朱鷺歳時記

2008年9月25日、昭和56年以来27年ぶりに、10羽の朱鷺が佐渡の空に舞った。
2018年朱鷺放鳥10年を迎える。

中国朱鷺(巣立って)

2012年05月30日 | 中国朱鷺

佐渡島でも来週あたりになると、親と一緒に田んぼへ降りる姿が見られるのでしょう。

この季節は田んぼへ人の出が多くなっているので、成長する過程で餌の確保が一番問題になってきます。

昨年、中国へ行ったのが6月中旬でした。この年は春先が低温続きで巣立ちが半月以上遅れていました。

200羽産まれて巣立ったなかの3羽を見る事が出来ました。


中国朱鷺(巣立ち)

2012年05月29日 | 中国朱鷺

朱鷺センターのある草坝村には、畑の中心に一本のハルニレの大木があります。

毎年その木には、朱鷺が巣を作り、ヒナが3羽巣立っていきます。

昨年6月、巣立ち風景目的に、例年より1ヵ月遅れで行って来た際、
3羽目のヒナが早朝に目の前で巣立ちました。

ハルニレの木から田んぼへ向けて飛んで、一周廻って木の根元に降りました。

少し休んだ後、20メートル飛んでトウモロコシ畑に降りました。いずれも「降りました」
と言うより、「落ちました」と言っていいように、まだ飛翔力はありません。

ヒナが困っていると、親のヒナが飛んできて付き添っていました。親のヒナに対する愛情を
感じる一瞬でした。

このヒナの首にはGPSが付けられて、飛ぶのにも邪魔なようでした。一年後伺った時心配で
地元の担当者に聞いたところ、自然に落ちてしまったとのことでした。安心しました。

中国朱鷺(巣立ち準備)

2012年05月27日 | 中国朱鷺

この巣の朱鷺は、2007年に中国で放鳥された朱鷺から初めての3羽ヒナが誕生しました。

そして翌年の08年、同じペアから2羽のヒナが誕生しました。

撮影に行った時には、ヒナが親に連れられて、巣から枝へ飛び出し盛んに羽を羽ばたかして、飛ぶ練習をしていました。

佐渡の朱鷺も、隣の枝に移ったりして、1週間から10日後には飛べるようになって、隣の木に移ったり田んぼへ降りたりするようになる事でしょう。

中国朱鷺(営巣からヒナ誕生)

2012年05月27日 | 朱鷺

佐渡島では、朱鷺のヒナが、一昨日(5月25日)に続き、昨日(5月26日)、2羽目のヒナが巣のある枝から隣の枝に移った。

環境省では、「朱鷺の巣立ち」と発表しました。日本の佐渡島で、最後に野生の朱鷺が巣立ってから38年目の歳月が流れました。

今現在、佐渡島では3ペアから8羽のヒナが誕生しています。順調に育って成長してくれる事を願います。

2008年、09年、11年、12年と、4回朱鷺の営巣時期に訪中して、巣作りからヒナの育ちまで撮影をさせて頂きました。

上から3枚目から5枚目に掛けての写真は、中国で放鳥した朱鷺のペアから初のヒナ3羽が誕生した翌年に、
1歳になったオスの朱鷺と2歳の野生の朱鷺からヒナが誕生しました。



中国朱鷺(営巣木)

2012年05月20日 | 朱鷺

陝西省洋県の街から車で20分くほど車を走らせたところに草坝村がある。
朱鷺センターも併設されていて、早朝朱鷺の鳴き声が聞こえて来る。

主な産業は、小高い丘に梨が植えられていて、他には稲作と菜種・小麦の栽培も盛んである。

畑の真中にある柳の大木には毎年朱鷺が巣を作りヒナが巣立っている。

村の彼方此方のある大木では、毎年多くの朱鷺が営巣をしています。

村の外れにある鷺のコロニーの隣には、朱鷺のねぐらもあり、秋から冬に掛けて
200羽ほどの朱鷺がいます。

写真に写っている柳の大木は、民家の裏庭にあります。毎年同じペアが営巣します。

今回伺った時には、2ペアが縄張り争いをしていて、交尾を見せつけられてしまったペアは
退散して行きました。

今頃はヒナが大きくなっている事でしょう。

中国(朱鷺谷)

2012年05月20日 | 中国朱鷺

中国バブルも上海などの沿岸都市から内陸の西安などに移って来て、
高速道路や高層マンション建設ラッシュが続いています。

西安から約300km離れた漢中の手前にある、朱鷺の故郷である洋県の街も、
高層マンション建設や特産の梨のテーマパーク建設などが続いています。

一般の農家の9割の家が建替えて、道は舗装堂になって、用水路はコンクリートで
覆われるようになりました。

牛で耕し、牛豚の糞尿の肥やしからトラクターが入って人工的な肥やしに
変わって来ています。

朱鷺センターのある草坝村にも中国元が入って、大きなプロジェクトで人間の生活が豊かになりました。

一番感じるのが、牛豚の糞尿の臭いが無くなりました。

日本の朱鷺の数が激減した時代を追っているのではないかと言う思いで、朱鷺の保護も大切ですが、
一般の人たちは、自分の生活の向上が中心になってくるのはあたり前の姿だと、激変している街や村をみて
感じました、

朱鷺の営巣地は、村の中心地にも残っているのですが、開発の遅れている谷田のある村に集中しています。

中国洋県の朱鷺(2012年春)

2012年05月19日 | 中国朱鷺

昨年の6月に続き、今年の3月に4度目の中国陝西省の洋県に朱鷺の撮影に行って来ました。

初めて行ったのが2008年5月、四川大地震の1週間後でした。
陝西省西安市から四川省成都市まで通じる高速道路は、一般車は通行止めのなか、特別な計らいで
救援物資を運ぶトラックと一緒に走りました。

余震が続いていて、民宿が倒壊してはと言う事でテントで寝た事が思いでに残っています。

日本では撮影が許されない営巣中から巣立ちまで、4回の訪中で撮影をする事が出来ました。