パピとママ映画のblog

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ハンガーゲーム  ★★★

2012年10月15日 | アクション映画ーハ行
世界で5000万部以上の売り上げを記録したスーザン・コリンズの原作小説「ハンガー・ゲーム」を映画化し、全米で大ヒットを記録した本作。クール・ビューティーな主人公のカットニスを演じたのは、『ウィンターズ・ボーン』のジェニファー・ローレンス。『シービスケット』のゲイリー・ロスが監督を務めている。
スーザン・コリンズの小説を映画化し、全米で興行収入4億ドルを越える大ヒットを飛ばした話題作。ある独裁国家を舞台に、生き残りを賭けて戦う“ハンガー・ゲーム”に出場することになった10代の少年少女たちの姿を描く。主演は「ウィンターズ・ボーン」でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされたジェニファー・ローレンス。

あらすじ:巨大独裁国家パネム。最先端都市キャピトルと12の隷属地区で構成されるこの国では、国民を完全服従させるための見せしめ的イベントとして、毎年1回、ハンガー・ゲームが開催されていた。
その内容は、パネムの全12地区それぞれの12~18歳の若者の中から、男女1人ずつの合計24人をプレイヤーとして選出し、最後の1人になるまで戦わせるサバイバル・コンテスト。一部始終が全国に生中継され、パネムの全国民に課せられた義務で、キャピトルの裕福なエリート層にとっては極上の娯楽コンテンツだった。

第74回ハンガー・ゲームが開催されることとなり、プレイヤー抽選会が開催された第12地区。カットニス・エバディーン(ジェニファー・ローレンス)は、不運にもプレイヤーに選ばれた12歳の妹プリムローズ(ウィロー・シールズ)に代わってゲーム参加を自ら志願する。男子のプレイヤーに選ばれたのは、同級生ピータ・メラーク(ジョシュ・ハッチャーソン)だった。
キャピトルに到着すると、専属スタイリストのシナ(レニー・クラヴィッツ)と対面。ゲームを有利に進めるには、見栄えを良くして積極的にアピールし、スポンサーを獲得する必要があるのだ。続いてカットニスたちは、教育係ヘイミッチ(ウディ・ハレルソン)の指導の下、厳しいトレーニングに打ち込む。そこでサバイバル術や武器の使い方を学びつつ、お互いの力量を探り合う24人。
優勝候補は第2地区代表で冷酷非情なケイトー(アレクサンダー・ルドウィグ)。彼は、幼いころからハンガー・ゲームに勝つための特殊訓練を受けてきたプロフェッショナルだった。いよいよ訪れる開戦の日。24人は、カウントダウン終了と同時に、鬱蒼とした森に囲まれた草原のスタート地点から全力で駆け出す。家族のため、自分の未来を切り開くため、狩りで鍛えた弓矢の腕前を生かして戦うカットニスは、やがて想像を絶するクライマックスに身を投じてゆく……。

<感想>全米で社会現象化しているのが「ハンガー・ゲーム」のこの映画。選ばれた24人の少年少女が、最後の一人になるまで殺し合うという残虐なストーリー。そう、日本でも国会やマスコミを騒がせた「バトル・ロワイアル」を連想させる内容なのだ。
“バトロワ”との類似性も含めて話題となっているが、映画的にはハリウッド流のアクションらしく、派手にバージョンアップになっている。ゲームは、全国民向けに生中継されており、プレイヤーは視聴者に上手くアピールすれば、薬品などの追加アイテムをゲットできるというゲーム性の高い展開が待っている。
24人のティーンたちが、生きる意味もまだ知らない10代の少年少女が自分が生き残るために、他人を殺すという残酷さ。だが、ここで描かれる世界は、現代社会で大人たちが現実にやってきたことを、10代に置き換えたのすぎない。
全国にテレビ中継される「ハンガー・ゲーム」、全ての国民は見ることを義務づけられている。戦争の恐ろしさ、命の大切さを伝える厳粛な儀式でもあり、また下層階級にとってはガス抜きのための娯楽にもなっている。

というより、独裁国家であるパネム。その国の政府の拠点、キャピトルと呼ばれる富裕層で暮らす人々、他の州の貧困には関心がなく、年に一度のゲームを楽しみにしているバカども。大統領にはドナルド・サザーランドが扮して威厳のある風貌だ。
12州に分かれているが、各州からの物資でキャピタルの富裕層の生活は成り立っているのだ。この12州の人々は、政府に対して反感とか、侵攻するとかしないおとなしい人々。
ゲームのためにキャピタルに行くのに、ハイスピードの、未来列車に乗り、中では贅沢三昧。到着すれば、地区の係りがいてこれまた華やかな衣装や、贅沢三昧の食事が与えられ、ゲームで死ぬことへの恐怖感なんて吹っ飛んでしまう。
だが、この華やかなショウータイムは、富裕層の人々の娯楽だ。人が殺されていくのを眺めては、自分たちの賭け金がなくなるだけ。もっと残酷なのは、ゲームには殺しの特殊訓練を受け殺人に抵抗感を持たないプレイヤーもいる。だからそんな戦闘能力のあるプレイヤーの後ろには、少しでも生き延びたいという弱小のプレイヤーが群がっている。
特殊訓練を受けたケイトー率いる一味が、群れをなして中央に陣取る。そこには武器や食べ物、薬品などが揃っている。周りには地雷が。
最初は武器の奪い合いで半数があの世行きへ。主人公のカットニスが、ヘイミッチの助言により森の奥へと逃げ込むが、ゲームメイカーの仕掛けで、遠隔操作で森が炎上し可動エリアが縮小される。カットニスは、ライバル達と闘うハメに。それに恐ろしい化け物まで出してくるゲームメイカー。

同じ地区のピーターが、特殊メイクで古木に化けたりして隠れる。が負傷していたのだ。カットニスがそれを見つけて、傷の手当てをして恋心が芽生えてキスをする。すると視聴者やスポンサーが大喜び。この恋人たちを生き残らせたいと、視聴者やスポンサーも協力する。
だが、やはりカットニスの弓矢の威力が凄い。中央にあるリンゴの袋をめがけて弓矢を射る。するとりんごが袋からバラバラと落ちて、地面を落下しながら回りの地雷を爆発させる。それに、木の上に登り避難するも、木の下で待ち構えるケイトーたち。すると、蜂の巣を見つけて下へ落とすという活躍ぶり。
それに森の中に詳しいカットニスが、ピーターが摘んできた毒の野イチゴを見分けて捨てる。だが、悪女ケイトーがそれを食べて変死だ。

政府も二人の恋路を邪魔すると、民衆の怒りをかい暴動でも起きたら大変だと考え、今回はこの二人を勝利者と決める。
スーザン・コリンズの原作小説が3部作だったことから、映画版も3部構成でシリーズ化される。果たして、2,3とカットニスが出場するのか?、・・・。しかし、このゲームの勝利者であるのだから、ルールに勝利者は「巨万の富が与えられる」となると、次回はヘイミッチのように12地区の教育係りとして出演するのか、それにしても殺人ゲームには違いない。最後のシリーズでは、ジャンヌ・ダルクのように、国の政府の拠点、キャピトルめがけて12州の若者たちを引率して戦って欲しいものだ。
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