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日本のいまを考える#19 従軍慰安婦問題の底にあるもの その2



祝日は玄関に国旗を掲揚しましょう


★精神学協会「日本のいまを考える」から転載

『精神学協会』
http://www.godbrain.com/gb/letter/



■日本のいまを考える#19

従軍慰安婦問題の底にあるもの その2



従軍慰安婦像の話題は、いまや、国内ではだいぶ辟易とする話題となりつつあり、「もう、韓国など相手にせず放っておけばよい」という空気も流れ始めています。

しかし、その間にも海外では、無関係の各地に慰安婦像を設置すると同時に、着々と誤った歴史(日本の軍隊が強制連行した韓国朝鮮人女性を性奴隷にしたという捏造の歴史)が吹聴されています。

振り返ってみれば、結局、アメリカは依然として「日本を無力化する」と決めていて、かつての連合国が主体となって運営している団体である国連が、アメリカの意志をバックアップしているのではないか、という感じもいたします。

トランプさんが、米国民に向けて「アメリカを再び偉大な国にする」と宣言して米国大統領となり、安倍首相との関係が大変良好であっても、大前提が変わったわけではありません。

そのため、デビッド・ケイ氏のような人物や、かつてはクマラスワミ氏が、一方的な偏った意見をまとめて「国連特別報告書」を提出しても、そのまま国連決議として通過させたり、日本側が反論しても受け付けられず却下されてしまうのだと思います。

日本が「悪者」でないと困る人たちがいて、そこに方向性が合致して、うまく活用されているのが韓国人であったりもしているでしょう。
その前提はありきであっても、海外で暮らす日本の子供たちが不当ないじめにあっているとなると、現実的対応がすぐにも必要になります。


二月の終わりに、山岡鉄秀さんの講演をお聴きする機会がありました。
山岡さんは、オーストラリアのシドニー市で、日本人のお母さんたちとともに、慰安婦像の設置を阻止しました。

初めは日本人PTAたちが、子供たちの通う学校で、いじめも起きはじめて困り、慣れないロビー活動にヨロヨロと立ち上がったのだそうです。

韓国系移民の子供たちが日本を悪者とした寸劇を発表会で公演したり、あちらこちらで慰安婦像設置のセレモニーを行い、設置箇所を増やしたり、キリスト教会をも巻き込んでの活動を行うなど、状況がどんどん酷くなっていくのを黙って看過するわけにはいかず、手伝い始め、今では主体的に関わっておられます。

そのお話を聞きに行く、と親しい先輩女性たちに話をしたら、
  「オーストラリアで慰安婦像設置を阻止、って、どういう意味?」
  「オーストラリアに慰安婦像を置く話なんてあったの?」
  「なんで、オーストラリアに? 関係ないでしょう?」
と、口々に質問が出てきました。

私も、何年か前だったら、そう言っていたと思います。

日本人のメンタリティでは、想定外です。
オーストラリアは、日本と韓国の間でゴチャゴチャしている慰安婦問題とは無関係のはず。

それでも、世界中の「従軍慰安婦問題」とは直接何の関係もない街に、なかったことを、さもあったかのように地道にロビー活動を行い、広めようとしているのがいまの韓国であり、挺対協であり、一部中国系の皆さんです。

その裏側にあるものは、いったい何なのでしょうか。
少なくともシドニー市ではキリスト教会が人道的な問題として像の設置や集会などの支援に入っています。

どのように海外で、何を考えて海外で、そして、なぜ日本はそういったターゲットとなりうるのかについて、そしてメンタリティのあまりにも大きな違いについて、山岡さんのお話はとても有意義でした。
  
『慰安婦像阻止、偏向報道との闘い』 山岡鉄秀氏
   https://www.youtube.com/watch?v=pSCKb8Lmh6A   

山岡さんご自身が書かれた記事として、下記のものもあります。
  
豪州の慰安婦像はこうやって阻止した 『月刊正論』二〇一五年二月号  
  http://ironna.jp/article/961  

四月に入り、「歴史の真実を求める世界連合会(GAHT)」の理事、細谷清さんの講演を拝聴しました。
細谷さんは、近現代史研究家でもあります。

二〇一四年に始まった、米国カリフォルニア州グレンデール市慰安婦像撤去裁判の振り返りと、今後の希望や戦略についてのお話でしたが、日本が「悪者」であってほしい国々の事情、各関連諸国における正統性、正当性についてのお話など、歴史に基づいてお話くださっています。

