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日本のいまを考える#32 ポスト・グローバリズムのその先に向かって ~その4~



祝日は玄関に国旗を掲揚しましょう


★精神学協会「日本のいまを考える」から転載

『精神学協会』
http://www.godbrain.com/gb/letter/




■日本のいまを考える#32 


●ポスト・グローバリズムのその先に向かって ~その4~


先日アップさせていただきました、種子法(主要農作物種子法)廃止ふたたびの話題に関して少しだけ追加のお知らせをします。

あの後、Sさんからお問い合わせをいただき、自民党のご意見募集のページで議員へ直接質問・意見ができますと教えていただきました。

それで、八重雲さんのご協力を得て、ご意見リサーチをかけていただきました。そのご報告です。

青山議員がどのような意図、内幕をご存知で廃止に賛成されたのかを詳しくお聞きしてみることは、大変興味深かったのですが、すでに虎ノ門ニュースでお話されていましたので、まだ自民党所属議員ではない和田政宗議員のご意見を先に伺ってみたいと思っていました。

八重雲さんの引用許可を得てここにアップさせていただきます。
和田政宗事務所の秘書のお答え、そのほかです。


--------------- ここから、八重雲さんによるレポートより引用 ---------------
4月に種子法が廃止が決定されましたが、和田議員は賛成であったのかを尋ねましたが、和田議員はまだ自民党の議員で無いものの、昨年11月に自民党と同じ会派となっており、その決定には従わざるを得ないとのことでした。

臓器移植法のように党議拘束の無いものであれば、反対ということもあるでしょうが、党議拘束されていれば、決定に従うとのことでした。

たまたま、足立康史議員に電話して本人が電話に出て道州制についてご意見を聞いたことがあったのだが、和田議員に種子法廃止に賛成か反対か聞くことは出来ないでしょうか、と尋ねてみましたが、聞いても同じで党議拘束に従ったということになるでしょうし、意見があればブログとかに書くことはあると思います、とのことでした。

和田政宗議員の種子法廃止の発言を探しておりましたところ、まだ辿り着きません。

和田議員に関係ありませんが、ツイッターで検索しているうちに下記が出てきました。

https://twitter.com/sumerokiiyasaka/status/901594950277545985  


三橋貴明氏「農協改革とか、全農潰しとか、今回の種子法廃止も全部奥原(正明事務次官)が支持してやっていて、逆らうことを言えば左遷させられてしまう。奥原を引っ張り上げたのは官邸(菅官房長官)。その裏には規制改革推進会議の連中やアメリカの連中がいる。」
--------------------------------- 引用ここまで ---------------------------------


Sさん、八重雲さん、ありがとうございました。
共産党だけでなく民進党ほか野党からも数名が反対していました。
たいへん勉強になりました。

法案を大量に議会にかけていますので、党議拘束議案がほとんどだそうですが、代議士は各々専門外の場合も多くあるでしょうし、通常は党議拘束も仕方のないことだと思います。

参議院のHPに、種子法廃止法案の議決内訳が報じられています。
青山繁晴議員、和田政宗議員、中山恭子議員ほか、議決出席の自民党、公明党、日本のこころ、日本維新の会所属議員全員が賛成でした。
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/vote/193/193-0414-v007.htm  


自民党はじめ与党は、党議拘束議案なのですから、当然です。
この内訳を拝見して、やはり新規参入の壁となる規制をはずす、という竹中平蔵氏などグローバリストからの内部圧力が、与党全体にかかっているのだろうと勝手に理解しております。理解はしますが種子法の廃止に関しては賛成しません。むしろ、最悪だと思います。
そもそもの種子法廃止に関する問題点を、三橋貴明さんが指摘しています。
   
   日本の農業を亡ぼした男  
   https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12306623572.html  


三橋さんは自民党員ですが、自民党の若手国会議員たちが自主開催している「日本の未来を考える勉強会」での講師も務めておられます。
下記の映像で種子法廃止に関して、とても気にかかるポイントを、わかりやすく取り上げてくださっていますので、ぜひご覧ください。
   
   【食糧安保】種子法廃止から視えてくる日本農業の未来[桜H29/8/26]
   https://www.youtube.com/watch?v=E9iR6OS-qDU&feature=youtu.be  

いのちと健康に直結するものですから、小規模農業は大事にしなければいけないと思いますし、慎重に扱っていただきたいです。
やはり、国民の健全な暮らしを守るうえで譲れないものはあるのではないかと考えます。

さて、プライマリーバランスの黒字化目標、つまり、日本をデフレから脱却させない方法、効率を最優先とする外資が参入しやすくする方法は、グローバリストの主張する政策のひとつです。

「地球規模」で考え移民を増やし、「国」を大切にするという愛国心をなし崩しにし、天皇制をあって無きが如きものとしたいというのもまた、グローバリストの考える政策といえます。
  
