パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

ナイスガイズ!★★★・5

2017年02月22日 | アクション映画ーナ行
ラッセル・クロウとライアン・ゴズリングが凸凹コンビを組んで大暴れする痛快バディ・ムービー。70年代のロサンゼルスを舞台に、冴えない私立探偵が、ひょんな成り行きから乱暴男の人捜しを手伝うハメになり、いつしか巨大な陰謀に巻き込まれていくさまが、70年代テイスト満載に軽妙なタッチで綴られていく。共演はアンガーリー・ライス、マーガレット・クアリー、マット・ボマー、キム・ベイシンガー。監督は「キスキス,バンバン」「アイアンマン3」のシェーン・ブラック。
あらすじ:酒浸りの日々を送るシングルファーザーの冴えない私立探偵マーチ(ライアン・ゴズリング)。ある日、死んだはずのポルノ女優の捜索依頼を受け、アメリアという若い娘の存在に辿り着く。しかしマーチは、自分を探られたくないアメリアから依頼を受けた腕力専門の示談屋ヒーリー(ラッセル・クロウ)にボコボコにされ、あっさり手を引くことに。ところが今度は、ヒーリー自身がアメリアを捜す別の男たちの襲撃を受けてしまう。そこで自ら事件の解明に乗り出したヒーリーは、嫌がるマーチを無理やり相棒にして失踪したアメリア捜しを開始する。そこにマーチの一人娘でおませな13歳ホリー(アンガーリー・ライス)も加わり、ダメ男2人としっかり者の少女が始めた人捜しは、やがて思いも寄らぬ事件へと発展していくのだったが…。

<感想>70年代のロサンゼルスを舞台に、凸凹コンビが銃を撃ちまくって車を壊してと、いわゆる「バディ・ムービー」であり、しかも残酷だという展開。だから“ナイス”でもないし、男二人によるズッコケコンビ活劇であります。

アル中のヘロヘロ私立探偵のライアン・ゴズリングと、金を貰って人を殴る示談屋のラッセル・クロウの、2人組のズッコケ・アクションコメディ映画。

舞台が1977年代のロスであり、ディスコ・ブームの中で、私立探偵マーチが妄想を見ながらポルノ業界に迷い込んだ、何でも屋と私立探偵の相棒もの。

法務省の大物のご令嬢を探す仕事が舞い込んで、この法務省のお偉いさんに、60過ぎのキム・ベイシンガーが本当に綺麗で出ているのにまたもや驚く。ラッセルとキムと言えば「L・A・コンフィデンシャル」(97)の暴力刑事もの映画を思い出す。

ラッセル・クロウのお腹の出たクマさんみたいなおっさんとライアン・ゴズリングの酒浸りのダメっぷり美男探偵がおかしくて、クロウの強さタフさと、ゴズリングの弱さダメさのコントラストが笑える。

それにしても、殺し屋のマット・ボマーのイケメンぶりと強いのにはびっくりした。

ゴズリングの酒に酔って車を運転中でもね、危ないから娘のホリーが車を運転していると言う設定。父親がどうしようもないと、娘がしっかり者で頼りになる。アンガーリー・ライスが演じているが、アガサ・クリスティを愛読してる賢い子供で、事件を次々と解決していくのだ。やたらとパパの捜査に絡みたがるマーチの娘ヒーリーが、可愛いので許す。
窓の置くに見えている車があれよあれよと近づいてきて、部屋のガラスを派手にぶち破る。室内の平和が一瞬にして壊れてしまう。冒頭からかまされるこうした豪快なクラッシャー描写は、その後もたびたび繰り返されるが、それが単なる乱暴さや粗雑さにしか見えず、上手く生かされていないのが残念。

拍車をかけるのがラッセル・クロウのおじさんの暴走。彼自身のイメージとも容易に重なって見えるも、コメディ風味で処理できるレベルを遥かに超えているのだ。事態の惨状と能天気なテンションが噛みあわずに乗り切れなかったね。

この種のオフビート・タッチのミステリー・コメディ劇は、よほどの技術とセンスがないと中々出来ないものなのだが、これはそれなりに成功しているようだ。美男のゴズリングが三枚目を演じて、坂を転げ落ちるシーンがやたらと多いのに、ケガ一つしてないのがいい。まぁ、先にクロウに腕を折られてギブスをしているので、それ以上は可愛そうだもの。不発のギャグも少ないし、上手く決まっているのが良かった。でもね、ちょっと言いたいのが、アメリアを助けたのに、彼女が道に出て車を拾い、その車に撥ねられたのが惜しいです。
サスペンスフルなストーリーの後半ではかなり盛り上がるが、事件それ自体の進み具合よりも場面ごとの演出を楽しむ映画のようですね。娯楽作品に徹しているのが良かった。

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