これまで、他国内の出来事について、日本政府が意見を表明することはめったにありませんでしたが、その日本がものを言うと、それなりの効果はきちんとあり、政府見解を示すことは大変重要であるということも、明確にわかる内容でした。

近現代史に絡めてお話をしてくださっているので、流れがつかみやすく大変勉強になります。
是非、ご覧ください。
  
慰安婦問題最前線 米国慰安婦像撤去裁判が齎した戦果 講師細谷清氏
  https://www.youtube.com/watch?v=KD5EmE8kyhQ  


GAHTでは、五月中旬にも、目良浩一さんからの報告会がありました。
  グレンデール慰安婦像撤去訴訟の戦いの総括と今後の戦略
  報告者:GAHT代表 目良浩一氏
  https://www.youtube.com/watch?v=IwWE2lQLjWg  


日本人は「女性を性奴隷として扱うような野蛮な民族である」という真実でない作り話が、アメリカ、オーストラリアなどで、一般市民や、裁判官のような知識人の間に根強く印象付けられてしまっています。

この間違った認識の下で、深刻で執拗ないじめを受けている日本人の子供たちがいるのです。

この事実を知ったら、裏側にどのような工作あったとしても、「放っておけばいい」とは、とても言えないと思います。

前回お知らせした、虎ノ門ニュースで我那覇真子さんが話されたのは、「慰安婦像の問題は、北朝鮮による日韓分断工作である」というご意見でした。

そういう面もあると思いますし、さらには中国共産党も支援しているかもしれません。今回の選挙で選ばれた韓国の新大統領は親北派ですし、この先さらに、韓国民を反日活動に巻き込んでいくことは確かでしょう。

「光文書(ヒカリモンジョ) Vol.548 」に書かれていたとおり、対馬海峡が、日本と北朝鮮との境界線になるということです。

トランプ大統領誕生を予測した藤井厳喜さんも、文大統領が当選したことで、韓国は北朝鮮に取り込まれるであろうとの予測を話していました。

従軍慰安婦問題、慰安婦像撤去裁判、そして今度は、映画も含めて徴用工のことなど、さまざまな争点を作成しては問題化していく「反日教」のような方法は、何か、国内の野党の昨今にも似ています。

野党の一部も、結局何がしたいのか、全体像で見ていくと、反日活動または工作のようにも見えます。

どう考えても私の結論としては、一神教の「妬むもの」を体現して見せているとしか思えません。

この先、聖徳太子の「憲法十七条」で既に明確に「妬むな」と規定してきた歴史ある国日本が、どのように存在し、この情報戦を戦い続けていくのか、正念場です。

日本は「言霊」の思想もあり、不吉なことは言わない、表現も不吉でないように変える、などのことが伝統的に行われています。

それはとても大事なことですが、少なくとも、世界を相手にしたときの検証に関しては、通州事件のような極めて悲惨な事件であっても、禍々しい出来事も、事実を正しく伝えていく必要があります。

矛盾と捏造で彩られてきた戦後史を、一度みんなで学びなおし、後世のためにも、しかるべく検証しなくてはいけないと思います。

六月一日に開かれた参議院外交防衛委員会の質疑で、山田宏参議院議員から、研究者主体の団体で集中的に歴史戦に取り組む専門チームを作るご提案がありました。
  
六月一日 参議院外交防衛委員会 山田宏議員 質疑
  https://youtu.be/_scUI5EHea4  


歴史戦に向き合うためにも、戦前戦中生まれのみなさんが、お元気でいる間に、国をあげて始めたいことのひとつではないでしょうか。

平成二十九年六月九日
柴田サチ子
協力 ツチダクミコ

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