   速報版【馬渕睦夫氏 講演 II】新東京塾 第1回
  『アメリカ新大統領下で世界はどうなる
      ~国際金融資本の世界戦略を阻止出来るか~』
  グローバリズムVSナショナリズム 2016/11/13
  https://www.youtube.com/watch?v=EgH2OWzWy2g  


グローバリストと、中国共産党の野心は、とても親和性があります。
中国共産党の野心には、アメリカ大統領を中国系アメリカ人にということがあるようですが、日本の天皇制を女系も認めさせ形骸化させたいということもあるとしたら・・・と考えると、今年来年とさまざまご譲位に向けて準備が整えられていくなか、一つひとつのことを、慎重に考えていかなければならないと思います。

グローバルに効率よく、というよりは、国内を充実発展させることを優先課題としたいというのは、ナショナリズムの側に立つことなのかもしれませんが、文化交流以外のことを、制限するといった鎖国は、日本文明を取り戻すためにも、この先、真剣に考えてみる価値があると思います。

戦国時代のお話ですが、「伴天連(ばてれん)追放令」って、覚えていますか?

愛国者・豊臣秀吉が、日本人を奴隷として連れ出していたポルトガル人たちに激怒して、奴隷として連れ去られた人々を買い戻し、これがのちの「伴天連追放令」につながっていきます。
   
   日本人奴隷の存在に激怒した愛国者・豊臣秀吉
   岩田温   二〇一五年八月二十一日
   http://ironna.jp/article/2019  


キリスト教の布教自体に対しては、織田信長も豊臣秀吉も寛容で、キリシタン大名も存在するくらいでしたが、一方で、宣教師たちが奴隷貿易に関わっていたことも耳に入っていて、宣教師たちに詰問した後、国外退去を命じます。
   【 戦国時代のキリスト教 】秀吉によるバテレン追放令とは
   https://rekijin.com/?p=15957  


そして、徳川の時代に移っても、基本的に鎖国の方針は継続されていきます。

ところで、「鎖国」の定義を、ウィキペディアで調べてみました。
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鎖国(さこく)とは、江戸幕府が、キリスト教及び日本人の出入国を禁止し、貿易を管理・統制・制限した対外政策であり、ならびに、そこから生まれた日本の孤立状態を指す。
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とあります。 そして期間としては、以下のように書かれていました。
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一般的には一六三九年(寛永十六年)の南蛮(ポルトガル)船入港禁止から、一八五四年(嘉永七年)の日米和親条約締結までの期間を「鎖国」と呼ぶ。しかし、「鎖国」という用語が広く使われるようになったのは明治以降で、近年では制度としての「鎖国」はなかったとする見方が主流である。
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近年では制度としての「鎖国」はなかったとする見方が主流なのだそうです。

鎖国して文化が花開いた江戸時代の日本にも、もちろん平戸や長崎など、貿易港はありました。

「江戸幕府が、キリスト教及び日本人の出入国を禁止」 とありました。
キリスト教宣教師たちを窓として覗く海外の精神文化は、奴隷制もあり、支配・被支配が当たり前で、日本には馴染まない野蛮な精神構造である、と当時の有識者たちは危険視していたのかもしれません。

明治維新をお金の流れで見れば、幕府方にはフランスが、薩長など明治新政府方にはイギリスがついて、武器や戦費を調達していました。

日本には、明治維新を機会として、多くのグローバリストが入り込んできたと考えられます。

この頃の出来事を経済という観点で見ていくと、非常に怪しい内容で、誰もが疑問を抱くのではないかと思います。

来年は明治改元から百五十年目にあたり、政府はさまざまな「明治150年」記念事業を予定していますが、この数年間、知れば知るほど、明治維新は本当には祝うような内容ではなかったのだと思うようになりました。

司馬遼太郎さんの小説を読んで、勝手に現実だったかのように思い込み、維新の志士はカッコイイなどと浮かれていた時期が恥ずかしく、あまりに無防備で能天気だったと反省しています。

NHKでは歴史大河ドラマに「大西郷」を放映するそうです。
メディアの中でもかなり反日色の強いNHKのドラマは、どのような内容になるのでしょうか。

日本の不幸は、いま、教育の場面では、教科書ひとつ取っても、GHQの統制下につながる洗脳が続き、ほとんどのメディアは反日活動を続け、新聞やテレビのワイドショーで人々が自虐史観から抜け出さないようにしているところにあり、さらにいえば、多くの国会議員も、地盤や支持者の意向、次の選挙に気を取られ、ほんとうに純粋に日本の国益と、日本人の安寧を目的とした活動に、全力で勤しんでいるわけではない、という現実にあります。

明治維新百五十年は、その頃の史実を反省材料として学びなおす機会としたいものです。


平成二十九年九月八日
阿部 幸子
協力 ツチダクミコ
協力    八重雲

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