クーパー家の人々が年に一度顔を揃えるクリスマス・ディナーを舞台に、それぞれに問題を抱えながらもそれをひた隠して晩餐会を楽しくやり過ごそうとする中で巻き起こる騒動を、ダイアン・キートン、ジョン・グッドマン、アラン・アーキン、マリサ・トメイはじめ豪華オールスターキャストで描いた群像コメディ。監督は「I am Sam アイ・アム・サム」のジェシー・ネルソン。
あらすじ:クリスマス・イブ。クーパー家では、この日に一族が一堂に会し晩餐会を開くのが毎年の恒例行事。今年も各地から続々と集まってきた家族を温かく迎える夫婦のシャーロット(ダイアン・キートン)とサム(ジョン・グッドマン)。しかし40年連れ添った2人は離婚を決意し、シャーロットはこれが最後の晩餐会と覚悟を決めていた。そのシャーロットの父バッキー(アラン・アーキン)は、若いウェイトレスのルビー(アマンダ・セイフライド)に夢中で、彼女の働くダイナーに5年も通い詰めていた。一方、シャーロットとはケンカばかりの妹エマ(マリサ・トメイ)。姉へのプレゼントを探していて出来心から万引きで捕まってしまう。そんな中、独身の娘エレノア(オリビア・ワイルド)は、空港で出会った軍人の青年ジョー(ジェイク・レイシー)に一日だけ恋人のフリをしてもらうことを思いつくが…。
<感想>クリスマスに観たかった映画でした。アメリカでは、年に一度のクリスマスに4世代11人の家族全員が揃うクーパー家。楽しみにしている家族もあるが、憂鬱で行きたくないと思う家族もいる。しかし、集まったみんなが見せる満面の笑みの下には、それぞれの秘密が隠されていたのですね。
日本では、夏のお盆と冬の正月のどちらかに実家に帰る風習があるようですが、何処の国でもそういった催事で集まる習慣があるわけで、結婚式とか葬式は別として、家族が揃うことってあまりなくなりつつあります。
このアメリカのクーパー家でも、クリスマスの晩餐会に家族が顔を合わせるということにも、みんなが喜んで集まるというわけではないのだ。ジョン・グッドマンとダイアン・キートン夫妻を中心に、芸達者が顔を揃えたコメディなので、大いに期待したのだけれど、演出にテンポがなくて時には退屈に思えてくるのだ。
台
本の構成も繰り返しが多くて、娘のオリヴィア・ワイルド扮するエレノアが、偽の婚約者のジェイク・レイシーを家に連れてくるくだりなどは、説明が多すぎるのだ。彼女は劇作家の仕事もうまくいかず、しかも既婚者の医者と不倫中。完璧な母親に気に入ってもらおうと、空港で知り合った軍人のジョーを急遽一夜だけの恋人に仕立てようとする。
ちょいと強引すぎるくらいにアプローチして、自分のタイプではない軍人のジョーと嚙み合わない会話を続けるうちに、思わぬ自分の本性をジョーに指摘され戸惑ってしまう。
それでも、老人ホームから帰って来た祖母が、急に様態が急変して病院へと、そこで不倫相手の医師と遭遇し慌てるエレノアの戸惑い。いつまでも続ける場合じゃないことを知りつつも、次第にジョーに惹かれていくエレノア。この二人の恋の行方は、家族の前でキスをして万々歳になるのだ。
それに、最近離婚したばかりの長男のハンクを演じるエド・ヘルムズは、3人の子供に手を焼く毎日。さらにリストラされて現在無職の有様。クリスマスプレゼントも買えない状況を誰にも言えない。そんな息子を観て、父親のサムがお金を用立てるのだが、妻が離婚を言いだして困ってしまう。長年連れ添った夫婦なのに、夫にはどこが不満なのか理解できないのだ。
そして祖父のバッキーを演じているアラン・アーキンは、若いウェイトレスのルビー(アマンダ・セイフライド)に恋をしているのだ。年の差なんてと言っていられないのに、友だち関係でもいいと毎日通いづめる。
問題のシャーロットの妹のエマ(マリサ・トメイ)。彼女は幼いころから完璧な姉シャーロットにコンプレックスを抱いており、姉へのプレゼントをケチって、ついブローチを万引して逮捕されてしまう。連行する警官(アンソニー・マッキー)に何とか見逃してくれるよう懇願するが聞き入れてもらえない。警察へ連行される中、警官と話をしている内にブローチを返して謝り許してもらおうとするも、初めはダメだと言いながらも許して帰してくれた優しい警官。
それぞれがいろんな秘密を抱えたまま晩餐会は始まる。
ここで自分の秘密を隠し通そうとするやりとりが、面白くないとまでは言いませんが、本質的な気まずさに欠けるのだ。どこかに計算違いがありはしないかと、疑ってしまうくらい残念な結果になっている。
小出し登場するクーパー家の面々が、一つ屋根の下に集合しても、まったく親族には見えないのだ。設定や小道具意外に彼らを繋ぐ糸や、グルーヴが感じられないのだ。熟年の両親がなぜに些細なことで離婚に走ろうとするのか、一時のノリで引っ込みがつかなくなったにしては演出に勢いが足りない。
またその解決の方法も、予定調和に向かって敷かれたレールの上を歩いているようで、手抜き感が否めませんね。クリスマスを舞台にした群像劇という、点でも特に新鮮味はなく、雰囲気描写もコメディとしてもあまり笑いが生まれてこないのが寂しいですね。でも、エンディングでの、家族そろって楽器を鳴らし、歌を歌う家族っていいなぁ~って、羨ましくもなります。
