人の死について書いてます。にがてな人は読まないでください。
眼瞼下垂のことで、手術するなら一度病院に行かないとと思って電話をした。
夜7時だった。
............でない
.............でない
.............でない
............でない
いつもなら、13回くらいには出るのにコールが終わっても、かけ直しても出ない。
二日前の妹の言葉を思い出す。
.......... ...........
その時、家族の男は飲酒中
ちょっと様子見てくると
言って、車に乗る。
運転しながら、ざわざわさしだした。
寒く暗い夜道。30分かけて
母の家に着く。運転中に、わたしは携帯を持たせればよかったと、そればかり考えていた。
階段をかけあがり、ドアにふれると鍵がかかっていた。
ドア越しに、テレビの音も聞こえる。
なんだ、おるやん。
私は合鍵でドアを開けた。母は、団地に住んでいた。
大音量のテレビの音。
小さな玄関から、明るい台所で人が倒れているのが見えた。
ちょうど風呂の前。
うつぶせの体は、ぴくりとも動かない。いつものエプロン姿。
テレビや映画でよく見るシーンが、実際目の前で
はあ???
はあ?
と、いうような信じられない気持ち。
靴をけ脱ぎ、母にかけより呆然とする。
テレビでは、とりすがりお母さんと泣く所を
私は倒れた母の横で突っ立っていた。
救急車を呼ばねばという気持ちはなかった。
母の足に緑色の大きな斑点が見えたから。
触った。うつぶせの体を抱き起こしたら、額にへこんだあとがあり目をつぶり苦しそうな顔をした母がいた。
とにかく、私は家に電話をした。
母が倒れてる。死んでると。
息子が言った。
救急車やないよ、警察よという。
タクシーですぐに来ると言う。
警察って、110だったと電話をした。
住所はと、聞かれた。
私は、この家の住所を完全に忘れた。
ちかくのスーパーの名を言い、その裏の団地ですと伝えた。
電話を切ったとたんワーワーと、しゃくりあげて泣いていた。
母が亡くなったのだ。そして、
妹、韓国にいく予定の叔母に電話をした。
母を抱いて
人が死んでいたら、そのままにして、さわったらダメと息子がいったのを思いだした。
.... 書きながら、思い出してます。鮮明に覚えてました。
また、書きます。