思い出の町を歩こう・・

こんにちは
だいぶ暖かくなりましたね。桜の開花が待ち遠しいです
繁忙期ということで仕事もそこそこ忙しいのですが、それよりモノ造りの神様がなかなか降りてこないようで、完全に食べ歩きみたいなブログになってます（汗）

さて、先日、ダイヤ改正により愛しの上野発夜行列車がまた飛び去ってしまいましたね。あるニュース番組では「昭和の残像がまたひとつ消える－」と鉄道文化の象徴でもある夜行列車とボンネット型車両の歴史的な価値にクローズアップし、先の撮り鉄モラル騒動にからめる意図もみえみえですが、マニアがおしかける金沢駅での両列車の発車シーンを生中継するほどでした。地味な列車ではありますが、鉄道に興味がない方々にもこの列車の価値が少しは理解してもらえたのかと、報道の功罪の「功」の部分を幾何か感じた次第です。駅をゆっくりと発車していく様はまさに一つの時代の終わりを感じさせるもので、国鉄最後の日の特番を家族全員で視たことがフラッシュバックしました。
日常のものが、ある日突然日常でなくなること、当たり前に存在していたものが、突然消えることって、ある程度の心構えはできていても結構こたえるものですね。

少し話は飛びますが、お彼岸で家族を連れて田舎に墓参りに行ってきました。静岡県某市にある静かな漁村で、小さい頃は夏休みとなると横浜から湘南電車に乗って遊びにいったものです。もちろん物心ついてからも何度か法事や墓参で訪れてはいたのですが、前記のようなこともあり、思い出の風景が知らぬ間に消えてしまう前に記憶と画像に留めておこうと思った次第です。
まぁ、ごくごく個人的な話で、拙いカメラワークもお恥ずかしい限りですが、ちょっと散歩にお付き合いいただければ幸いでございます（汗）

　　遠くに心地よい漁船のエンジン音が聞こえてきます。


親戚宅の裏はすぐ海で、このように堤防があります。そのうち取り壊されて消えてしまうかも知れませんので登ってみよう。。


堤防の上から。地元の子は当然興味もなかったようですが、都会育ちの私にはちょっとコワくもあり、また、興味深いストラクチャーでした（笑）昔は下に道路なんかなく、フェンスが置いてあるあたりはもう海でした。今ではこの堤防も潮風を遮るだけが役目のようですが、眺めもいいし、夏場の夕涼みには最高の場所かもしれませんね


親戚の床屋です。所謂、看板建築というもので、Nゲージのストラクチャみたいですね。。この町内でも最も古い建物の一つではないかと思われます。店名も右から書かれおり、窓枠も木でできています。正面は重厚でモダンに見えますが、後ろ側はトタン張りの木造建築です。昔、傍に駄菓子屋さんがあって、よくかき氷を食べたのですが、残念ながらもう店を閉めてしまったようです。おばちゃん生きてるのかなぁ・・


地元の方々には他愛もない町並みなのでしょうがこんなカーブの路地も都会ではあまり見られないですね。


床屋の横の路地。昼間でも陽が入らず、コケが生えてます。なぜか今でもこの路地を歩く夢を見ます。歩いていると、家々からテレビの音が聴こえてきたり、お線香の香りが漂ってきたり、生活感に満ち溢れています。昨今、都会では近所づきあいも希薄となっていますが、ここは長屋が少しばかり離れただけといった雰囲気でご近所さんも全て親戚みたいなものなのでしょう。。


冷凍倉庫、ウインチ小屋、網の上の干物・・あの頃と全然変わらない情景もまだまだ残っていました。

単身、40分ほどのタイムスリップを終え、家族の待つ現在へと戻りました。まだまだ当時と同じ景色や匂いがたくさん残っており、歩きながらいろいろな記憶が甦ってきました。日々変化が絶えない都会と違って、時間そのものがゆっくりと流れているのでしょうね。なんだか少し安心しました。また機会があれば今度は夏場に列車で再訪し、あの堤防の上で缶ビールでも飲もうかなと思います。

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