パピとママ映画のblog

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オレの獲物はビンラディン★★

2018年01月26日 | アクション映画ーア行

祖国を愛するあまりたった一人でオサマ・ビンラディン捕獲に挑み、2010年にパキスタン当局に拘束されたアメリカ人男性の実話に基づくコメディー。ビンラディンを捕まえよと神から啓示を受け使命感に燃える主人公を、ニコラス・ケイジが熱演する。共演は『ベッドタイム・ストーリー』などのラッセル・ブランド、ドラマシリーズ「それいけ!ゴールドバーグ家」などのウェンディ・マクレンドン=コーヴィら。『ブルーノ』などのラリー・チャールズがメガホンを取った。

あらすじ:コロラド州の片田舎。愛国心にあふれた中年男のゲイリーは、友人のピクルスに現場作業の仕事を回してもらいながら、ピクルスの家に泊めてもらったり、作業現場に泊まって生活してます。そして腎臓の病気のため、週3回の人工透析が欠かせません。米同時多発テロ事件の首謀者とされるテロリスト、オサマ・ビンラディンの居場所を政府がいつまでも見つけられないことに業を煮やしていた。ある時、日課の人工透析中にゲイリーは神から啓示を受ける。「パキスタンに行って、オサマ・ビンラディンを捕まえるのだ」アメリカを救えるのは、オレしかいない!使命感と愛国心を燃え立たせ、ゲイリーはビンラディン捕獲作戦を開始する。

慈善活動などに熱心な担当医のロス医師に、千ドル出資してくれと言います。ゲイリーの計画を聞いたロス医師は呆れて、お金は出せないと言います。すると、本当は好きな女性が出来てプロポーズで指輪を渡したいと言い千ドルを借りることに成功します。千ドルでは足りないゲイリーはピクルスとロイとでラスベガスに向かう。最初は大勝ちしていたゲイリーでしたが、最後には全部スッてしまいました。

目的は資金集めだったのに。お金はどうしたのか知りませんが、次にサンディエゴへと飛んで渡航手段のヨットを探し、武器には日本刀を調達する……。突飛な行動続きのゲイリーを周囲は心配するが、当の本人はそんなことなどどこ吹く風。あらゆる波乱を乗り越えて、ようやく辿りついたパキスタン。ところが、そこで彼を待ち受けていたのは、意外にも陽気でフレンドリーな現地の人々だった!見知らぬ土地での異文化交流をついつい楽しんでしまうゲイリー。そうしているうちに、いつしかCIAにも目をつけられてしまって――!?どうなる、独りぼっちのビンラディン捕獲作戦。政府をも悩ますターゲットを探し出し、自身の信じる〈正義〉を達成できるのか?

<感想>ビンラディンを捕まえようとした「愛国者」ゲイリー・フォークナーの実話なんだそうで。こんなニコラス・ケイジは観たことがないという演技をしているのは、もちろん見ものではあるけれど、映画を全部背負わされているこのアクの強い演技を、どう評価するかで作品評価が決まりそうですね。

テレビのワイドショーで観ているぶんには面白いかもしれないけれど、雑な台本の劇映画では、ニコラス・ケイジの怪演ぶりがセリフを喚きたてているばかりで空回り状態でした。

出国するまでの部分は主人公が愛すべき人物だと一応分るし、つまらないとまでは言わないが、アメリカだけが文明だと思っているかのようだったこの男が、図らずもパキスタンの文化に夢中になっていく下りの面白さを見ると、もっと早くこの展開に持ち込んで欲しかったと思わずにはいられない。

ともかく、神の啓示を受けたと言う、主人公の幻想による神、ラッセル・ブランドを頻繁に登場させる演出も軽すぎるようだ。

仕事仲間や、お尻の上に刺青のあるぽっちゃり目の恋人マーサ、ウェンディ・マクレンドン=コーヴィが揃って人柄が良くて、変人のヒーローを愛しているのはおかしいと思うのだが。とにかく、この二人は上手くいっている。

日本も海外も、キー・ビジュアルはドン・キホーテよろしく、ロバに乗った主人公の画であります。人は悪くないものの、頭は悪いキャラや言動、病(人工透析)に倒れて落ち着く展開も含めて、その現代版ではあるが、この監督は『ボラット』や『ブルーノ』など、支離滅裂さを危険な楽しさに転換する名手であるラリー・チャールズ監督なのだが、下品で過激なギャグが売りが無くて寂しい限りでした。

それを補うのが、ニコラス・ケイジのはっちゃけた演技には参ったが、中年太りの身体を揺らして、日本刀を振り回し、ラリってはわめき散らし、何をしゃべっているのかが意味不明な姿を喜々として演じており、そんな彼を眺めているだけで満足感で満腹になってしまう。真面目な映画ではなく、どちらかというとコメディ要素を感じさせる実話の映画化でした。

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