パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

サムライマラソン★★★

2019年03月05日 | アクション映画ーサ行

「超高速!参勤交代」の土橋章宏が幕末に行われた日本初のマラソン大会と言われる“安政遠足(とおあし)”をモチーフに描いた時代小説『幕末まらそん侍』を、監督に「不滅の恋/ベートーヴェン」「パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト」のバーナード・ローズを迎え、「るろうに剣心」「亜人」の佐藤健主演で映画化した幕末エンタテインメント。共演は小松菜奈、森山未來、染谷将太、青木崇高、豊川悦司、長谷川博己。

あらすじ:ペリーが来航し、いよいよ開国の圧力が抗しがたくなっていた1855年。安中藩主・板倉勝明は、外国の侵略から藩を守るためには藩士たちが強くあらねばならないとの信念から、心と体を鍛練するために遠足を行うと宣言する。勝者はどんな願いも叶えてもらえると知り、さっそく藩士たちが色めき立つ。そんな中、絵を勉強するため江戸に行きたい勝明の娘・雪姫が、父の反対を無視して城を抜け出してしまい城内は大騒動に。一方、江戸城ではかねてから勝明を警戒していた幕府大老・五百鬼祐虎が、遠足を謀叛の動きとみなして刺客を送り込む。安中藩に絶体絶命の窮地が迫る中、ただ一人、勘定方の唐沢甚内だけがその動きを察知するのだったが…。

<感想>行きはマラソン、帰りは戦!・・・日本のマラソンの発祥といわれ、160年以上にわたり語り継がれている史実「安政遠足(あんせいとおあし)」が題材。時は幕末、迫る外国の脅威に備え、安中藩主・板倉勝明は藩士を鍛えるため、十五里(約58キロ)の山道を走る遠足を開催する。

しかし、これが行き違いにより幕府への反逆とみなされ、つまり安中藩の勘定方の侍、唐沢甚内の佐藤健が江戸幕府の密使であり、安中藩が不穏な空気に包まれ謀反を起こすという伝令を江戸へ送ってしまう。唐沢甚内の早とちりのせいで、江戸では、藩士不在の城に安中藩とり潰しを狙う刺客が送り込まれた。ただひとり、危機を知った男・唐沢甚内は、計画を阻止するべく走りだす。

佐藤健が演じるのは、普段は家庭を持ち平凡な侍だが、その実幕府のスパイとして藩に潜入している忍び・唐沢甚内。遠足参加中、藩の危機をいち早く察知する重要な役どころだ。

そして小松菜奈ちゃんが安中藩主の娘・雪姫に扮しているが、お転婆娘で絵を描くのが好きで、江戸へ出たいと思っていた。だから、遠足を機会に城から出て行くお転婆娘を演じていた。

森山未來が藩の重役の息子である野心家の侍・辻村平九郎に扮しており、雪姫に恋をしていて、もしも遠足で優勝すれば殿が雪姫と結婚をさせてくれるかもと期待している。

染谷将太は、子だくさんの侍にあこがれる足軽・上杉広之進に扮しており、足には自信があり優勝すれば侍に取りてててもらえると勝負するのだが、そこは野心家の侍・辻村平九郎に優勝を譲ってやれと上司が命令をする。

青木崇高は、唐沢の上司・植木義邦であり、安中藩お取り潰しの機会を狙っていた悪い侍。

竹中直人は、隠居を言い渡された老侍・栗田又衛門に扮しており、遠足で若いものに負けてたまるかと一緒に走るのだが、途中で農民の男の子が遠足に混ざりたいと申し出て、その子供と一緒に走ることにする。

