山本周五郎賞受賞、国民的小説家・宮部みゆきの名作が国際的映画、韓国でメガヒットを記録したミステリーの金字塔が待望のDVD化!
あらすじ:結婚一か月前、両親宅へ挨拶へ行く途中、サービスエリアに寄ったムンホ(イ・ソンギュン)とソニョン(キム・ミニ)。
コーヒーを買いに行ったムンホを待っていたものは、ドアが開いたままの車だけだ。繋がらない携帯電話、痕跡もなく彼女が消えた。
彼女を探すために前職が強力班刑事で親戚の兄ジョングン(チョ・ソンハ)の力を借りるムンホ。
しかし、家族も友人もいない彼女のすべては嘘だ。失踪当日、銀行口座から残金をすべて引き出し、住んでいた家の指紋までも消していたソニョンの行動に単純な失踪事件ではないことを悟るジョングンは、彼女が殺人事件と関わりがあることを知る…。(Amazonより)
<感想>宮部みゆきのミステリー小説を韓国で映画化したもの。日本でも2度TVドラマ化されたが、韓国版はケガで休職中の刑事が失踪した女の謎を追うのではなく、獣医の青年イ・ソンギュンが、刑事をクビになった従兄のチョ・ソンハと、消えた婚約者キム・ミニの過去を辿る物語になっている。
日本のTV版も、小説も読んでないので韓国版で鑑賞したレビュー。幸せいっぱいの2人が、男の実家へ婚約者を見せに行く途中にこつ然と消えてしまった。男はどうにも腑に落ちないし、愛しているので捜索願を警察に出すも、相手にされない。
もしかして事件に巻き込まれたのか、悪い方にばかり考え心配が絶えない。クレジットカードの審査で、自己破産の過去が暴かれた瞬間に失踪した女が、実は名前も別人で、ニセの履歴で他人に成りすましていることが分かってから、わずかな手がかりから真相に迫っていく謎解きがスリリングです。
そして、彼女が借金地獄で一家離散。金貸しからの容赦ない取り立てに遭う悲惨な過去が明らかにされ、追い詰められた末の悲劇が浮かび上がる展開は、まるでサイコスリラー的な描写も交えてドラマチックです。彼女が借金取りに追い詰められ、仕事先で独り身の女を捜して仲良くなり、その女性を殺してバラバラにした遺体をカバンに詰め川に流すなど、その時のキム・ミニの形相はまるで鬼のように見えた。
だが、彼女を理解できないイ・ソンギュンが、家柄を重視する怖い父親にバレたら大変と、何で自分だけと逆ギレする情緒不安定な、自己中心的な印象が強すぎる。
それに、探しを手伝ってくれた従兄の刑事も、賄賂でクビになったくせに「みんなやっているのに」と反省しないダメ人間。
ラストのイ・ソンギュンが、女を追い詰めて駅のエスカレーターで対面する原作にはないというクライマックスのシーン。「幸せになりたかった」という、ヒロインの心を映し出している韓流らしいアレンジで、やり過ぎるような強引で救いのない結末に、女流監督ビョン・ヨンジュの手腕が光ります。
2013年DVD鑑賞作品・・・14 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキングへ
あらすじ:結婚一か月前、両親宅へ挨拶へ行く途中、サービスエリアに寄ったムンホ(イ・ソンギュン)とソニョン(キム・ミニ)。
コーヒーを買いに行ったムンホを待っていたものは、ドアが開いたままの車だけだ。繋がらない携帯電話、痕跡もなく彼女が消えた。
彼女を探すために前職が強力班刑事で親戚の兄ジョングン(チョ・ソンハ)の力を借りるムンホ。
しかし、家族も友人もいない彼女のすべては嘘だ。失踪当日、銀行口座から残金をすべて引き出し、住んでいた家の指紋までも消していたソニョンの行動に単純な失踪事件ではないことを悟るジョングンは、彼女が殺人事件と関わりがあることを知る…。(Amazonより)
<感想>宮部みゆきのミステリー小説を韓国で映画化したもの。日本でも2度TVドラマ化されたが、韓国版はケガで休職中の刑事が失踪した女の謎を追うのではなく、獣医の青年イ・ソンギュンが、刑事をクビになった従兄のチョ・ソンハと、消えた婚約者キム・ミニの過去を辿る物語になっている。
日本のTV版も、小説も読んでないので韓国版で鑑賞したレビュー。幸せいっぱいの2人が、男の実家へ婚約者を見せに行く途中にこつ然と消えてしまった。男はどうにも腑に落ちないし、愛しているので捜索願を警察に出すも、相手にされない。
もしかして事件に巻き込まれたのか、悪い方にばかり考え心配が絶えない。クレジットカードの審査で、自己破産の過去が暴かれた瞬間に失踪した女が、実は名前も別人で、ニセの履歴で他人に成りすましていることが分かってから、わずかな手がかりから真相に迫っていく謎解きがスリリングです。
そして、彼女が借金地獄で一家離散。金貸しからの容赦ない取り立てに遭う悲惨な過去が明らかにされ、追い詰められた末の悲劇が浮かび上がる展開は、まるでサイコスリラー的な描写も交えてドラマチックです。彼女が借金取りに追い詰められ、仕事先で独り身の女を捜して仲良くなり、その女性を殺してバラバラにした遺体をカバンに詰め川に流すなど、その時のキム・ミニの形相はまるで鬼のように見えた。
だが、彼女を理解できないイ・ソンギュンが、家柄を重視する怖い父親にバレたら大変と、何で自分だけと逆ギレする情緒不安定な、自己中心的な印象が強すぎる。
それに、探しを手伝ってくれた従兄の刑事も、賄賂でクビになったくせに「みんなやっているのに」と反省しないダメ人間。
ラストのイ・ソンギュンが、女を追い詰めて駅のエスカレーターで対面する原作にはないというクライマックスのシーン。「幸せになりたかった」という、ヒロインの心を映し出している韓流らしいアレンジで、やり過ぎるような強引で救いのない結末に、女流監督ビョン・ヨンジュの手腕が光ります。
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