パピとママ映画のblog

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謝罪の王様 ★★★★

2013年10月02日 | アクション映画ーサ行
脚本・宮藤官九郎、主演・阿部サダヲ、監督・水田伸生のトリオが「舞妓Haaaan!!!」(2007)、「なくもんか」(09)に続いて生み出したオリジナルコメディ。架空の職業「謝罪師」を生業とする東京謝罪センター所長の黒島譲が、ケンカの仲裁から政府を巻き込んだ国家存亡の危機まで、さまざまな難局を謝罪することで解決ていき、やがて土下座を超える究極の謝罪で日本を救う姿を、ブラックな笑いも交えて描く。主演の阿部、ヒロインの井上真央をはじめ、岡田将生、尾野真千子、高橋克実、松雪泰子、竹野内豊ら豪華キャストが集結。

<感想>阿部演じる東京謝罪センター所長・黒島が、依頼人の、つまりトラブルを起こして謝らなければならなくなった人に、謝罪の仕方を教える、という6つのストーリーである。
始めは、ヤクザの運転する車に追突し、法外な示談金を要求された帰国子女の典子。彼女は、「謝罪師」を名乗る、東京謝罪センター所長の黒島に自分の代わりに謝ってもらうことで救われ、彼の助手になる。その帰国子女典子に井上真央に、黒島にはいつものマッシュルーム頭の阿部サダヲが演じて、コテコテのいつもの展開で、典子の示談にヤクザの事務所へ行くのですが、大切なのは誠意を見せること。

やり過ぎなのが丁度いいとばかりに、わざと自分の頭を石で殴り顔面血まみれで登場し、ケガを押してまで謝りに来たと言うアピールする。それに極めつけが即土下座である。しかし、ヤクザの黒塗りの外車に乗り上げてしまうのは、絶対に典子が謝るべきでしょうに。

次の依頼が、取引先の女性社員にしたセクハラを謝りたいという沼田に扮した岡田将生くん。チャラ男みたいな役なのだが、セクハラだと訴えた女性がメガネをかけた年増の女。イケメンの岡田くんに少々触られてもいいと思うよ。女性として魅力あるから、彼女に抱きついたんだものね。この件も、阿部が誠意を見せるということで、列車に飛び込んで死んだと言う設定で、彼女の前に幽霊姿で登場する。それはクレーンかワイヤーで釣り上げてしたみたいです。彼女は、死んでお詫びをという岡田君の行為に泣いてしまうのです。それにしても、ゴムの仮面が良く出来ていた。

次の件は、大物俳優の南部が息子の不祥事を謝罪会見したいというのだ。この大物俳優南部の高橋克美、いやいや大げさに演技するもんだから、かえって顰蹙をかってしまう。別れた妻に松雪泰子と、こちらはもうベテラン女優さんですから、高橋克美さんは、最後の方でまたもや大げさな芝居じみた演技で熱演です。この人面白い、阿部サダヲよりもいい。

黒島が「東京謝罪センター」を作る前は、たくさんのバイトをして警備の仕事の時に、行列のできるラーメン屋に食べに入った時のこと、自分の顔にラーメンの湯切りの熱い湯が自分の頬に飛んできた。その時、店で謝ってもらいたいと言ったのに、その張本人が頭を下げず、店長やら偉いさんが出て来て金を差出示談に仕向ける。かなり大事になって、店は閉店。そして思いついたのが、他人に成り代わって謝る代行「東京謝罪センター」
その後に、その男が謝罪に来るのですが、土下座よりも謝罪に値するのがこれ。「わき毛ボーボー、自由の女神!」

最後のマンタン王国の王子が、映画の撮影のエキストラで普通に映ってしまい、それが大事になってしまう話も、謝り方の土下座が通じず、マンタン王国の謝罪の決めゼリフ「わき毛ぼーぼー、自由の女神!」って踊って言う台詞が、どこからそんな踊りと言葉を考えたのか、さすがに脚本家の宮藤官九郎だと感心しました。もう一つの「ケツ毛ボーボー、ワシントン条約」は、何だったのだろう?・・・。
阿部サダヲが面白い、というのは別に驚きはしないが、荒川良々も同様で、ただし、岡田将生と高橋克美に、松雪泰子と小野武彦に、濱田岳を見てこんなに大笑いするのは、初めてだと思う。
だから、「えっこの俳優さんこんなに面白かったっけ」と驚くほどのハジケップリを見せる役者さんたちには、監督の力かもしれませんね。謝罪屋が出て来て謝っても誠意は通じないご時勢。本当は、当事者が出て来て謝るべきなんじゃないの。
エンディングが長いのなんの、EXILEのダンスは良かったけれど、E―girlsの歌とダンスはつまらなかった。
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