します。

 

※適切なエンジンってなんですか?

CPUによって使用できるエンジンが異なります。

どのCPUでも動作するのが「SSE42」と末尾に書いてあるものです。

場合によっては「SSE2」「SSE3」「SSE41」などと末尾にあるものもありますが、こちらは過去使用されていたCPU向けのものなので、スペック的にも推奨はしません。

動作確認くらいはできると思いますが…

最近売られているIntelAMDCPUであれば、「AVX2」と末尾にあるものが動きます。

AVX512」と末尾にあるものもあります。より最新のCPUだとこっちが動くはずなんですが、Intelの事情によって第12世代以降は動かなかったりします。

AMDZEN4から対応してるようなので、AMD派の人はこれを使ってもいいかもしれません。

AMD向けには「ZEN1」「ZEN2」「ZEN3」と末尾に書いてあるものがあります。使用しているCPUの世代によって使い分けるといいと思います。

 

他のAIとかないんですか?

 

ここからは水匠より強いといわれていたり、ちょっとマニアックなAIについても紹介していきます。

 

将棋AIは、実行形式のエンジンと「評価関数」と呼ばれるデータで構成されています。

ここから紹介していくのは、いずれも「評価関数」と呼ばれるデータ部分です。

そのためエンジンが別途必要になります。

これは先ほどダウンロードしてきた「水匠5」のエンジンがそのまま使えます。

 

BLOSSOM

BLOSSOM」は、2021年から更新が止まっている「水匠5」よりも実力が高いAIと言われています。

作者さん曰く、「オールラウンダータイプ」とのことなので、あらゆる局面で最善手を考えてくれるはずです。

実際にコンピュータ同士で対局させた場合、後述のHAOとも互角に戦えるAIなので実用性は十分にあると思います。

ダウンロードリンク

https://twitter.com/senninha_a/status/1654675205464399872

 

HAO

水匠の作者絶賛のAIがこちらです。実力は「水匠5」を上回り、水匠では発見できない手筋を見つけ出すこともあります。

どちらかというと解析や検討向けのエンジンだと思いますが、評価値はやや低めに出してくる傾向があるように見えます。

https://github.com/nodchip/tanuki-/releases/tag/tanuki-.halfkp_256x2-32-32.2023-05-08

 

sqmz

通称「スク水」。現在での振り飛車最強のエンジンと言われてるAIです。

定跡を使えば対局でも振り飛車をさしこなし、強豪のAIとも渡り合える実力があります。

振り飛車をじっくり研究してみたい方にお勧めです。

sqmz_rel.7zをダウンロードしてください

https://github.com/qhapaq-49/qhapaq-bin/releases/tag/tagtest

 

「振デレラ」(キュート&クール)

このAIは今まで紹介したものとはちょっと系統が違います。

AI学習に人間の振り飛車の棋譜のみを用い、ひたすら振り飛車だけを学習させたAIだそうです。

そのためこのAIは、振り飛車こそ最善であるという動作をします。

棋力によってキュートとクールの2タイプがあり、クールの方が強いです。

他のAIに比べて、幾分か人間っぽい思考をしてくれますが、実力は人間より上ですね…

(最新版)評価関数 shinderella
Version:Cool より入手してください

https://www.qhapaq.org/shogi/kifdb/

 

ここでは紹介しきれませんが、「白ビール」「HoneyWaffle」「SILENT_MAJORITY」など他にも多数あります。

 

使用方法はいずれの場合も、ダウンロードしてきたファイルを解凍し、できたフォルダの中に先ほどのエンジンをコピペすればOKです。

 

 

これから注目されているAI

 

ここまで紹介したAIは、いずれもCPUのみを用いて最善手を探してくれるAIでした。

最近のトレンドは、AIGPUで動作させて考えさせるものが主流となりつつあります。

以前から囲碁の世界はその傾向がありましたが、将棋の世界でもGPUで動作するものが整備されつつあります。

dlshogi」と呼ばれるこのAIは、従来のCPUを用いたAIを超えるプログラムに育ちつつあります。

一応個人でも使用することはできますが、実力を発揮させるには高性能かつ高価なグラボを複数枚と、高性能CPUを搭載する必要が出てきます。

このためプロ棋士の研究や、主に企業なんかが将棋解析のサービスなんかに使ってると思われます。



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