2016年劇場鑑賞作品・・・84映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
あらすじ:クリスマス・イブ。クーパー家では、この日に一族が一堂に会し晩餐会を開くのが毎年の恒例行事。今年も各地から続々と集まってきた家族を温かく迎える夫婦のシャーロット(ダイアン・キートン)とサム(ジョン・グッドマン)。しかし40年連れ添った2人は離婚を決意し、シャーロットはこれが最後の晩餐会と覚悟を決めていた。そのシャーロットの父バッキー(アラン・アーキン)は、若いウェイトレスのルビー(アマンダ・セイフライド)に夢中で、彼女の働くダイナーに5年も通い詰めていた。一方、シャーロットとはケンカばかりの妹エマ(マリサ・トメイ)。姉へのプレゼントを探していて出来心から万引きで捕まってしまう。そんな中、独身の娘エレノア(オリビア・ワイルド)は、空港で出会った軍人の青年ジョー(ジェイク・レイシー)に一日だけ恋人のフリをしてもらうことを思いつくが…。
<感想>クリスマスに観たかった映画でした。アメリカでは、年に一度のクリスマスに4世代11人の家族全員が揃うクーパー家。楽しみにしている家族もあるが、憂鬱で行きたくないと思う家族もいる。しかし、集まったみんなが見せる満面の笑みの下には、それぞれの秘密が隠されていたのですね。
日本では、夏のお盆と冬の正月のどちらかに実家に帰る風習があるようですが、何処の国でもそういった催事で集まる習慣があるわけで、結婚式とか葬式は別として、家族が揃うことってあまりなくなりつつあります。
このアメリカのクーパー家でも、クリスマスの晩餐会に家族が顔を合わせるということにも、みんなが喜んで集まるというわけではないのだ。ジョン・グッドマンとダイアン・キートン夫妻を中心に、芸達者が顔を揃えたコメディなので、大いに期待したのだけれど、演出にテンポがなくて時には退屈に思えてくるのだ。
台
本の構成も繰り返しが多くて、娘のオリヴィア・ワイルド扮するエレノアが、偽の婚約者のジェイク・レイシーを家に連れてくるくだりなどは、説明が多すぎるのだ。彼女は劇作家の仕事もうまくいかず、しかも既婚者の医者と不倫中。完璧な母親に気に入ってもらおうと、空港で知り合った軍人のジョーを急遽一夜だけの恋人に仕立てようとする。
ちょいと強引すぎるくらいにアプローチして、自分のタイプではない軍人のジョーと嚙み合わない会話を続けるうちに、思わぬ自分の本性をジョーに指摘され戸惑ってしまう。
それでも、老人ホームから帰って来た祖母が、急に様態が急変して病院へと、そこで不倫相手の医師と遭遇し慌てるエレノアの戸惑い。いつまでも続ける場合じゃないことを知りつつも、次第にジョーに惹かれていくエレノア。この二人の恋の行方は、家族の前でキスをして万々歳になるのだ。
それに、最近離婚したばかりの長男のハンクを演じるエド・ヘルムズは、3人の子供に手を焼く毎日。さらにリストラされて現在無職の有様。クリスマスプレゼントも買えない状況を誰にも言えない。そんな息子を観て、父親のサムがお金を用立てるのだが、妻が離婚を言いだして困ってしまう。長年連れ添った夫婦なのに、夫にはどこが不満なのか理解できないのだ。
そして祖父のバッキーを演じているアラン・アーキンは、若いウェイトレスのルビー(アマンダ・セイフライド)に恋をしているのだ。年の差なんてと言っていられないのに、友だち関係でもいいと毎日通いづめる。
問題のシャーロットの妹のエマ(マリサ・トメイ)。彼女は幼いころから完璧な姉シャーロットにコンプレックスを抱いており、姉へのプレゼントをケチって、ついブローチを万引して逮捕されてしまう。連行する警官(アンソニー・マッキー)に何とか見逃してくれるよう懇願するが聞き入れてもらえない。警察へ連行される中、警官と話をしている内にブローチを返して謝り許してもらおうとするも、初めはダメだと言いながらも許して帰してくれた優しい警官。
それぞれがいろんな秘密を抱えたまま晩餐会は始まる。
ここで自分の秘密を隠し通そうとするやりとりが、面白くないとまでは言いませんが、本質的な気まずさに欠けるのだ。どこかに計算違いがありはしないかと、疑ってしまうくらい残念な結果になっている。
小出し登場するクーパー家の面々が、一つ屋根の下に集合しても、まったく親族には見えないのだ。設定や小道具意外に彼らを繋ぐ糸や、グルーヴが感じられないのだ。熟年の両親がなぜに些細なことで離婚に走ろうとするのか、一時のノリで引っ込みがつかなくなったにしては演出に勢いが足りない。
またその解決の方法も、予定調和に向かって敷かれたレールの上を歩いているようで、手抜き感が否めませんね。クリスマスを舞台にした群像劇という、点でも特に新鮮味はなく、雰囲気描写もコメディとしてもあまり笑いが生まれてこないのが寂しいですね。でも、エンディングでの、家族そろって楽器を鳴らし、歌を歌う家族っていいなぁ~って、羨ましくもなります。
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