豊川悦司は、安中藩に刺客を放つ幕府大老・五百鬼祐虎に扮して、黒船来航の時には、ペリー提督と交渉をする役目を担っていた。

長谷川博己は、安中藩主・板倉勝明に扮しており、藩の財政の窮地をどうにかしようと、まず遠足でもして人減らし(リストラ)を考えていた。

さらに門脇麦、中川大志、小関裕太ら若手実力派、阿部純子、奈緒、福崎那由他ら期待の女優さんたちも出演している。

スタッフには2010年の本格時代劇「十三人の刺客」を手がけたトーマス氏&中沢氏コンビのほか、多数のビッグネームが参加。トーマス氏の指名を受け、「キャンディマン」「アンナ・カレーニナ(1998)」のバーナード・ローズが監督を務めた。「めぐりあう時間たち」などでアカデミー賞作曲賞に3度ノミネートされた経験を持つフィリップ・グラス氏が音楽、「乱」で第58回アカデミー賞衣装デザイン賞を受賞したワダエミ氏が衣装デザインを担当している。

佐藤健君は監督がバーナード・ローズなので、「今まで経験したなかで、一番スリリングな現場。フリースタイルで、相手の動きもセリフも決めずに芝居が始まるので、役柄への理解がないと成立しない」と回想。「監督のむちゃぶりを否定的に捉えるのではなく、とことん楽しんでやろうと思える役者と芝居ができてうれしい」と語っていた。

一方、イギリス出身のローズ監督は「大好きな黒澤明監督が手がけた時代劇を、現代風のアプローチで捉えた」といい、「皆さんがよく知る時代劇とは、味付けが違うかもしれないが、日本で映画を撮影するのは、最高の体験だった」と感無量の面持ち。

「僕らは時代劇だから、時代劇的な芝居をしがちなんです。でも、バーナード監督に言わせると江戸時代を生きた人間を表現しているのではなく、単に時代劇っぽい芝居をしているだけ。できるだけ自由にやらせたいということは理解しながらも、かといって崩壊しすぎるのも自分のキャリア的にどうなんだろうと(苦笑)。そのせめぎ合いが難しくもあり、楽しいところでもありました」

だからなのか、とにかくセリフはあまり関係ないようで、マラソンで優勝して殿様に自分をアピールしもっと偉くなりたいと思っている様子が伺われる。

雪姫が城を抜け出して、村人に襲われるのだが、持ち前の剣術や格闘技の腕で盗賊をやっつけて、その男の服を剥ぎ取り自分がその男の服を着てマラソンに混ざる。ですが、関所で手形がないので捉えられる。

安中の侍たちも優勝を目指して走るのだが、野心家の侍・辻村平九郎を邪魔に思うやからがいて、谷底に突き落としてしまう。辻村平九郎に扮した森山未來が川に落ちてずぶ濡れになり、季節が冬だったので寒くて震えたと言う。それでも、負けずにマラソンを続けて走るし、関所では雪姫が捉えられているのを見つけて、姫を助けるいい男に見えた。

山形・庄内でのオールロケで段取り、テストは一切なし。不順な天候もおかまいなしで、常にカメラを回し続ける。佐藤が面食らうのも無理はない。

「もしこのやり方でいい映画が撮れるのだとしたら、今まで僕たちが気にしてきた細かいことは何だったんだというくらい違っていて、大混乱に陥った現場でした。何をしてもそれはやめてくれと言わないし、ずっと撮るんです」

森山は、映画での時代劇は初めて。佐藤健くん曰く、「一応、書かれている通りに撮っていくけれど、セリフを言いたくなければ言わなくていいし、別のことをしたかったらしてもいいと。僕ら人間のエネルギー、力みたいなものを見たいから、細かいことは気にせずやりたいようにやってくれみたいな感じでした。それに対して皆のアプローチが違うので、異種格闘技戦のようでした」とのこと。

最後には、城まで行く途中で、江戸幕府の刺客たちとの戦いを見せ、それはさすがに強い(るろうに剣心)の佐藤健くんだから、心配しなかったです。唐沢の上司・植木義邦の裏切りには驚きましたが、それも難なくクリアして、危機が迫る城へと一団となって走る、走る侍たちの本当のマラソンが見れましたね。

2019年劇場鑑賞作品・・・32  アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 

 トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/30447473