パピとママ映画のblog

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マリリン 7日間の恋  ★★★

2012年04月04日 | ま行の映画
世界のセックスシンボル、マリリン・モンローが「王子と踊り子」出演のためにイギリスに赴いた際のエピソードを、同作のスタッフであったコリン・クラークの原作を基に映画化したラブロマンス。出演は「ブルーバレンタイン」のミシェル・ウィリアムズ、「パイレーツ・ロック」のケネス・ブラナー、「イエロー・ハンカチーフ」のエディ・レッドメイン、「ハリー・ポッター」シリーズのエマ・ワトソン、「NINE」のジュディ・デンチ。

あらすじ:1956年。ローレンス・オリヴィエ(ケネス・ブラナー)が監督と主演を務める「王子と踊り子」の撮影で、ハリウッドからロンドンへと渡ったマリリン・モンロー(ミシェル・ウィリアムズ)。
スタッフから大歓迎を受ける彼女だったが、初の海外撮影によるプレッシャーと、夫との確執で仕事に集中できずにいた。さらに演技方法でオリヴィエとも対立、困惑するモンローに、第3助監督のコリン(エディ・レッドメイン)はただひとり的確なアドバイスをする。それを機に二人は心を許し合う仲になるが。(作品資料より)

<感想>永遠のセックス・シンボルに秘められたロマンス。伝説の女優マリリン・モンローが、素顔をさらけ出した真実の恋を目撃する。没後50年、いまなお私たちの興味をかきたててやまないマリリンの人生は、これまで数え切れないほど検証されてきた。にもかかわらず、まだ“秘密”があったとは?・・・これまで封印されてきた、あまりにピュアな恋の物語がこのたびついに映画化された。

ハリウッドを離れ、名優ローレンス・オリヴィエの監督の下、共演するためイギリスへやってきたマリリン。なれない環境のせいか、彼女のプレッシャーは風船のように膨らんで行く。というか、脚本の読み合わせの段階から、マリリンはオリヴィエの演技指導を聞かず、自身の演技コーチに相談。傍についていた演技指導をしている女のいいなり。それ後で分かるのだが、妊娠をしていて情緒不安で薬づけ状態。だからいつも朦朧として、寝起きが悪い。撮影に現れてもNGを連発し、遅刻が増える。

そんな中、ナーバスな彼女を置いて夫のアーサー・ミラーは帰国。そこへマリリンにわずか7日間だけの、秘められた恋の事実があったとは。彼女の出演作で助監督を務め、恋の相手となった男性の手記を基にした本作。憧れを素直に瞳に浮かべ、真っ直ぐにマリリンを見つめる23歳の助監督コリン。

その彼にふと目を留めた彼女の心が、ふわりと温かくなる。その瞬間見ている私たちも、思わずハットため息をつく。今にも壊れそうな、はかない風情のマリリンにハラハラしつつ魅せられ、だが、彼女が「この人なら大丈夫」と心を許した彼の前だけで見せる輝くような笑顔に釘付けになります。特に二人で池のようなところで裸になって泳ぐところとか、コリンの卒業した学校の図書館を見学したり、ベットで疲れて眠るマリリンの傍にいるだけで幸せそうなコリンの表情とか。二人には男女の関係はありませんが、見ていて歯がゆくなりますね。

マリリンの壊れやすいハートから、女優としての彼女のカリスマ性まで、ハリウッド伝説のスターの素顔を浮き彫りにしていく。もはやマリリンにしか見えないミシェルの、本人と生き写しのような名演技。元の顔はまったく違うのに、メイクと表情、さらに歩き方や微妙な仕草によって、完全にマリリンになりきったミシェル・ウィリアムズ。その他の共演陣も魅力的、「ハリポタ」から成長したエマ・ワトソンが衣裳係の役で、コリンの相手役にも。やはり大女優の役でジュディ・デンチが、貫録十分の存在感に圧倒されます。
さらには、「王子と踊り子」の監督をするローレンス・オリヴィエとのエピソードなど、映画ファンにとっては興味津々のネタがぎっしり。世紀の美女との夢の恋をつづり、男の視点からも切ない作品ですね。
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